◎ 人 生 目 標 に チ ャ レ ン ジ す る

 「人生成長複利表」のように、目に見える形で “ 人生設計プラン ” の戦略を立て、それを努力目標として絶えず挑戦することが、ベンチャーの第一歩だからなのである。

 人間というものは不可思議なもので、そこに明確な目標が設定されれば、想像以上の力を発揮する側面があると同時に、人生の到達目標が見い出せない場合、愚痴や文句ばかりいうサラリーマンに堕する部分があることを、私は経験上、いやというほど知っている。

 だから、「人生成長複利表」は、あくまでも一つの目標設定であって、この通りに成果を得なければならないというものではないのだ。20%成長率以外に自分で15%、または25%と目標を変えるのも、それはご本人の自由である。

 それを励みに、自分の精神を鼓舞し、常に自己にチャレンジする精神が、ベンチャーには必要だということをいいたいのである。

 一般にいわれていることで、人間の脳細胞は百四十億個もあるそうだが、実際に一生のうち使われているのは、その3%ぐらい、どんなに多いという説でもせいぜい20%ほどの、もったいない 脳 力 使用率だそうである。

 百四十億個といえば、1秒に一つ数えていっても、440年余はかかってしまう数字だが、それほど人間は豊かな可能性の 脳 力 を秘めた存在であり、人間である限り誰でも優れた能力をもっていることの証左でもある。

 その秘められた自己の 脳 力 を、使わないというテはない。自分自身に潜在する 脳 力 を間断なく開発し、フルに活用してこそ、人生の複利成長も達成されるというものである。

 そうして、脳力開発のためには、自分の手、足、耳などの “ 五官 ” をとぎすまし、毎日をベンチャーして、自己啓発を自分に課し続けることが肝要なのである。

 私にとって、自己能力の開発は、 脳 力 開発にほかならないともいえる。

 相変わらず自己紹介するたびに私は、名刺の裏側を示して説明を繰り返しているのだが、「人生成長複利表」の数字は、具体的な私の 脳 力 開発の真面目な一手段なのである。  つづく