生涯現役をめざす月例健康セミナーご紹介
2012年4月3日 お仕事 「生涯現役」をめざした様々なBlogが、昨今数多くみられるようになった。しかし、健康セミナーでの下記の医療法人顕正会 蓮田病院のような毎月各担当科の責任者が、輪番で長期にわたり継続しているのは少ない。できれば下記のBlogご関係先も、私たちが志す『生涯現役社会づくり支援ネットワーク』の趣旨を理解されて、心理学的な健康面での『生涯現役セミナー』の効用ご解説も望みたい。
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「 生 涯 現 役 を め ざ し て 」 ( 1 9 5 )
医療法人 顕正会 蓮田病院
院長 石 田 孝 雄
私は、蓮田病院で『総合診療科』という部署を担当しております。耳なれない科目ですのでどのような仕事をしているのか、説明させていただきます。
最近は従来の内科、外科が細分化され、病院にかかるのもややこしく難しい時代になってきました。腫瘍科、腫瘍外科、心療内科、神経内科など、病院は耳慣れない科目で満ち溢れるようになりました。患者さんにとっては不便極まりないシステムがまかりとおっています。「私は、1週間前から胸が痛い…」と言って病院に行きますと、まず、呼吸器科に回され、そこでレントゲンをとりますが、「肺には異常なし」となれば、「循環器科へ行ってください」と振られてしまい、散々待たされた揚句、心電図、CTを撮ったところ、やはり異常はなく、医者も「循環器的には異常がありません」。「では、整形外科へ行ってください」といわれ、「でも肋骨に異常はありませんので、皮膚科へ行きますか」そのうち痛みもなくなって、病院各科回りをしているうちに治ってしまった、というあまり喜ばしくない話があちらこちらで聞かれるようになりました。これは困ったことです。専門性がすすむことはいいことですが、しかし、木を見て森を見ず、の例えは医療では許されません。患者さんの立場からすれば、理屈はいらん、どの科でもいいから、まずは、早く治してくれというのが本音でしょう。そこで、私どもの病院では、総合診療科を併設しました。できるだけ早く的確に専門領域への橋渡しの役目となるように初診の皆様を適切な診療に誘導する役目を担っております。綺麗なタイルも、その間の「めじ」を埋めなければ使い物になりません。専門と専門をつなぐ接着剤として総合診療科は存在します。まだまだ、新しい試みですが、やがてこの試みが花を開き、地元の皆様方のお役にたてるように日々努力しております。もしも、調子が悪い、何科に行ったらいいかわからない、などのお悩みのある方がおられた場合には、ぜひ一度当科を受診していただきますようお願い申し上げます。
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「 生 涯 現 役 を め ざ し て 」 ( 1 9 4 )
医療法人 顕正会 蓮田病院
医学博士
理 事 長 前 島 静 顕
新年のごあいさつ
新年明けましておめでとうございます。
本紙健康セミナーに掲載させていただいてからすでに194回目となり、15年間継続して、毎月、各専門医が役に立つ医療情報をお届け致しております。毎年年頭には私が毎年1年間の出来事を中心に私感をお伝えしております。
平成18年年頭の私の拙文を読み直してみましたところ、自分の周囲の出来事や世界中の政治、経済、数え切れない程の事件や天災が全く同じように繰り返されていると書かれていました。さらにその出来事のふり幅が次第に大きく、大きくなっていると。まさにその通りで、昨年の3.11東日本大震災は我が国ではかつてない未曾有の出来事であり、今も尚、被災地では寒さに耐えながら、極めて厳しい生活を強いられています。地震ばかりでなく豪雨や強力な台風、火山や火事なども世界各地で発生し、地球規模で起きるこの現象は、温暖化と関係あると思えてならないのです。さらに加えて東日本大震災がもたらした極めて大きな問題は原発事故による被爆問題です。原発の是非については世界中で大いに議論すべきと思います。
