本田重道氏:「年齢不問社会の提言」紹介
2014年2月6日 お仕事 昨5日(水)開催の高連協役員会で敬愛する友人横田安宏氏から、本田重道氏ご著書「年齢不問社会の提言/なぜ、私の歳をきくの?」(飛鳥新社)を拝借しました。最近、読書努力に怠けがちな者ですが、下記ご紹介の本田独創哲学に込められている年齢不問社会づくりへの強烈なご情熱に感動を覚えました。私たち『生涯現役プロデューサー』仮登録の方々には、特に「年齢不問社会」と「生涯現役社会」との関わりに関して、ぜひとも熟読吟味していただきたく切望しています。
【著者・本田重道氏紹介】
20世紀東京に生まれ、東京に育つ。現在「歴年齢不問社会」を提唱中。過去には弱電メーカーにてハードコピーの研究を続け、世界初のカラービデオプリンター商品化を成功させた。研究開発をスタートに商品企画、製造、販売へと、商品化の全コースにおいて統括リーダーの任にあたる。この間「画像電子学会」など、会社代表委員も務める。定年退職後、放送大学四年次に編入し「歴年齢による社会制度の是非」をテーマに研究を開始、現在に至る。東京都老人総合研究所友の会、シニア社会学会、日本応用老年学会などに所属。
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「 年 齢 」 そ れ は 公 平 か 不 公 平 か ?
この日本、当分、少子高齢国世界一位の座は動きません。 加えて、50年後の総人口は今の7割に減じ、高齢者が国民の4割を占める超老人国家になるとも言われています。
唐突ですが、今の年齢基準の社会制度、否、「年齢」そのものが必要でしょうか?加齢意識が老化を促す説もあります。
遠く先史の時代に発明されたであろう年齢、「必要だからこそ、世界中の人が営々と活用して来たではないか、年齢不問の発想など非現実的だ・・・」との意見はあります。年金の支給時期の基準や医師の診断など、確かに,そこには理もあり、少なくとも未成年者への年齢基準制度は今後も必要です。
しかし、「受験資格は29歳迄・・・とか、当社では35歳を過ぎた方は・・・60歳になられたので・・・」等々と、こんな年齢一律の安易な発想は、今後の社会によい筈がありません。 人は、その人の人生観や生活態度から、老化度に大差が出ています。
今のところ、類似の書籍や関連学会の発表も見当たらないと、やっと、読者の方々から本論の独自性が認められ始めました。
私は元気なうちに世の活性化のため、有益な提言をするべく、本書を出版しましたが思うほどには売れませんでした。そんな本では意味がなく、今も懲りずに原稿を見直しています。
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【 な ぜ 、 私 の 歳 を き く の ? / 年 齢 不 問 社 会 の 提 言 】
は じ め に
本来、著者の私的事情などは巻末に述べるべきものですが、読者の皆さんに、なぜ本書を書くに至ったかの動機を理解していただくため、あえて、巻頭で簡単に触れさせていただきたいと思います。
私は長年、日本のある弱電メーカーで、技術者として働いてきました。その折、常に頭の中にあったのは、社長であり師でもあった井深大さんが、ことあるごとに言われた「人のやらない事をやろう」という言葉でした。
一度しかない人生です。私は定年を迎えるにあたり、前々からの夢だった「水耕栽培」の研究をしようと心に決めていました。
そのため、庭に小さな温室を作りました。また、研究は基礎が大切だと、東京農大でセミナーを受けたり、放送大学に編入もしました。ところが学ぶうちに、「生体の成長」➜「細胞の成長」➜「細胞分裂中止」➜「細胞の死」➜「生体の死」➜「寿命」➜「加齢」➜「年齢」へと問題意識が発展しました。当初の植物学はどこへやら、これも人のやらない事だと、「年齢制度の是非」というテーマにのめり込んでいったのです。
その結果、これからの日本に必要なのは、年齢を問わない社会の実現だと、次第に意を強くしました。
現在、少子高齢社会が喧伝されていますが、特に「高齢化」が、もっぱら「福祉の問題」として捉えられているのに、私は違和感を覚えます。 後で詳述しますが、日本は世界最長の平均寿命を誇る国です。それは、医学の進歩や、環境の整備、社会の安寧など、営々たる努力によって成し遂げられてきました。その結果が、医療費の高騰や介護問題などの負のスパイラルしか生んでいないとしたら、何と不幸なことでしょう。
本来、こうした「努力」は「幸福の拡大」という形で現出しなければなりません。高齢化社会を国民の幸福につなげていく方策が、本書の中核である年齢不問ん社会の提案なのです。精神の若さを保ち、いくつになっても社会参加する気力を失わないことが、本人だけでなく社会を活性化するのに大切なことです。それを現在の年齢を基準とした社会制度がいかに阻害しているかについても触れています。
なお、時折誤解される方がいますが、この本でいう「年齢不問」は、未成年者ではなく、あくまでも成年を対象としています。未成年者は従来通り年齢で管理されるべきだと考えているのです。
この本は多くの人の協力と理解で刊行できました。邦内外の情報を寄せてもらったり、アンケート調査に協力いただいた多くの知人・友人に感謝です。同時に、無名の私が主張する年齢不問論に深いご理解をいただいた出版社、飛鳥新社の土井尚道社長にも感謝です。有難うございました。
以上の事情を十分理解していただき、本書をご一読下されば、著者として望外の喜びであります。
【著者・本田重道氏紹介】
20世紀東京に生まれ、東京に育つ。現在「歴年齢不問社会」を提唱中。過去には弱電メーカーにてハードコピーの研究を続け、世界初のカラービデオプリンター商品化を成功させた。研究開発をスタートに商品企画、製造、販売へと、商品化の全コースにおいて統括リーダーの任にあたる。この間「画像電子学会」など、会社代表委員も務める。定年退職後、放送大学四年次に編入し「歴年齢による社会制度の是非」をテーマに研究を開始、現在に至る。東京都老人総合研究所友の会、シニア社会学会、日本応用老年学会などに所属。
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「 年 齢 」 そ れ は 公 平 か 不 公 平 か ?
