タウンニュース寒川版/掲載号:2016年10月7日号
URL=http://www.townnews.co.jp/0604/2016/10/07/351945.html
神奈川県政報告【6】
第3回定例会で一般質問/神奈川県議会議員 山本 哲

神奈川県議会平成28年第3回定例会の一般質問で、黒岩知事並びに教育長、県土整備局長、環境農政局長に県政の諸課題を質問しました。

◎ 県内通訳ガイドの育成・確保の取組について
◎ 高齢者人材の活用について
◎ 災害対策の強化について
◎ 花き生産振興について

高齢者人材の活用について

【1】 生涯現役社会の実現に向けた取組について

 本県の高齢化率は2050年には36.4%まで進むと予測されますが、定年後も元気な高齢者を多く見かけます。就労に限らずボランティアや地域貢献活動などに興味があっても、きっかけがなく一歩を踏み出せない人も多いと聞きます。

 県ではこれまでにも「シニア・ジョブスタイル・かながわ」において、高齢者のライフスタイルに合った働き方を支援してきましたが、「生涯現役社会」の実現のためには、高齢者の意識改革と地域での活躍の場を広げることが重要だと考えます。そこで、どのような取り組みを進めていくのか見解を問いました。

 知事は「県内11団体に呼び掛けて『神奈川県生涯現役促進協議会』を発足させた。関係機関が連携し、生涯現役社会の実現に向けた取組を推進していく。 『生涯現役のための職業生活設計セミナー』の開催を検討する。コンシェルジュの設置も」と答弁がありました。

【2】 高齢者の能力を活かした
               「かながわハイスクール人材バンク」の運営について


 元気な高齢者には、これまでの人生で培った能力を活かしながら活躍してもらうことが期待されていますが、こうした方々は学校教育においても活躍が可能と考えます。教育委員会では平成27年度より「かながわハイスクール人材バンク」事業に取り組んでおり、高齢者をはじめ、様々な年代の人たちが県立高校でその能力を活かそうと登録していますが、高校側のニーズとのマッチングが難しいという問題があります。

 そこで、この事業が始まって一年が経ったことを踏まえ、これまでの課題と今後についてどのように考えるか見解を問いました。

 教育長は「登録者数に比べて活用が進んでいないのが実情。マッチングは教育委員会が行い、学校が直接登録者を選べないことが主な要因と考える。今後はマッチングについて工夫し、制度のさらなる周知に取り組む」と答弁がありました。

 この取り組みは高齢者と生徒、双方の人生を豊かにするものであり、地域の教育力を高めることにもなります。この事業だけでなく、学校教育の様々な場面で高齢者に活躍していただき、よりよい教育環境につなげていくことを強調しました。