「一人力」をつけて友人付き合いを楽しもう!
2019年8月13日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
AERA dot. メルマガ ※週刊朝日 2019年8月16日‐23日合併号
ご参考URL=https://dot.asahi.com/wa/2019080900093.html?page=1
「ちょっとストップ」でもいい 「一人力」をつけて友人付き合いを楽しもう
定年後の友人付き合いはどうあるべきなのか──。生涯現役で働く「年金兼業生活」を提唱し、全国で講演を行うシニアライフアドバイザーの松本すみ子さん(69)に話を聞いた。
* * *
何日も会わなかったら友達じゃない、なんていうのは若いころの話。年をとれば、しばらく会わなくても本当に縁のある人というのは、ちゃんとつながっていられるものです。波長が合って、互いに相手を大切に思いやっていれば、切れることはない。シニアになれば、捨てるどころじゃない。今いる友人を大事にしてほしい。そのためにも、会社員時代の見えやプライドなんか捨てて、心を開放させて、「私はこんな人間です」と自分から見せる。趣味の話でも、自分の失敗談でも「あっはっは」と笑いをとるようなトークで相手に興味をもってもらうこと。ここから友人付き合いは始まります。人に笑ってもらってなんぼなんです(笑)。
少しぐらい煩わしくても、付き合っていれば、良い面が見えてきます。時間もたっぷりあるのですから、結論を急がず、大人になりましょう。
でも残念ながら、人は変わるものです。すごく親しかった人とも価値観が合わなくなることもあります。そういうときは、「ごめんなさい、もうあなたとはお会いすることはないけれど、今までありがとう」と(心の中で)感謝の気持ちとともに、関係を終了させましょう。
切らなくても、「ちょっとストップ」でもいいと思います。そのまま消滅かもしれないし、ご縁があれば復活するでしょう。無理しないことです。一人でもいいわ、ぐらいの気持ちでいるほうが余裕のある友人付き合いができると思います。
何よりシニアになったら「一人力」をつけることです。年をとれば、どんどん頑固にわがままになります。突っ張らず、素直になりましょう。怒らず、焦らず、慌てず、人に振り回されず。あなたが魅力的になれば、あなたにふさわしい大事な人が寄ってきますよ。そんな人を大切に、縁をつないでいくのが良いのではないでしょうか。
(聞き手 本誌・大崎百紀)
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
AERA dot. メルマガ ※週刊朝日 2019年8月16日‐23日合併号
ご参考URL=https://dot.asahi.com/wa/2019080900093.html?page=1
「ちょっとストップ」でもいい 「一人力」をつけて友人付き合いを楽しもう
定年後の友人付き合いはどうあるべきなのか──。生涯現役で働く「年金兼業生活」を提唱し、全国で講演を行うシニアライフアドバイザーの松本すみ子さん(69)に話を聞いた。
* * *
何日も会わなかったら友達じゃない、なんていうのは若いころの話。年をとれば、しばらく会わなくても本当に縁のある人というのは、ちゃんとつながっていられるものです。波長が合って、互いに相手を大切に思いやっていれば、切れることはない。シニアになれば、捨てるどころじゃない。今いる友人を大事にしてほしい。そのためにも、会社員時代の見えやプライドなんか捨てて、心を開放させて、「私はこんな人間です」と自分から見せる。趣味の話でも、自分の失敗談でも「あっはっは」と笑いをとるようなトークで相手に興味をもってもらうこと。ここから友人付き合いは始まります。人に笑ってもらってなんぼなんです(笑)。
少しぐらい煩わしくても、付き合っていれば、良い面が見えてきます。時間もたっぷりあるのですから、結論を急がず、大人になりましょう。
でも残念ながら、人は変わるものです。すごく親しかった人とも価値観が合わなくなることもあります。そういうときは、「ごめんなさい、もうあなたとはお会いすることはないけれど、今までありがとう」と(心の中で)感謝の気持ちとともに、関係を終了させましょう。
切らなくても、「ちょっとストップ」でもいいと思います。そのまま消滅かもしれないし、ご縁があれば復活するでしょう。無理しないことです。一人でもいいわ、ぐらいの気持ちでいるほうが余裕のある友人付き合いができると思います。
何よりシニアになったら「一人力」をつけることです。年をとれば、どんどん頑固にわがままになります。突っ張らず、素直になりましょう。怒らず、焦らず、慌てず、人に振り回されず。あなたが魅力的になれば、あなたにふさわしい大事な人が寄ってきますよ。そんな人を大切に、縁をつないでいくのが良いのではないでしょうか。
(聞き手 本誌・大崎百紀)
ESG×収益力:持続性を重視する新たな指標
