本田氏「高齢先進国日本のこれから」後篇
2014年2月10日 お仕事 本田重道氏が真摯に「高齢先進国日本のこれから」のことを熟慮された結果、超高齢化最先端を走るわが祖国日本が、世界に範を示すべき道は「年齢不問社会」、『生涯現役社会』への夢と希望を次世代にも示すことです。
そして1985年自費出版のわが拙著『ライフ・ベンチャーのすすめ/チャンスをつかみとる“ 人生三段跳び ”戦略』における“ 自助努力制度の確立にむけて! ”の項でも冒頭に部分引用させていただいたのが、サミュエル・ウルマン『青春』です。
その『青春』で本田氏が同書の最期を締め括ってておられることに、将来日本への今私たち世代が率先果たすべき痛烈な同じ思いに深い同感を覚えます。
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本田重道氏:「 高 齢 先 進 国 日 本 の こ れ か ら 」後篇
個人においても、心身の健康維持への努力は当然であり、年金や医療費を使う人より、元気で掛け金を払い続ける方が幸せなのは言うまでもないだろう。
私の知人に、社会で長く働き続けた者には、「優秀高齢者勲章」などというもので顕彰したらどうだろう、という人がいた。健康も金も手にしている老人が最後に欲しいのは、自らの「子孫の繁栄」と、社会から認められる「名誉」であろう。前者は思い通りにいかないものだが、後者の勲章の方は、長生きして働くことで社会貢献をしていけば、いつの日か誰でも受勲できる。こういう発想があって良いだろう。
本書を通じて、今後の人間社会において、「年齢」が、様々な不合理を引き起こす中核的な問題であることに、気付いていただけたと思う。同時に、これまで述べてきた「年齢不問社会」の有用性について、同調していただける方が増えたら、私として、これ以上の喜びはない。
高齢化に突き進んでいいる日本で「年齢不問は、いずれ将来は実現する」では遅い。今の社会制度はムダが多いのである。わが国は、年齢不問の思想をできるだけ早く一般に普及させ、本格的な社会改革へと取り組まなければならない。
いずれにしろ、個人差の大きい「歴年齢」で、その人の能力が判断され、個人の努力や精進によって獲得された実質年齢が無視されるような手抜き社会制度は、一刻も早く改めたいものである。
今の社会の諸制度は、歴年齢なら万人に平等だという発想が根本にある。だから能力も歴年齢に準じて評価してしまう・・・・。しかし、これからの社会で、こんな不合理が許されて良いはずはない。人種、性別、家柄などと同様、その人の努力では、変えることができない歴年齢で、人を区別してはならないのだ。
自堕落な生活を続け、健康な生活を心がけている人を、同一年齢だからと社会が一律に扱うことは間違っている。これは本人だけでなく、社会の損失である。国家的損失として、結局、我々がその損失額を今後も負担することになるのだ。
繰り返す。年齢より老けて見える人と、いつまでも若い人の差は、その人の日常生活での努力と、社会に対する好奇心、探求心によって大きく変わる。
個々人がその事実に気づいて行動すれば、社会そのものも大きく活性化する。この本では、実質年齢認定制度や、年齢差別撤廃の法制化にも言及したが、まずは、個人の意識改革こそが重要なのだということを再認識して欲しい。
皆 さ ん ! 今 後 は 、年 齢 を 問 わ れ な い こ と で 、 一 人 ひ と り の 活 動 の 自 由 度 を 拡 げ 、 明 る く 元 気 な 成 熟 国 家 ・ 日 本 を 作 り 上 げ よ う で は あ り ま せ ん か 。 次 世 代 に 残 そ う で は あ り ま せ ん か 。
最後に、私の想いを代弁してくれているサミュエル・ウルマンの詩『青春』を紹介して、本論考の終わりとします。
青春
原作 サミュエル・ウルマン
邦訳 岡 田 義 夫
青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月
の如く人を老いさせ、生気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く脅威への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる
事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、
小児の如く求めて止まぬ探究心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる。
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる。
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる。
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時こそ
