日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会  &
   NPO法人 ラ イ フ・ベ ン チ ャ ー・ク ラ ブ 会 員 の
     「 生 涯 現 役 社 会 づ くり 」 に ご 支 援 く だ さ る 皆 様 へ

フクシマメールマガジン
「FMM No.15」のご案内

  フクシマ復興応援ネットワークへのご支援ありがとうございます。
  お陰さまで、「環境保全型フクシマハウス有機農法」に関する第一次クラウドフアンディングが終了しました。今後の取り組みに向けて、これまでに寄せて戴いた支援金1,047,000円を原資として、あらためて 「フクシマ再生農業基金」を設立し、原発被災農家の当農法への一層の参加拡大を支援させて戴くことに致しました。皆さんには引き続きのご支援を宜しくお願い申しあげます。

  この度のフクシマメールマガジンは、第一次クラウドフアンディングへのお礼と今後の原発被災農家への引き続きの支援を目的とする「フクシマ再生農業基金」の立上げ案内からなる「FMM No.15」とさせて戴きました。

  今 後 の 取 り 組 み
① やぶ田フアームで、「深層土壌加温システム」の高効率化、低コスト化の事前検討を実施し、その成果を踏まえ、本年9月10日の種播き開始予定日までに、当システムの導入施工を終了し、「有機JAS認証作物」の省エネ、省力、低コスト、高生産性栽培試験を先行実施します。
② その上で、やぶ田フアームの実践成果と指導のもとに、相馬市、郡山市、いわき市等、福島県各地で避難生活を送る被災農家および避難先の自治体、農家の参加を募り、「福島県内実証栽培プロジェクト」を立上げます。

  5 月 8 日                                           
フクシマ復興応援ネットワーク
フクシマを環境保全型ハウス有機農法で応援したい!
実 証 栽 培 プ ロ ジ ェ ク ト
http://www.belhyud.com/100-00-3-006-10-10.htm
https://www.socialventurecrowd.com/projects/--3?locale=jp
事務局 井上 仁
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                FMM No.15
     【Fukushima Mail Magazine】 
                「フクシマ再生農業基金」の設立
    福島を環境保全型フクシマハウス有機農法で応援したい!
             原発被災の悲劇を克服し、
          健康で安全・安心な作物をつくる
  自然と一体となった農業で笑顔と誇りを取り戻してほしい!
       フクシマ復興応援ネットワーク
               2015.5.2発行      

双葉、大熊両町へ汚染土壌、廃棄物の運び込みが始まる!
  福島第一原発事故被災以来、10数万人以上の皆さんの避難生活は4年目に入りました。一方で、原発が位置する双葉町、大熊町への汚染土壌や廃棄物の運び込みが始まりました。地権者の皆さんからは「福島県と日本の復興のために、中間貯蔵施設を受け入れ、犠牲になる覚悟はある」という声が聞かれます。
 
 しかし、国の「地権者の無理解が施設の建設を遅らせている」といった無神経な発言や、30年後に土地を返すとしながらも、「計画書はいつ出せるかわからない」、「契約書案もチラット見せるだけ」と言ったあいまいな態度に、多く農業を生業としてきた地権者の不信感は大きく、交渉はほとんど進んでいないというのが現状です。前双葉町長も地権者の一人として、「今の町長が町民や地権者の意見も聞かず、勝手に受け入れを決めてしまったのがそもそもおかしい。国の強引なやり方も問題だ」と異議を唱えています。

 先祖伝来の田地・田畑での農業は遠のく! 
 避難生活を送る双葉、大熊両町をはじめ、被災自治体の住民の皆さんの中には高齢者が多く、震災前は広い敷地と家屋に2世帯、3世帯で同居し、農業に勤しんできた人たちが多くいました。しかし、仮設住宅で家族が離ればなれの生活を強いられ、畑仕事や田圃仕事の楽しみも奪われ、先の見えない避難生活が続く中で、身体的にも精神的にも支障をきたしている人が少なくありません。
 
 この地の祖先は江戸時代後期、二宮尊徳の教え「御仕法」のもと、天明、天保の大飢饉で荒廃した農村再興に尽くしました。しかし今日、人々は国策「原発」の犠牲となり、この豊饒の地を追われ、再び流浪、避難の生活を余儀なくされることになりました。
 故郷は無人の地となり、先祖伝来の田畑は荒廃し、祖先達の働きを讃える「報徳碑」は深い草に隠れています。現実に、中間貯蔵施設の建設が始まる中、住民の故郷への帰還はいよいよ遠のき、先祖伝来の田地田畑で農業を取り戻したいという思いはもはや儚い願いになろうとしています。
 
最新重点課題
「フクシマ再生農業」の提案! 
 こうした状況の中で、原発被災農家の皆さんは県内の各自治体のお世話で避難生活を送っています。皆さんが原発被曝で故郷を失い、一次帰宅の折ごとにに汚染され、荒廃していく先祖伝来の田畑の光景を目の当たりにし、悲嘆にくれる姿を見て見ぬふりはできません。
 