2019年8月12日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日経新聞 International 2019/8/12 2:00
ご参考URL=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48482550R10C19A8MM8000/?n_cid=NMAIL007
ESG×収益力、欧米企業が先行 持続性重視へ新指標
持続的に高収益を上げられると評価できる企業には、欧米勢が多いことがわかった。ESG(環境・社会・企業統治)スコアと自己資本利益率(ROE)を使って評価したところ、上位100社のうち8割を欧米企業が占めた。環境や労働問題など社会の要請に鈍感な企業は顧客や人材、投資マネーを引き寄せられない。日本企業も両方の指標を引き上げる必要がある。
株式時価総額300億ドル(約3.2兆円)以上、自己資本比率20%以上の263社を対象に、資本効率を示すROEにESGスコアを乗じた「ROESG」を調べた。
ランキングの算出には伊藤邦雄・一橋大学特任教授の監修を得た。伊藤教授は「ROESG」の概念を提唱している。
企業評価では従来、ROEが重視されてきたが、自動車大手の排ガス不正問題などを受けて、社会に役立つ企業でなければ収益を保てないとの見方が一般的になってきた。投資家も収益力とESGの両立を求めるようになった。
上位30社では9割が欧米企業だった。米企業はROEが高く、欧州企業はESGのスコアが高い傾向はあるが、全般にどちらも高く、両立している企業が多い。
首位はデンマークの医薬大手ノボノルディスクの92ポイント。ROEが79%と高い一方、ESGスコアは上位30に入る1.17だった。収益力と持続力の両方に優れる。
同社は工場の消費電力の77%を再生エネルギーでまかなうほか、発展途上国の子供に無償でインスリンを提供する。社会と経済、環境すべてに配慮する「トリプルボトムライン経営」を1990年代に取り入れた。
5位のエヌビディアはサイバーセキュリティーを重要課題に掲げて委員会を設けるなどESGを重視し、スコアは米企業のなかで、同じIT(情報技術)大手のシスコシステムズに次ぐ2位の1.21だった。
アジアの企業で最も順位が高かったのは、日用品大手ユニリーバ系のヒンドゥスタン・ユニリーバで3位に入った。ROEが70%強と高い一方、ESGにも取り組み「責任ある成長は、消費者の期待や市場のトレンド変化に対応できる唯一のモデル」と強調している。
日本勢で順位が最も高いのは花王の56位。売り上げや人材採用に直結するとしてESGを重視する。18年7月には社長直轄のESG部門を立ち上げ、トップに米国人を起用した。リサイクルされない廃棄物量をゼロにするなどの目標を盛り込んだ2030年までのESGの長期戦略を策定し、国内外に発信している。
100位に入った日本勢は花王のほかNTTドコモ(89位)、KDDI(91位)、日本たばこ産業(JT、94位)の4社にとどまった。ROEの低さに加えESGの取り組みが遅れた面がある。対象企業のROESGの平均は欧州が18、北米が17、日本は9だった。
ESGの評価機関は公開情報からスコアを判断するケースが多い。日本企業は取り組んでいても開示への意識が低かった。取引先企業の労働問題や腐敗防止などの分野でスコアが低い。
収益力とESGの両立を重視する流れは、金融市場が後押ししている。ESG投資の規模は世界で3300兆円に上る。
▼ ROESGの算出方法 ESGスコアは、アラベスク、サステイナリティクス、FTSE、MSCI、ロベコのESG評価機関5社の2019年3月末時点の評価を用いた。各社の上位10%の企業を満点(1点)として10%ごとに0.1点ずつ減らし5社の点数を平均した。上位には最大3割のプレミアムを乗せ、最高点を1.3とした。QUICK・ファクトセットのデータからROEの3期平均を算出し、ESGスコアと掛け合わせた。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日経新聞 International 2019/8/12 2:00
ご参考URL=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48482550R10C19A8MM8000/?n_cid=NMAIL007
ESG×収益力、欧米企業が先行 持続性重視へ新指標
持続的に高収益を上げられると評価できる企業には、欧米勢が多いことがわかった。ESG(環境・社会・企業統治)スコアと自己資本利益率(ROE)を使って評価したところ、上位100社のうち8割を欧米企業が占めた。環境や労働問題など社会の要請に鈍感な企業は顧客や人材、投資マネーを引き寄せられない。日本企業も両方の指標を引き上げる必要がある。
