「生涯現役社会づくり」をめざす第一弾:47
2015年5月16日 お仕事第 四 章 脳 力 開 発 と ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー
◎ 城 野 宏 先 生 が 教 え る “ 脳 力 開 発 ” 実 践 法
昭和五十七年七月、私は友人に勧められて、箱根湯本で行われた第一回「脳力開発全国大会」に参加した。 脳 力 開発とは、生まれて初めて接する言葉だった。私は大会後、主催した城野経済研究所に出向いて数冊の本を入手してきた。
城野宏先生の著になる『脳力開発のすすめ』『情勢判断学』『状況判断の行動学』『転機の行動学』『挑戦の行動学』などである。どの著書にも、「愉快で幸せな人間生活は、脳の活動を整頓すること」から生まれ、「脳力開発学は、愉快で楽しい人生を創造していく行動学であり、実践の原理」である旨のことが書かれていた。
城野宏先生は、大正二年長崎で生まれ、昭和十三年、東京帝大卒業と同時に中国に渡り、終戦まで中華民国山西省政府の指導に当る。戦後、山西省資源確保のため山西野戦軍副司令官として五十万の兵を擁して人民開放軍と戦い、昭和二十四年、首都大原落城により捕虜としてとらえられ、禁固十八年の判決を言い渡され、都合十五年に及ぶ監獄生活の後、昭和三十九年に釈放され、日本に帰ってきた。当年七十二歳とはとうてい思えない、実に人を魅きつける力のある、ヤング・ソルジャーというタイプの方である。
現在は、城野経済研究所所長、(財)スポーツ会館理事長、日本アラブ協会副会長など数多くの役職について活躍しておられるが、この城野先生が過去の人生体験を集大成して、人間の自己実現とすばらしい人生の実践ために編まれ提唱したものが「脳力開発」であり、「情勢判断学」なのである。
いずれも、万人平等に与えられた百四十億の脳細胞の活性化をはかり、危機の時代に必要な思考力や決断力を鍛錬し、積極的に行動化することをめざした誰にでも応用できる理論であり実践論である。
泊りがけで実施された脳力開発全国大会の会場は、溢れる熱気で満ちていた。参加者は、二百四十人余りで、北海道から沖縄までの二十四都道府県におよび、大手企業の重役から中小企業の経営者、官庁の局長クラスから一般のビジネスマン、OL、主婦、大学生など、多士済々ぶりだ。
大会は、思い思いの名刺交換にはじまり、各地区代表のスピーチに続いて、脳力開発の提唱者である城野宏先生の記念講演が行われた。それが終わると、星座別で編成したチームの討論会である。テーマは、「脳力開発で如何に自分が変わり、人を変えたか」であり、「脳力開発セミナー」であった。なごやかな夕食会、そしてアトラクションのあとは再び討論が夜深けまで続けられ、翌日、会員百万人をめざす脳力開発全国展開の戦略と戦術が練られて第一回の脳力開発全国大会の幕が閉じられた。
私には、見るもの聞くものすべてがまったく新しい体験で、徹頭徹尾といっていいほど心を奪われるものであった。脳力開発の手法もおぼろげながら理解したし、戦略や戦術といった言葉にも、新しい意味を発見することができた。何よりも、参加した人たちの目の輝きと、きびきびした行動には、年齢を問わず圧倒される思いであった。これも、脳力開発を実践している人たちの自信の現われにちがいないと思い、私はその場で即座に、脳力開発の実践グループである「情勢判断学会」への入会を決意したのである。 つづく
◎ 城 野 宏 先 生 が 教 え る “ 脳 力 開 発 ” 実 践 法
昭和五十七年七月、私は友人に勧められて、箱根湯本で行われた第一回「脳力開発全国大会」に参加した。 脳 力 開発とは、生まれて初めて接する言葉だった。私は大会後、主催した城野経済研究所に出向いて数冊の本を入手してきた。
城野宏先生の著になる『脳力開発のすすめ』『情勢判断学』『状況判断の行動学』『転機の行動学』『挑戦の行動学』などである。どの著書にも、「愉快で幸せな人間生活は、脳の活動を整頓すること」から生まれ、「脳力開発学は、愉快で楽しい人生を創造していく行動学であり、実践の原理」である旨のことが書かれていた。
城野宏先生は、大正二年長崎で生まれ、昭和十三年、東京帝大卒業と同時に中国に渡り、終戦まで中華民国山西省政府の指導に当る。戦後、山西省資源確保のため山西野戦軍副司令官として五十万の兵を擁して人民開放軍と戦い、昭和二十四年、首都大原落城により捕虜としてとらえられ、禁固十八年の判決を言い渡され、都合十五年に及ぶ監獄生活の後、昭和三十九年に釈放され、日本に帰ってきた。当年七十二歳とはとうてい思えない、実に人を魅きつける力のある、ヤング・ソルジャーというタイプの方である。
現在は、城野経済研究所所長、(財)スポーツ会館理事長、日本アラブ協会副会長など数多くの役職について活躍しておられるが、この城野先生が過去の人生体験を集大成して、人間の自己実現とすばらしい人生の実践ために編まれ提唱したものが「脳力開発」であり、「情勢判断学」なのである。
いずれも、万人平等に与えられた百四十億の脳細胞の活性化をはかり、危機の時代に必要な思考力や決断力を鍛錬し、積極的に行動化することをめざした誰にでも応用できる理論であり実践論である。
泊りがけで実施された脳力開発全国大会の会場は、溢れる熱気で満ちていた。参加者は、二百四十人余りで、北海道から沖縄までの二十四都道府県におよび、大手企業の重役から中小企業の経営者、官庁の局長クラスから一般のビジネスマン、OL、主婦、大学生など、多士済々ぶりだ。
大会は、思い思いの名刺交換にはじまり、各地区代表のスピーチに続いて、脳力開発の提唱者である城野宏先生の記念講演が行われた。それが終わると、星座別で編成したチームの討論会である。テーマは、「脳力開発で如何に自分が変わり、人を変えたか」であり、「脳力開発セミナー」であった。なごやかな夕食会、そしてアトラクションのあとは再び討論が夜深けまで続けられ、翌日、会員百万人をめざす脳力開発全国展開の戦略と戦術が練られて第一回の脳力開発全国大会の幕が閉じられた。
私には、見るもの聞くものすべてがまったく新しい体験で、徹頭徹尾といっていいほど心を奪われるものであった。脳力開発の手法もおぼろげながら理解したし、戦略や戦術といった言葉にも、新しい意味を発見することができた。何よりも、参加した人たちの目の輝きと、きびきびした行動には、年齢を問わず圧倒される思いであった。これも、脳力開発を実践している人たちの自信の現われにちがいないと思い、私はその場で即座に、脳力開発の実践グループである「情勢判断学会」への入会を決意したのである。 つづく