フ ク シ マ 復 興 支 援 活 動 へ の 取 組 み
          こ  れ  か  ら  の  3  年  が  正  念  場

         
 福島第一原発事故以来、3年が経ちました。福島県浜通り地区の十数万人の住民が国の原発政策の犠牲となって、故郷を奪われ、生活基盤を根こそぎにされたまま、今なお先の見えない避難生活を余儀なくされています。怒りと悲しみと無念さはつのるばかり、何の咎もない住民にとって、この理不尽さは「悔しい、腹が立つ」、 まさに福島県の方言でいう「ごせやける、許さんにえ」です。 
 国は被災地域を、線量に応じて「長期帰還困難区域」、「居住制限区域」、「避難解除準備区域」に再編し、事故後6年間、つまり今後3年間は固定するとしています。この間、高線量地域の帰還に向けた除染やインフラ復旧等への本格的な取組みが後回しになると見られ、現実には、放射能汚染土壌や廃棄物の捨て場にされてしまいかねない心配があります。 
 私どもはこれまでに、「長期帰還困難区域」や「居住制限区域」を多く抱える双葉町や浪江町における「町民の声」を踏まえ、被災者の皆さんにとって、「これまでの3年」はどんな苦悶の道だったのかを踏まえ、今後どのような生活再建、村や町再興への道を歩もうとしているのかを「フクシマの記録・提案」としてまとめ、復興再生課題を絞り込み、少なくとも「これからの3年、何をどこまで、どうはっきりさせるべきか」について、そのガイドラインを整理しました。
  しかし、まだまだ不十分です。3年が経っても先の見えない中で、被災者はあらたな不安、あせりに悩む毎日というのが現実です。皆さんの口から出る声からも、国の施策に対する不信、諦めが感じ取れます。手をこまねいているわけにはいきません。10年先、20年先を見通すことは困難ですが、少なくても「これからの3年」、取組むべき課題ははっきりしています。 今優先すべきことは、明日の安心と希望につながる被災住民の生活再建、被災自治体の再興への実際的な道筋をつくることです。
 我々応援部隊にあっても、これからの3年間が正念場。フクシマの復興は国の課題であるとして、広く国民の皆さんに「フクシマの記録・提案」を共有して戴き、「復興再生課題」の見直し、追加、さらに、その実行について、叡智を結集し、国や県や被災自治体に積極的に提言していく国民運動的な「フクシマ復興支援活動」にともに取組んで戴くことを呼びかけたいと思います。         つづく