アメリカ経済の破綻やギリシャから始まったヨーロッパ経済の崩壊が我が国にも及び国家の将来に大きな不安をもたらしています。国家財政の危機は私たちが直接関与する医療や介護の将来へも大きな問題を投げかけています。何と言っても世界一低医療費で全国民に平等な日本の医療はTPP問題などを契機として先行きに大きな不安をかかえています。しかし私達医療人は世界一の健康長寿国を守り、世界一幸せな国を実現させたいと願っています。
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「 生 涯 現 役 を め ざ し て 」 ( 1 9 5 )
医療法人 顕正会 蓮田病院
院長 石 田 孝 雄
私は、蓮田病院で『総合診療科』という部署を担当しております。耳なれない科目ですのでどのような仕事をしているのか、説明させていただきます。
最近は従来の内科、外科が細分化され、病院にかかるのもややこしく難しい時代になってきました。腫瘍科、腫瘍外科、心療内科、神経内科など、病院は耳慣れない科目で満ち溢れるようになりました。患者さんにとっては不便極まりないシステムがまかりとおっています。「私は、1週間前から胸が痛い…」と言って病院に行きますと、まず、呼吸器科に回され、そこでレントゲンをとりますが、「肺には異常なし」となれば、「循環器科へ行ってください」と振られてしまい、散々待たされた揚句、心電図、CTを撮ったところ、やはり異常はなく、医者も「循環器的には異常がありません」。「では、整形外科へ行ってください」といわれ、「でも肋骨に異常はありませんので、皮膚科へ行きますか」そのうち痛みもなくなって、病院各科回りをしているうちに治ってしまった、というあまり喜ばしくない話があちらこちらで聞かれるようになりました。これは困ったことです。専門性がすすむことはいいことですが、しかし、木を見て森を見ず、の例えは医療では許されません。患者さんの立場からすれば、理屈はいらん、どの科でもいいから、まずは、早く治してくれというのが本音でしょう。そこで、私どもの病院では、総合診療科を併設しました。できるだけ早く的確に専門領域への橋渡しの役目となるように初診の皆様を適切な診療に誘導する役目を担っております。綺麗なタイルも、その間の「めじ」を埋めなければ使い物になりません。専門と専門をつなぐ接着剤として総合診療科は存在します。まだまだ、新しい試みですが、やがてこの試みが花を開き、地元の皆様方のお役にたてるように日々努力しております。もしも、調子が悪い、何科に行ったらいいかわからない、などのお悩みのある方がおられた場合には、ぜひ一度当科を受診していただきますようお願い申し上げます。
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「 生 涯 現 役 を め ざ し て 」 ( 1 9 4 )
医療法人 顕正会 蓮田病院
医学博士
理 事 長 前 島 静 顕
新年のごあいさつ
新年明けましておめでとうございます。
本紙健康セミナーに掲載させていただいてからすでに194回目となり、15年間継続して、毎月、各専門医が役に立つ医療情報をお届け致しております。毎年年頭には私が毎年1年間の出来事を中心に私感をお伝えしております。
平成18年年頭の私の拙文を読み直してみましたところ、自分の周囲の出来事や世界中の政治、経済、数え切れない程の事件や天災が全く同じように繰り返されていると書かれていました。さらにその出来事のふり幅が次第に大きく、大きくなっていると。まさにその通りで、昨年の3.11東日本大震災は我が国ではかつてない未曾有の出来事であり、今も尚、被災地では寒さに耐えながら、極めて厳しい生活を強いられています。地震ばかりでなく豪雨や強力な台風、火山や火事なども世界各地で発生し、地球規模で起きるこの現象は、温暖化と関係あると思えてならないのです。さらに加えて東日本大震災がもたらした極めて大きな問題は原発事故による被爆問題です。原発の是非については世界中で大いに議論すべきと思います。
アメリカ経済の破綻やギリシャから始まったヨーロッパ経済の崩壊が我が国にも及び国家の将来に大きな不安をもたらしています。国家財政の危機は私たちが直接関与する医療や介護の将来へも大きな問題を投げかけています。何と言っても世界一低医療費で全国民に平等な日本の医療はTPP問題などを契機として先行きに大きな不安をかかえています。しかし私達医療人は世界一の健康長寿国を守り、世界一幸せな国を実現させたいと願っています。