日本経済新聞の本日付朝刊「大機小機」欄に、課題先進国日本の課題テーマでの隅田川氏のご意見が下記のような説明内容で掲載されていた。まず、当事者日本国民がこのテーマ課題に、世界の先進国に相応しい取り組みをしているのかを提起されているのは当然のことである。

  第一の課題が少子化対策で、家族関係支出の国内総生産比が英仏(2011年内閣府調査URL=http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/data/gdp.html 資料によると、3.78%・2.85%)、スウェーデン(3.46%)の半分以下(日本1.36%)であり、保育サービスの大幅不足も指摘している。

  第二課題の労働力不足対応についても、日本は働く人が相対的に最も少ないのだから、女性就業の推進や外国人就業の積極的受入れで労働力流動性向上に工夫はまだ初期段階だったり閉鎖的なままだ。

  第三課題の貯蓄分野では、働く人の減少と貯蓄取り崩しの高齢者増加で貯蓄率は低下する 。その対策に最も生産的投資への海外資金導入をしようにも、財政赤字での貯蓄を無駄に浪費して対内直接投資レベルは低い国の現状だ。

  第四課題の社会保障制度の年金では、保険料を払う勤労者が減って受取り高齢者増で給付・負担関係見直しが急務なのに、支給開始年齢や給付水準抑制でも対応遅れのまま。

  結局いえることは、日本は課題先進国としての世界史的役割を全く果たせないどころか、課題先進国の問題なのではなく、課題解決後進国という、最低意識レベルの国民性が最大課題となっているというのである。

  この課題解決後進国の汚名を払拭して、後世にツケを残さないためにも、私たち現世代日本人がなすべきことは一体何なのか・・・。それは何をさておいても『生涯現役社会づくり』の基本的理念をベースに国民一人ひとりはもとより、行政や産業,学術リーダー役が謙虚に課題取組み着手に火急の決心覚悟を迫られている。生涯現役実践の仲間各自も、自ら適正な判断力を実行していく他に躊躇する時間的ゆとりは残されていない。