「生涯現役社会のつくり方」の意見・提言⑧
2013年12月12日 お仕事 大上段に「町おこし」や「地域活性化」に挑戦するとか、さらには大風呂敷を広げての突飛な飛躍に直撃することではない。それよりも着実に地域での主役も期待できる可能性を秘めている、女性・高齢者たちにも「出番」「居場所」を創ることが最優先だ・・・と考え続けていた横石知二氏は流石でした。
上勝の山なら幾らでもある赤い紅葉の葉っぱなど、平素何の関心も示さなかった彼が偶然に見た光景。それは何と女子大生が大喜びして、妻ものの赤いもみじ葉に関心を示すどころか、それを大事に持ち帰る宝物なのだと発見した瞬間です。
その商品価値をヒントにして、彼は忍耐強く人生を飛躍させただけでなく、上勝町の女性・高齢者たちを主役に、見事に上勝版『生涯現役社会づくり』への「生きがいづくり」を創造する出発点となりました。
“ そうだ、葉っぱがあった。葉っぱを売ろう! 葉っぱなら上勝の山に幾らでもあるし、何より軽くきれいで、女性やお年寄りがする仕事にはぴったりだ! ”その着想の感動を心に秘めた横石氏は急ぎ上勝町に帰ると早速、農協関係者や農家の人たちにそのアイデアを実行したいと協力を呼びかけました。
ところが、「葉っぱがカネに化けるなら、町中御殿が建つわ」「横石さん、もっと真面目に仕事をしいや」と、誰もがあきれ返って相手にしてくれなかったのです。それでも彼は直接農家を訊ね根気よく説得して回り、その年末にやっと4軒ほどの協力を得られて事業開始に辿り着いたそうです。
最初はどんな葉っぱが売れるか分かりません。山から拾った葉っぱを適当にパック詰めで出荷したものの、値付けにもならずごみ処理にされました。
そこで、どうすれば売れる商品になるか、現場市場調査のために、彼は徳島から大阪、京都あたりの高級料亭に何度も足を運び、日本料理の「つまもの」の使用状態を実地研究したのです。
その有様を逐一協力する農家に伝えて、良質な葉っぱ栽培に取り組んで商品力を熱心に磨きました。そこで初めて上勝の葉っぱが市場でもやがて値が付き始めましたというのです。
横石氏は北海道から九州まで全国市場を営業に、夜は飲食店街を巡回して「つまもの」需要開拓に励行。商品の品質向上と全国市場など販路拡大で、葉っぱは次第に出荷数が増え、売り上げ拡大とともに事業参加農家も増えていったという次第です。 つづく
上勝の山なら幾らでもある赤い紅葉の葉っぱなど、平素何の関心も示さなかった彼が偶然に見た光景。それは何と女子大生が大喜びして、妻ものの赤いもみじ葉に関心を示すどころか、それを大事に持ち帰る宝物なのだと発見した瞬間です。
その商品価値をヒントにして、彼は忍耐強く人生を飛躍させただけでなく、上勝町の女性・高齢者たちを主役に、見事に上勝版『生涯現役社会づくり』への「生きがいづくり」を創造する出発点となりました。
“ そうだ、葉っぱがあった。葉っぱを売ろう! 葉っぱなら上勝の山に幾らでもあるし、何より軽くきれいで、女性やお年寄りがする仕事にはぴったりだ! ”その着想の感動を心に秘めた横石氏は急ぎ上勝町に帰ると早速、農協関係者や農家の人たちにそのアイデアを実行したいと協力を呼びかけました。
ところが、「葉っぱがカネに化けるなら、町中御殿が建つわ」「横石さん、もっと真面目に仕事をしいや」と、誰もがあきれ返って相手にしてくれなかったのです。それでも彼は直接農家を訊ね根気よく説得して回り、その年末にやっと4軒ほどの協力を得られて事業開始に辿り着いたそうです。
最初はどんな葉っぱが売れるか分かりません。山から拾った葉っぱを適当にパック詰めで出荷したものの、値付けにもならずごみ処理にされました。
そこで、どうすれば売れる商品になるか、現場市場調査のために、彼は徳島から大阪、京都あたりの高級料亭に何度も足を運び、日本料理の「つまもの」の使用状態を実地研究したのです。
その有様を逐一協力する農家に伝えて、良質な葉っぱ栽培に取り組んで商品力を熱心に磨きました。そこで初めて上勝の葉っぱが市場でもやがて値が付き始めましたというのです。
横石氏は北海道から九州まで全国市場を営業に、夜は飲食店街を巡回して「つまもの」需要開拓に励行。商品の品質向上と全国市場など販路拡大で、葉っぱは次第に出荷数が増え、売り上げ拡大とともに事業参加農家も増えていったという次第です。 つづく