著書①章の末尾で「“ライフ・ベンチャーズ・クラブ”設立に向けて」を読者に呼びかけしたところ、全国各地から電話や郵送でぜひ賛同したいとの申し入れが多数舞い込んだ。その反響にうながされて前述のクラブ発起人会が準備され、4ヶ月余の準備期間に様々な企画プログラムが計画された末に、人生冒険ライフ・ベンチャーへの他者から常に謙虚に学ぶ機会と場づくりを実現させようということになった。

  そして1985年10月に新宿区で第1回の生涯現役実践道場/ライフ・ベンチャー・セミナーを30名の参加者を集めて開催した。その月例セミナーは毎月休むことなく仲間から講師役を選んで開催され、講師役が見当たらないときだけ、世話役が講師候補を外部から招へいしてライフ・ベンチャー株式会社内にライフ・ベンチャー・クラブを発足させ、3年後に下記投稿の高橋育郎氏も入会された。
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【高橋 育郎NPO法人ライフ・ベンチャー・クラブ理事投稿】

 
  “私は昭和63年12月に、ライフ・ベンチャー・クラブに入会しました。 当時は「生涯現役実践道場」といっておりました。 私がここで聞かれたことは、好きなこと、得意技は何かということでした。私は歌を歌うこと、そして歌をつくること。すなわち作詞作曲をすることですと答えました。すると、それならばそれに磨きをかけて、世のため人のために生かして、そのことを生きがいにしなさいといわれました。 私はその言葉を胸に刻んで励みました。

  このクラブでは今もそうですが、月例のセミナーをやっています。私はここで幸いにも歌唱指導のチャンスを与えられ、それが発展して世間に出て「歌の会」を開くことまでお世話いただきました。平成4年「心のふるさとを歌う会」を立ち上げ、さらに日本童謡協会に入って、作詞作曲に本腰を入れて取り組みました。平成13年に作詞した「大きな木はいいな」が一昨年の「全国童謡歌唱コンクール・グランプリ大会」で金賞になりました。

  このことがきっかけでドイツ・カールスルーエ独日協会合唱団と交流が始まり、今夏8月26日「歌の会」の会場である日本橋社会教育会館で「日独文化交流交歓会」を開催する運びとなりました。まさに私にとって奇跡であり、「生涯現役」が産み出した奇跡であると思っています。「生涯現役」がいかに素晴らしいことか、それはやってみて実践してみて、はじめてわかることです。私は今回の成果に感謝の気持ちを込めて「日本橋音頭」を作詞しました。

 これにドイツの合唱団の方が作曲し、更には歌ってくれています。「日本橋音頭」は交歓会で歌いおどり、輪を広げて行きたいと思っています。歌は力であり、「生涯現役」も生きて行く上の力だと思っています。皆さん、いかがでしょうか。「生涯現役」を最高の生き甲斐として取り組んでいかれることを希望いたします。” (つづく)