株式時価総額300億ドル(約3.2兆円)以上、自己資本比率20%以上の263社を対象に、資本効率を示すROEにESGスコアを乗じた「ROESG」を調べた。
ランキングの算出には伊藤邦雄・一橋大学特任教授の監修を得た。伊藤教授は「ROESG」の概念を提唱している。
企業評価では従来、ROEが重視されてきたが、自動車大手の排ガス不正問題などを受けて、社会に役立つ企業でなければ収益を保てないとの見方が一般的になってきた。投資家も収益力とESGの両立を求めるようになった。
上位30社では9割が欧米企業だった。米企業はROEが高く、欧州企業はESGのスコアが高い傾向はあるが、全般にどちらも高く、両立している企業が多い。
首位はデンマークの医薬大手ノボノルディスクの92ポイント。ROEが79%と高い一方、ESGスコアは上位30に入る1.17だった。収益力と持続力の両方に優れる。
同社は工場の消費電力の77%を再生エネルギーでまかなうほか、発展途上国の子供に無償でインスリンを提供する。社会と経済、環境すべてに配慮する「トリプルボトムライン経営」を1990年代に取り入れた。
5位のエヌビディアはサイバーセキュリティーを重要課題に掲げて委員会を設けるなどESGを重視し、スコアは米企業のなかで、同じIT(情報技術)大手のシスコシステムズに次ぐ2位の1.21だった。
アジアの企業で最も順位が高かったのは、日用品大手ユニリーバ系のヒンドゥスタン・ユニリーバで3位に入った。ROEが70%強と高い一方、ESGにも取り組み「責任ある成長は、消費者の期待や市場のトレンド変化に対応できる唯一のモデル」と強調している。
日本勢で順位が最も高いのは花王の56位。売り上げや人材採用に直結するとしてESGを重視する。18年7月には社長直轄のESG部門を立ち上げ、トップに米国人を起用した。リサイクルされない廃棄物量をゼロにするなどの目標を盛り込んだ2030年までのESGの長期戦略を策定し、国内外に発信している。
100位に入った日本勢は花王のほかNTTドコモ(89位)、KDDI(91位)、日本たばこ産業(JT、94位)の4社にとどまった。ROEの低さに加えESGの取り組みが遅れた面がある。対象企業のROESGの平均は欧州が18、北米が17、日本は9だった。
ESGの評価機関は公開情報からスコアを判断するケースが多い。日本企業は取り組んでいても開示への意識が低かった。取引先企業の労働問題や腐敗防止などの分野でスコアが低い。
収益力とESGの両立を重視する流れは、金融市場が後押ししている。ESG投資の規模は世界で3300兆円に上る。
▼ ROESGの算出方法 ESGスコアは、アラベスク、サステイナリティクス、FTSE、MSCI、ロベコのESG評価機関5社の2019年3月末時点の評価を用いた。各社の上位10%の企業を満点(1点)として10%ごとに0.1点ずつ減らし5社の点数を平均した。上位には最大3割のプレミアムを乗せ、最高点を1.3とした。QUICK・ファクトセットのデータからROEの3期平均を算出し、ESGスコアと掛け合わせた。
ゾンビ企業/世界で5300社:規律緩み10年で2倍
2019年8月11日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日経新聞会社情報 2019年8月11日 2:00 チャートは語る
ご参考URL=https://r.nikkei.com/article/DGXMZO4842631009082019SHA000?disablepcview=&s=1
ゾンビ企業、世界で 5 3 0 0 社 規律緩み 1 0 年で 2 倍
借金の利払いを利益で賄えていない「ゾンビ企業」が増えている。2018年度は世界で約5300社と10年前の2倍超に膨らんだ。金融緩和の影響で収益力や財務が弱い企業でも負債に頼って「延命」できてしまうためだ。米連邦準備理事会(FRB)が10年半ぶりに利下げし、世界の中央銀行は緩和強化で追随し始めた。ゾンビ企業は今後さらに増殖し、市場混乱などのショックが加われば破綻が相次ぐ恐れがある。
日本経済新聞社がQUICK・ファクトセットで日本、米国、欧州、中国、アジアの上場約2万6000社(金融除く)の財務を調べた。3年連続で支払利息が本業のもうけを示す営業利益を上回った企業は18年度に約5300社と全体の20%を占めた。08年度は当時の約1万8000社の14%にとどまっていた。
地域別では欧州が1439社で最大。米国は923社でそれに次ぎ、米企業全体に占める比率は32%と高い。低格付けでも社債などを発行しやすい金融環境が影響しているようだ。過去数年で債務の増加が顕著だったアジアではインドが617社と多く、中国(431社)、韓国(371社)、台湾(327社)と続く。ゾンビ企業の増加幅は欧州(714社)、米国(561社)、インド(405社)などが上位にくる。日本企業は「カネあまり」で債務依存度が低く、ゾンビ企業は109社と少ない。