人は全くに老いて、神の憐れみを乞うほかはなくなる。
(第一生命ビル、 マッカーサー記念室パンフレットより)
そして1985年自費出版のわが拙著『ライフ・ベンチャーのすすめ/チャンスをつかみとる“ 人生三段跳び ”戦略』における“ 自助努力制度の確立にむけて! ”の項でも冒頭に部分引用させていただいたのが、サミュエル・ウルマン『青春』です。
その『青春』で本田氏が同書の最期を締め括ってておられることに、将来日本への今私たち世代が率先果たすべき痛烈な同じ思いに深い同感を覚えます。
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本田重道氏:「 高 齢 先 進 国 日 本 の こ れ か ら 」後篇
個人においても、心身の健康維持への努力は当然であり、年金や医療費を使う人より、元気で掛け金を払い続ける方が幸せなのは言うまでもないだろう。
私の知人に、社会で長く働き続けた者には、「優秀高齢者勲章」などというもので顕彰したらどうだろう、という人がいた。健康も金も手にしている老人が最後に欲しいのは、自らの「子孫の繁栄」と、社会から認められる「名誉」であろう。前者は思い通りにいかないものだが、後者の勲章の方は、長生きして働くことで社会貢献をしていけば、いつの日か誰でも受勲できる。こういう発想があって良いだろう。
本書を通じて、今後の人間社会において、「年齢」が、様々な不合理を引き起こす中核的な問題であることに、気付いていただけたと思う。同時に、これまで述べてきた「年齢不問社会」の有用性について、同調していただける方が増えたら、私として、これ以上の喜びはない。
高齢化に突き進んでいいる日本で「年齢不問は、いずれ将来は実現する」では遅い。今の社会制度はムダが多いのである。わが国は、年齢不問の思想をできるだけ早く一般に普及させ、本格的な社会改革へと取り組まなければならない。
いずれにしろ、個人差の大きい「歴年齢」で、その人の能力が判断され、個人の努力や精進によって獲得された実質年齢が無視されるような手抜き社会制度は、一刻も早く改めたいものである。
今の社会の諸制度は、歴年齢なら万人に平等だという発想が根本にある。だから能力も歴年齢に準じて評価してしまう・・・・。しかし、これからの社会で、こんな不合理が許されて良いはずはない。人種、性別、家柄などと同様、その人の努力では、変えることができない歴年齢で、人を区別してはならないのだ。
自堕落な生活を続け、健康な生活を心がけている人を、同一年齢だからと社会が一律に扱うことは間違っている。これは本人だけでなく、社会の損失である。国家的損失として、結局、我々がその損失額を今後も負担することになるのだ。
繰り返す。年齢より老けて見える人と、いつまでも若い人の差は、その人の日常生活での努力と、社会に対する好奇心、探求心によって大きく変わる。
個々人がその事実に気づいて行動すれば、社会そのものも大きく活性化する。この本では、実質年齢認定制度や、年齢差別撤廃の法制化にも言及したが、まずは、個人の意識改革こそが重要なのだということを再認識して欲しい。
皆 さ ん ! 今 後 は 、年 齢 を 問 わ れ な い こ と で 、 一 人 ひ と り の 活 動 の 自 由 度 を 拡 げ 、 明 る く 元 気 な 成 熟 国 家 ・ 日 本 を 作 り 上 げ よ う で は あ り ま せ ん か 。 次 世 代 に 残 そ う で は あ り ま せ ん か 。
最後に、私の想いを代弁してくれているサミュエル・ウルマンの詩『青春』を紹介して、本論考の終わりとします。
青春
原作 サミュエル・ウルマン
邦訳 岡 田 義 夫
青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月
の如く人を老いさせ、生気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く脅威への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる
事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、
小児の如く求めて止まぬ探究心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる。
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる。
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる。
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時こそ
人は全くに老いて、神の憐れみを乞うほかはなくなる。
(第一生命ビル、 マッカーサー記念室パンフレットより)