「生涯現役社会づくり」をめざす第一弾:42
2015年5月11日 お仕事 企 業 内 “ ベ ン チ ャ ー ” の 試 み
私は、その優良上場会社には、ちょうど区切りよく十年の間、在籍したが、その間の私の主な仕事は、財務資金の積極的な運用と、広報・研修室長として渉外担当のほか、社内教育の体系づくりの担当という二つが大きな柱となった。財務資金の運用に関しては、証券マン時代の経験や知識を生かし、“ 財テク の草分け”として、独特の余剰資金の運用制度をスタートさせ、およそ八年にわたって私なりの手堅い効率的投資成果の実績をあげることができた。財テクを活用して資金運用をはかることは、今でこそ盛んで、財務戦略として企業の“ 常識 ”となっているが、当時は、転換社債を含め株式投資については危惧の目でみられることも少なくなかった。
また、上場企業の広報担当者兼渉外担当者としては、社外からの情報収集に意欲を燃やして積極的に人に会い、さまざまな交渉を重ねて調整をはかることも任務である。しかし、日々、新たな人と会い、次々と課題を消化していくことをいとも気楽にやっていると周囲から見られたせいか、会社に出入りする人たちの人生相談に預かったり、
自己啓発のやり方などについて意見を求められることなどもしばしばあった。そういうさまざまな人たちとの交わりの中で、私自身の人生においてやるべきことは、一企業の内部に留まるだけでなく、助言を求める人に対しての親身なアドバイスをするのも、ひとつの挑戦ではないかという気がしはじめていた。
自己の限りない挑戦という意味では、これこそ、まさにライフ・ベンチャーなのである。耳を澄ませ、目を鋭くし、相手の立場を思いやって、なお自己を奮い立たせることは、サラリーマンにとってきわめて重要なベンチャー以外の何ものでもない。
企業内にありながら独立採算の意識をもって、常に企業と自分自身の成長発展への道を求め続けることにベンチャーとしての生き甲斐を感じる。
こうした職務と同時に、私は、企業の教育研修担当の責任者として、社外の教育研修会に参加して、他企業の自己教育法や、自己啓発手法を積極的に学び取ろうと努力した。
より広い視野のなかから、教育研修法を貪欲に摂取し、その最上の部分を自企業に生かすことが、企業内における私の“ ベンチャー ”だったからである。
自分の身近なところから、まずベンチャー志向の心を意識的にも育てあげることが、現在のサラリーマンに、とくに大事なことがらではなかろうか。 つづく
私は、その優良上場会社には、ちょうど区切りよく十年の間、在籍したが、その間の私の主な仕事は、財務資金の積極的な運用と、広報・研修室長として渉外担当のほか、社内教育の体系づくりの担当という二つが大きな柱となった。財務資金の運用に関しては、証券マン時代の経験や知識を生かし、“ 財テク の草分け”として、独特の余剰資金の運用制度をスタートさせ、およそ八年にわたって私なりの手堅い効率的投資成果の実績をあげることができた。財テクを活用して資金運用をはかることは、今でこそ盛んで、財務戦略として企業の“ 常識 ”となっているが、当時は、転換社債を含め株式投資については危惧の目でみられることも少なくなかった。
また、上場企業の広報担当者兼渉外担当者としては、社外からの情報収集に意欲を燃やして積極的に人に会い、さまざまな交渉を重ねて調整をはかることも任務である。しかし、日々、新たな人と会い、次々と課題を消化していくことをいとも気楽にやっていると周囲から見られたせいか、会社に出入りする人たちの人生相談に預かったり、
自己啓発のやり方などについて意見を求められることなどもしばしばあった。そういうさまざまな人たちとの交わりの中で、私自身の人生においてやるべきことは、一企業の内部に留まるだけでなく、助言を求める人に対しての親身なアドバイスをするのも、ひとつの挑戦ではないかという気がしはじめていた。
自己の限りない挑戦という意味では、これこそ、まさにライフ・ベンチャーなのである。耳を澄ませ、目を鋭くし、相手の立場を思いやって、なお自己を奮い立たせることは、サラリーマンにとってきわめて重要なベンチャー以外の何ものでもない。
企業内にありながら独立採算の意識をもって、常に企業と自分自身の成長発展への道を求め続けることにベンチャーとしての生き甲斐を感じる。
こうした職務と同時に、私は、企業の教育研修担当の責任者として、社外の教育研修会に参加して、他企業の自己教育法や、自己啓発手法を積極的に学び取ろうと努力した。
より広い視野のなかから、教育研修法を貪欲に摂取し、その最上の部分を自企業に生かすことが、企業内における私の“ ベンチャー ”だったからである。
自分の身近なところから、まずベンチャー志向の心を意識的にも育てあげることが、現在のサラリーマンに、とくに大事なことがらではなかろうか。 つづく