週刊ポスト誌の2014年11月14日号に下記のような「生涯現役」の実現手段として「シニアバイト」に注目し始めたシニア層が増え始めた記事を見かけるようになった。

  そのための緊急対応策として地元の「シルバー人材センター」や「ハローワーク」、さらには家族や近隣の人脈を活かした高齢者向けの潜在的な仕事情報、また、退職先の元上司OB等の情報源などを例示しているものの、求職者本人の適材条件にマッチする仕事など耳寄りな話は余程の幸運がないと見当たらないようだ。

  そのために私たち「日本生涯現役推進協議会」では昨日開催の「第1回:生涯現役サミット」で6名の有力就業アドバイザーから①介護支援事業、②シニア就業意識改革教育、③シニア起業家マインド研修、④シニア地域社会貢献活動、⑤シニア生活アドバイス情報、⑥外部人財活用起業・就業事例など、豊富な具体的各情報提供に加えて、6分科会での発表者中心に活発な意見交流会を持つことができた。

  少なくとも、40代・50代現役時代から以上のような事例研究会には積極的に参加するとともに、月例でそれぞれのグループで実践しているシリーズ制の生涯現役塾などに自主参加をして自己の得意技・持ち味の活かし方を数年間真剣に研鑽していけば、その過程で自己変身的な起業体質が醸成されてくるのは当然である。

  どうか実践活動に直結しない机上の書籍や講演出席などで人生後半の10万時間を無駄にすることなく、心身豊かに人生を物心両面で潤おせる「生涯現役」は、自分単独で安直型の「シニアバイト」で甘んずることなく、「生涯現役社会づくり」の旗頭を志す『生涯現役プロデューサー』を最終目標とした人生達人で、毎日を楽しんで欲しいと願うものである。
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【週刊ポスト誌:2014年11月14日号記事転載】
URL=http://www.news-postseven.com/archives/20141108_284831.html  
  「生涯現役」を実現する手段として「シニアバイト」に注目が集まっている。とはいえ、どのように仕事を見つければよいか戸惑う人もいるだろう。

  特別な技能や職歴がなければ、手っ取り早いのは全国約1300か所ある地域の「シルバー人材センター」に登録することだ。ここで紹介される仕事は「臨時的かつ短期的又はその他の軽易な就業」とされ、草むしりや庭木の剪定、室内清掃などが多く、気軽に小遣い程度に稼ぎたいという人に向いている。

  登録の際に警備員など希望する職種を申告しておけば、各家庭や民間企業、自治体の求人をセンターがマッチングしてくれる。「警備員の求人などは都市部に多く、地方では少ないなど職種によって地域によるばらつきがある」(全国シルバー人材センター事業協会)ので、必ずしも希望職種がすぐ見つかるわけではない。

  もうひとつは「ハローワーク」を有効活用すること。現役世代だけでなく、定年後の高齢者でも利用できる。

  その際にはちょっとしたコツがある。ハローワークの事務所に出向く前に、インターネットで下調べしておくのだ。「ハローワークインターネットサービス」はフリーワードで検索でき、「65歳以上」、「年金受給者」などで検索すれば、効率的に仕事を探せる。

  希望する曜日や時間帯で、シニアの利点を活かしたい。例えばシニア求人の多い警備員の場合、土日や17~9時の夜間を選択すれば採用される確率が高くなる。

  それ以外にも、リクルートの求人サイト「タウンワーク」などネットの求人サイトも最近はシニア向けの求人情報が増えている。地域(最寄駅)、職種、給与、雇用形態でやりたい仕事を絞りやすい。

  意外に活用できるのが「妻」だという。シニアライフアドバイザーの松本すみ子氏はこう語る。

  「定年後の生活の場となる地域に密着しているのは、ご主人よりも奥さんです。奥さんの知り合いなどをたど れば、“商店街の〇〇〇
でアルバイトを募集していたわよ”などと耳よりの情報が出てくる。他にも頼りになるのは、先に定年退職した勤め先の元上司。第二の人生の先輩ですから、具体的な仕事先やアルバイトの指南役になってくれるはずです」

  定年はまだ先という人も“備えあれば憂いなし”。「東京しごと財団」(飯田橋)では、55歳以上の人を対象にした「高年齢者のための就職支援講習」を開講している。

  受講が仕事に結び付くわけではないが、ビル管理、マンション清掃、警備員などの仕事内容を学べるので、自分の適性を予め知っておくことができる。