J.I.News:「身近な街から始める政治参加」
2014年4月28日 お仕事<巻頭寄稿文>
「 身 の 回 り の 街 か ら 始 め る 政 治 参 加 」
NPO法人YouthCreate 代表 原 田 謙 介
NPO法人YouthCreate代表として、「若者と政治をつなぐ」をテーマに活動をしています。地方政治・地方議会へのアプローチが、このテーマにおいて鍵となるのではと考えています。
みなさんは、「政治」と聞いて何を思い浮かべますか?「政治家」と聞いて誰を思い浮かべますか?多くの方が、国の政治や政策、国会議員を思い浮かべたのではないでしょうか?知事や市長を思い浮かべた方はいらっしゃっても区議・市議が浮かんだ方は少ないと思います。
地方政治・政治家への関心の薄さや、地方議会・首長選挙の投票率の低さをもたらしている要因は3つあると思います。
一つ目は、情報の少なさです。ローカルなメディアや自治体が発行する冊子などで情報が発信されているものの、国政の情報量に比べれば無論少なく、見聞きすることも余りありません。また情報を能動的に得ようとしても、ホームページはおろかブログすら持っていない議員はまだまだ多く、情報を得にくい状況があります。
二つ目は生活への直接的な関わりを感じにくいことです。消費税など誰もが関わりを実感する国の政策に比べて、地方議会の議論内容は、自分の生活との関わりを実感しにくいです。また一つ目の理由ともつながるのですが、情報が少ないことも関わりを感じにくくさせている原因です。
三つ目はそもそも地方政治・行政・議会の仕組みを知らないことです。例えば、国・都道府県・市区町村の権限の範囲を知らなければ、それぞれの政治によって、自分の生活がどう変わるか分かりません。また、一年の中でいつ議会が開かれているのか知らなければ、注目するタイミングが分かりません。
地方政治は身近な話題を扱っており、生活に近い関係にあるはずです。そのため、本当は国政より入門し易いものです。例えば、「TPPに関してあなたの意見を教えて下さい」といわれても、内容が複雑なため答えることができる人は少ないでしょう。そして、この内容についての国会答弁を見ても、理解することはさらに難しいでしょう。対して、「駅前のデパートの跡地の再利用をどうするか、あなたの意見を教えて下さい」と言われればどうでしょう。街に住んでいる人が、それぞれの想いを語れるはずです。議会の答弁も自分事で聞けるはずです。街づくりの延長としての政治がここにあります。
地方政治に関するアプローチを行うことで、「硬くて難しい」という政治への概念を覆し、自然に自分事にしていくことができる可能性があります。自分が代表をつとめるNPO法人YouthCreateでは、この考えをもとに今後も「地方政治」を軸の一つとして活動を続けていきます。みなさんも自分の住んでいる街の議会の議事録を開いてみてください。結構、面白いものです。
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原田 謙介(はらだ けんすけ)(27才)
NPO法人YouthCreate代表。「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動。地方議員と若者の交流会「VotersBar」の全国展開や、行政・企業とのコラボ企画、選挙時の投票率向上に向けた企画等を実施。大学3年時に20代の投票率向上を目指し「学生団体ivote」を設立。卒業後の2012年4月インターネット選挙運動解禁を目指し「OneVoiceCampaign」を立ち上げる。全国での講演を行う。zero選挙2013出演。内閣府子ども・若者育成支援推進点検・評価会議委員。
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「 身 の 回 り の 街 か ら 始 め る 政 治 参 加 」
NPO法人YouthCreate 代表 原 田 謙 介
NPO法人YouthCreate代表として、「若者と政治をつなぐ」をテーマに活動をしています。地方政治・地方議会へのアプローチが、このテーマにおいて鍵となるのではと考えています。
みなさんは、「政治」と聞いて何を思い浮かべますか?「政治家」と聞いて誰を思い浮かべますか?多くの方が、国の政治や政策、国会議員を思い浮かべたのではないでしょうか?知事や市長を思い浮かべた方はいらっしゃっても区議・市議が浮かんだ方は少ないと思います。
地方政治・政治家への関心の薄さや、地方議会・首長選挙の投票率の低さをもたらしている要因は3つあると思います。
一つ目は、情報の少なさです。ローカルなメディアや自治体が発行する冊子などで情報が発信されているものの、国政の情報量に比べれば無論少なく、見聞きすることも余りありません。また情報を能動的に得ようとしても、ホームページはおろかブログすら持っていない議員はまだまだ多く、情報を得にくい状況があります。
二つ目は生活への直接的な関わりを感じにくいことです。消費税など誰もが関わりを実感する国の政策に比べて、地方議会の議論内容は、自分の生活との関わりを実感しにくいです。また一つ目の理由ともつながるのですが、情報が少ないことも関わりを感じにくくさせている原因です。
三つ目はそもそも地方政治・行政・議会の仕組みを知らないことです。例えば、国・都道府県・市区町村の権限の範囲を知らなければ、それぞれの政治によって、自分の生活がどう変わるか分かりません。また、一年の中でいつ議会が開かれているのか知らなければ、注目するタイミングが分かりません。
地方政治は身近な話題を扱っており、生活に近い関係にあるはずです。そのため、本当は国政より入門し易いものです。例えば、「TPPに関してあなたの意見を教えて下さい」といわれても、内容が複雑なため答えることができる人は少ないでしょう。そして、この内容についての国会答弁を見ても、理解することはさらに難しいでしょう。対して、「駅前のデパートの跡地の再利用をどうするか、あなたの意見を教えて下さい」と言われればどうでしょう。街に住んでいる人が、それぞれの想いを語れるはずです。議会の答弁も自分事で聞けるはずです。街づくりの延長としての政治がここにあります。
地方政治に関するアプローチを行うことで、「硬くて難しい」という政治への概念を覆し、自然に自分事にしていくことができる可能性があります。自分が代表をつとめるNPO法人YouthCreateでは、この考えをもとに今後も「地方政治」を軸の一つとして活動を続けていきます。みなさんも自分の住んでいる街の議会の議事録を開いてみてください。結構、面白いものです。
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原田 謙介(はらだ けんすけ)(27才)
NPO法人YouthCreate代表。「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動。地方議員と若者の交流会「VotersBar」の全国展開や、行政・企業とのコラボ企画、選挙時の投票率向上に向けた企画等を実施。大学3年時に20代の投票率向上を目指し「学生団体ivote」を設立。卒業後の2012年4月インターネット選挙運動解禁を目指し「OneVoiceCampaign」を立ち上げる。全国での講演を行う。zero選挙2013出演。内閣府子ども・若者育成支援推進点検・評価会議委員。
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