この日本、当分、少子高齢国世界一位の座は動きません。 加えて、50年後の総人口は今の7割に減じ、高齢者が国民の4割を占める超老人国家になるとも言われています。
唐突ですが、今の年齢基準の社会制度、否、「年齢」そのものが必要でしょうか?加齢意識が老化を促す説もあります。
遠く先史の時代に発明されたであろう年齢、「必要だからこそ、世界中の人が営々と活用して来たではないか、年齢不問の発想など非現実的だ・・・」との意見はあります。年金の支給時期の基準や医師の診断など、確かに,そこには理もあり、少なくとも未成年者への年齢基準制度は今後も必要です。
しかし、「受験資格は29歳迄・・・とか、当社では35歳を過ぎた方は・・・60歳になられたので・・・」等々と、こんな年齢一律の安易な発想は、今後の社会によい筈がありません。 人は、その人の人生観や生活態度から、老化度に大差が出ています。
今のところ、類似の書籍や関連学会の発表も見当たらないと、やっと、読者の方々から本論の独自性が認められ始めました。
私は元気なうちに世の活性化のため、有益な提言をするべく、本書を出版しましたが思うほどには売れませんでした。そんな本では意味がなく、今も懲りずに原稿を見直しています。
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【 な ぜ 、 私 の 歳 を き く の ? / 年 齢 不 問 社 会 の 提 言 】
は じ め に
本来、著者の私的事情などは巻末に述べるべきものですが、読者の皆さんに、なぜ本書を書くに至ったかの動機を理解していただくため、あえて、巻頭で簡単に触れさせていただきたいと思います。
私は長年、日本のある弱電メーカーで、技術者として働いてきました。その折、常に頭の中にあったのは、社長であり師でもあった井深大さんが、ことあるごとに言われた「人のやらない事をやろう」という言葉でした。
一度しかない人生です。私は定年を迎えるにあたり、前々からの夢だった「水耕栽培」の研究をしようと心に決めていました。
そのため、庭に小さな温室を作りました。また、研究は基礎が大切だと、東京農大でセミナーを受けたり、放送大学に編入もしました。ところが学ぶうちに、「生体の成長」➜「細胞の成長」➜「細胞分裂中止」➜「細胞の死」➜「生体の死」➜「寿命」➜「加齢」➜「年齢」へと問題意識が発展しました。当初の植物学はどこへやら、これも人のやらない事だと、「年齢制度の是非」というテーマにのめり込んでいったのです。
その結果、これからの日本に必要なのは、年齢を問わない社会の実現だと、次第に意を強くしました。
現在、少子高齢社会が喧伝されていますが、特に「高齢化」が、もっぱら「福祉の問題」として捉えられているのに、私は違和感を覚えます。 後で詳述しますが、日本は世界最長の平均寿命を誇る国です。それは、医学の進歩や、環境の整備、社会の安寧など、営々たる努力によって成し遂げられてきました。その結果が、医療費の高騰や介護問題などの負のスパイラルしか生んでいないとしたら、何と不幸なことでしょう。
本来、こうした「努力」は「幸福の拡大」という形で現出しなければなりません。高齢化社会を国民の幸福につなげていく方策が、本書の中核である年齢不問ん社会の提案なのです。精神の若さを保ち、いくつになっても社会参加する気力を失わないことが、本人だけでなく社会を活性化するのに大切なことです。それを現在の年齢を基準とした社会制度がいかに阻害しているかについても触れています。
なお、時折誤解される方がいますが、この本でいう「年齢不問」は、未成年者ではなく、あくまでも成年を対象としています。未成年者は従来通り年齢で管理されるべきだと考えているのです。
この本は多くの人の協力と理解で刊行できました。邦内外の情報を寄せてもらったり、アンケート調査に協力いただいた多くの知人・友人に感謝です。同時に、無名の私が主張する年齢不問論に深いご理解をいただいた出版社、飛鳥新社の土井尚道社長にも感謝です。有難うございました。
以上の事情を十分理解していただき、本書をご一読下されば、著者として望外の喜びであります。