「インターンシップ」とアルバイトの線引き
2015年11月10日 お仕事●○●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
─日本最大のHRネットワーク─ http://jinjibu.jp/
『日本の人事部』メールマガジン 【vol.529】 2015/11/10
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人事のプロであり、人事責任者の経験を持つ「人事メンター」が、若手人事に 向けて、人事の仕事の“本質”と、人事パーソンとしての“リベラルアーツ(人間力)”を高めるヒントを語ります。
【インターンシップを考える】─────────────────────
第2回 インターンシップとアルバイトの線引きを明確にする
~仕事の“素顔”を見せる重要性~
大学生の多くは勉強の合間を縫って、アルバイトをします。学生生活の一部とも言えますが、時代をさかのぼると、大学生ならではのアルバイトとして最もポピュラーなものは家庭教師でした。“後輩”である中学生や高校生に、自分の持っている特技(勉強方法や受験テクニックなど)を教えるのが家庭教師であり、大学生が既に持っているスキルを使える限られた仕事です。したがって、これはインターンシップ(就業体験)ではありません。
インターンシップは社会人としてのスキルや特技を持たない学生が、企業の好意で社会人体験をすることなので、アルバイトとは全く異なるものです。しかし、現在のインターンシップはこの点において企業側・学生側ともに混同しており、アルバイト的な労働力を提供し、それに見合った報酬を受けるインターンシップもみられます。あるいは、インターンシップを悪用し、労働力を安価で活用しようという“ブラック”な企業も、残念ながら皆無ではありません。
さらには、「インターンシップ=就業体験」であるにもかかわらず、就業ではなく、研修やワークショップなどのイベント的なことを行ない、学生が仕事の現場を見ることができないというケースも見受けられます。
前回も述べましたが、企業がどのようなインターンシップを実施するかは企業の自由です。しかし、法律の遵守と何のために行なうのかをいま一度明確にしなければ、せっかくのインターンシップが意味の無いものになってしまう危険性があります。よって、就業体験をさせるのであれば、次のような日常的な仕事を学生に体験させるべきだと私は考えます。
1.庶務的な業務を指示し、体験させる
→コピー取りや資料の整理・ファイリング、電話応対といった
地味ながらも必要な業務
2.会議に出席させたり、外部との打ち合わせに同席・同行させたりする
→会議の準備、お客さまへのお茶出し、営業同行といった人と接する業務
この時、学生に指示を出し、サポートをする役に新入社員を抜擢するという方法もあります。一時的に“部下”ができることによって、新入社員の成長を促すことにつながるはずです。
人事パーソンが採用面接で学生の「素顔」を見たいのと同様に、学生もインターンシップでその企業やビジネスの「本当の現場」を知りたいはず。その点を忘れずに、自社のインターンシップのあり方を検討することが重要です。
<今週の一言>
「いかに“通常の業務”を体験させるかが重要だと知るべし!」
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第2回 インターンシップとアルバイトの線引きを明確にする
~仕事の“素顔”を見せる重要性~
大学生の多くは勉強の合間を縫って、アルバイトをします。学生生活の一部とも言えますが、時代をさかのぼると、大学生ならではのアルバイトとして最もポピュラーなものは家庭教師でした。“後輩”である中学生や高校生に、自分の持っている特技(勉強方法や受験テクニックなど)を教えるのが家庭教師であり、大学生が既に持っているスキルを使える限られた仕事です。したがって、これはインターンシップ(就業体験)ではありません。
インターンシップは社会人としてのスキルや特技を持たない学生が、企業の好意で社会人体験をすることなので、アルバイトとは全く異なるものです。しかし、現在のインターンシップはこの点において企業側・学生側ともに混同しており、アルバイト的な労働力を提供し、それに見合った報酬を受けるインターンシップもみられます。あるいは、インターンシップを悪用し、労働力を安価で活用しようという“ブラック”な企業も、残念ながら皆無ではありません。
さらには、「インターンシップ=就業体験」であるにもかかわらず、就業ではなく、研修やワークショップなどのイベント的なことを行ない、学生が仕事の現場を見ることができないというケースも見受けられます。
前回も述べましたが、企業がどのようなインターンシップを実施するかは企業の自由です。しかし、法律の遵守と何のために行なうのかをいま一度明確にしなければ、せっかくのインターンシップが意味の無いものになってしまう危険性があります。よって、就業体験をさせるのであれば、次のような日常的な仕事を学生に体験させるべきだと私は考えます。
1.庶務的な業務を指示し、体験させる
→コピー取りや資料の整理・ファイリング、電話応対といった
地味ながらも必要な業務
2.会議に出席させたり、外部との打ち合わせに同席・同行させたりする
→会議の準備、お客さまへのお茶出し、営業同行といった人と接する業務
この時、学生に指示を出し、サポートをする役に新入社員を抜擢するという方法もあります。一時的に“部下”ができることによって、新入社員の成長を促すことにつながるはずです。
人事パーソンが採用面接で学生の「素顔」を見たいのと同様に、学生もインターンシップでその企業やビジネスの「本当の現場」を知りたいはず。その点を忘れずに、自社のインターンシップのあり方を検討することが重要です。
<今週の一言>
「いかに“通常の業務”を体験させるかが重要だと知るべし!」
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