【北海道新聞URL=http://www.nikkansports.com/sports/golf/news/1591965.html】
  高  齢  者 、 地  域  支  え  る  人  材  に  
        札  幌  市 、  今  春  に  も  検  討  委 
01/16 16:00

 札幌市は2016年度、高齢者に就労やボランティアなどの社会参加を促し、地域を支える人材として活躍してもらう仕組みづくりを検討する。今春にも有識者による検討委員会を立ち上げ、高齢者の「生涯現役社会」のあり方について議論する。1年かけて提言書をまとめてもらい、今後の市の高齢者施策に反映させる。

 市が昨年1月に65歳以上の市民を対象に行った調査では、サークルやボランティア、仕事など社会に参加する活動を「していない人」が65・4%を占めた。一方、市内の全人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は右肩上がりで増えている。2015年10月1日現在の高齢化率は24・5%で、10年前と比べて7・5ポイントもアップした。

 少子高齢化や人口減少社会を迎える中、市高齢保健福祉部は「元気な高齢者に地域社会を『支える』側に回ってもらい、生涯現役として活躍してもらうことが重要だ」と話す。

 市は、4月に学識経験者や公募の市民など約10人でつくる検討委員会を設置。就労やボランティアなどの情報を一括で得られるような相談窓口の開設をはじめ、高齢者が社会参加しやすくなるためのアイデアを出し合ってもらう。

 公共交通機関を格安で利用できる敬老優待乗車証(敬老パス)や、公共施設の割引利用料など市の既存の高齢者事業の妥当性の検証なども行う。幅広く市民から意見を聞くため、7月ごろアンケートを実施する予定だ。

 同委員会は1年かけて議論を重ね、提言書をまとめる。これを受け、市は17年度中に指針を策定する。市は関連経費を16年度予算案に計上する。(根岸寛子)