 私どもは「何百年かけてでも、先祖伝来の故郷の地の再興を!」という思いと、「原発被曝に見舞われたフクシマ農業だからこそ、自然と一体となった安全・安心な農業への回帰を!」という願いを込めて、農水省が環境保全型と認定する「深層土壌加温方式」と化学肥料や農薬を使わない「自然有機栽培」を一体化した農法を「環境保全型フクシマハウス有機農法」と命名し、「フクシマ再生農業」と位置づけました。 
 
 先に、当農法について、「深層土壌加温」は開発者のラジアント社、「自然有機栽培」は生産から販売までやぶ田フアームの応援のもと、被災農家、避難先の自治体や農家が一体となって、「有機JAS認証作物」の省エネ、省力、低コスト、高生産性での栽培を目標に「実証栽培プロジェクト」を立上げる提案をさせて戴きました。 
 先ずは、被災農家の皆さんが、原発被災の悲惨さを克服し、慣れ親しんできた畑仕事や田圃仕事で、生き甲斐、働きがいのある人生を一日も早く取り戻して戴くことが一番です。
 その上で、原発事故被曝に見舞われ、風評被害に苦しむ農業県福島だからこそ、当農法を県内自治体の遊休農地の活用、過疎地活性化施策の一つとして、県全体の力で消費者に健康でおいしい「有機JAS認証作物」を届けることを目標とする「フクシマモデル地方創生型農業」へと発展させていく道筋を探っていきたいと思います。

今後の取り組み 
 フクシマ復興再生事業として、「福島産業復興立地補助金:農産物の生産から加工まで、1億円以上の固定資産の投下、新規地元雇用5人以上を要件として、上限30億円の補助が得られる制度」があります。将来、こうした国の補助金制度につなげる上でも、先ずは民間ベースで、福島県内の原発被災農家、避難先の自治体、農家とともに「実証栽培プロジェクト」を立上げ、実績づくりを優先するとしました。
 今後、本年2015年末から翌年にかけて、次冬期の種播き、植え付け時を目標に、「環境保全型フクシマハウス有機農法」について、次の3つのステップを通して、深層土壌を加温し、微生物層を活性化することで、「有機JAS認証作物」を省エネ、省力、低コストで栽培する農法として、福島県内で複数の「実証栽培プロジェクト」を立ち上げることとします。

ステップ①
 やぶ田フアームで、下記に示す「深層土壌加温システム」について、特に低温の冬期に作物に適した土壌温度を低コストで維持管理できることを目標として、ロケットストーブ によるオンドルパイプ方式を中心に、熱源、トレンチャー、保温資材、配管、給油装置、温度調節器等の事前検討を実施する。

ステップ②
やぶ田フアームで上記事前検討の成果をもとに、「深層土壌加温システム」の導入施工を本年9月10日の種播き開始予定日までに終了させ、「有機JAS認証作物」を高生産性で栽培する自然有機栽培農法として、実証栽培を先行実施する。
ステップ③
やぶ田フアームの実践成果およびその指導のもと、相馬市、郡山市、いわき市等、風評被害はあっても、原発被曝汚染の心配がない福島県各地で避難生活を送る被災農家および避難先の自治体、農家の参加を募り、複数の「福島県内第一次実証栽培プロジェクト」を立上げる。

「フクシマ再生農業基金」の設立
引き続きご支援を!
 皆様には、先に「環境保全型フクシマハウス有機農法」の開発と普及に向けて、ご支援をお願いさせて戴きました。この4月10日で、ソシアル・ベンチャー・クラウド社に依頼しておりましたインターネットWebサイトでの「第一次クラウドフアンディング」が終了し、皆様からお寄せ戴いた支援金額は1,047,000円になりました。
 皆様のご理解とご支援、誠にありがとうございました。あらためてお礼申し上げます。今後の実証栽培への本格的な取り組みにあたり、あらためて「フクシマ再生農業基金」を設立し、これまで皆さんからお寄せいただいた支援金は、当基金の原資に充てさせて戴きました。原発被災農家の当農法への一層の参加拡大を支援させて戴きます。

 故郷フクシマの農家の皆さんが原発被災の悲劇を克服し、健康で安全・安心な農作物を栽培する自然と一体となった「環境保全型フクシマ有機ハウス農法」で、一日も早く笑顔と誇りを取り戻してほしいと切望しています。特に、「有機JAS認証」を目標とするということは、農地が放射線被曝で汚染されていないことは勿論のこと、化学的に合成された肥料や農薬等が使用されていないという厳しい基準を満たすことが前提です。
 皆様方には、被災農家が、当農法への参加を通して、フクシマ再生農業に真正面から挑戦する意欲と行動に、引き続き熱いご支援を宜しくお願い致します。支援金の振り込み「口座」は、下記の通りです。支援金は農家の「深層土壌加温システム」導入の援助費用にあてさせて戴きます。

口座名:ゆうちょ銀行 
フクシマ復興応援ネットワーク事務局
店名:〇二八 店番:028 普通預金口座番号:1051160   
なお、ご支援は、次のサイトでもご案内をさせて戴いております。
http://www.belhyud.com/001.htm