業種別では医療・医薬品や非鉄、エネルギー、IT(情報技術)関連が目立つ。例えば、米IT大手のデル・テクノロジーズは16年に米EMCを買収。その際に負債が膨らんで利払い額が急増し、営業利益を上回り続けている。高齢者向けのリハビリサービスを手掛ける米ジェネシスヘルスケアもM&A(合併・買収)を繰り返した結果、債務が増え、14年度以降「ゾンビ状態」に陥った。
08年の金融危機後の世界的な金融緩和の影響がある。世界の企業の財務規律は緩み、「支出」が「稼ぎ」より多い状態が8年も続く。18年度の支出は設備投資やM&Aなど投資キャッシュフロー(CF)と配当・自社株買いを合わせた6兆ドル(約630兆円)。事業で稼いだ現金、営業CFを1兆ドル近く上回った。
支出超過の穴埋めで有利子負債は20兆ドルと10年でほぼ倍増。金利低下で金融機関や投資家など資金の出し手の規律も緩むと同時に、企業も多くの負債を抱えていられるようになった。負債の「利率」は3.9%と10年前比で約1ポイント低下した。それでも負債が増えた影響が上回り、支払利息は0.8兆ドルと4割増えた。
高成長に伴う積極投資の結果、数字上は「ゾンビ」に見える企業もあるが、そうしたケースは例外だ。「非ゾンビ」である健全な企業の増収率(3年前比)は平均22%。これを上回るのはゾンビ企業のうち約2割にすぎない。
ゾンビ企業の増加は「敗者に退出を促す」市場機能の低下を示し、企業セクターの脆弱性は増している。景気減速で業績が悪化すれば、金利負担に耐えるのは難しくなる。金融緩和で金利を全般に抑えていても、市場の警戒感が強まれば財務が弱いゾンビ企業の調達金利は上昇し、資金繰り破綻が相次ぐ恐れがある。世界経済へのリスクが増している。(野口知宏)
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日経新聞会社情報 2019年8月11日 2:00 チャートは語る
ご参考URL=https://r.nikkei.com/article/DGXMZO4842631009082019SHA000?disablepcview=&s=1
ゾンビ企業、世界で 5 3 0 0 社 規律緩み 1 0 年で 2 倍
借金の利払いを利益で賄えていない「ゾンビ企業」が増えている。2018年度は世界で約5300社と10年前の2倍超に膨らんだ。金融緩和の影響で収益力や財務が弱い企業でも負債に頼って「延命」できてしまうためだ。米連邦準備理事会(FRB)が10年半ぶりに利下げし、世界の中央銀行は緩和強化で追随し始めた。ゾンビ企業は今後さらに増殖し、市場混乱などのショックが加われば破綻が相次ぐ恐れがある。
日本経済新聞社がQUICK・ファクトセットで日本、米国、欧州、中国、アジアの上場約2万6000社(金融除く)の財務を調べた。3年連続で支払利息が本業のもうけを示す営業利益を上回った企業は18年度に約5300社と全体の20%を占めた。08年度は当時の約1万8000社の14%にとどまっていた。
地域別では欧州が1439社で最大。米国は923社でそれに次ぎ、米企業全体に占める比率は32%と高い。低格付けでも社債などを発行しやすい金融環境が影響しているようだ。過去数年で債務の増加が顕著だったアジアではインドが617社と多く、中国(431社)、韓国(371社)、台湾(327社)と続く。ゾンビ企業の増加幅は欧州(714社)、米国(561社)、インド(405社)などが上位にくる。日本企業は「カネあまり」で債務依存度が低く、ゾンビ企業は109社と少ない。
業種別では医療・医薬品や非鉄、エネルギー、IT(情報技術)関連が目立つ。例えば、米IT大手のデル・テクノロジーズは16年に米EMCを買収。その際に負債が膨らんで利払い額が急増し、営業利益を上回り続けている。高齢者向けのリハビリサービスを手掛ける米ジェネシスヘルスケアもM&A(合併・買収)を繰り返した結果、債務が増え、14年度以降「ゾンビ状態」に陥った。
08年の金融危機後の世界的な金融緩和の影響がある。世界の企業の財務規律は緩み、「支出」が「稼ぎ」より多い状態が8年も続く。18年度の支出は設備投資やM&Aなど投資キャッシュフロー(CF)と配当・自社株買いを合わせた6兆ドル(約630兆円)。事業で稼いだ現金、営業CFを1兆ドル近く上回った。
支出超過の穴埋めで有利子負債は20兆ドルと10年でほぼ倍増。金利低下で金融機関や投資家など資金の出し手の規律も緩むと同時に、企業も多くの負債を抱えていられるようになった。負債の「利率」は3.9%と10年前比で約1ポイント低下した。それでも負債が増えた影響が上回り、支払利息は0.8兆ドルと4割増えた。
高成長に伴う積極投資の結果、数字上は「ゾンビ」に見える企業もあるが、そうしたケースは例外だ。「非ゾンビ」である健全な企業の増収率(3年前比)は平均22%。これを上回るのはゾンビ企業のうち約2割にすぎない。
ゾンビ企業の増加は「敗者に退出を促す」市場機能の低下を示し、企業セクターの脆弱性は増している。景気減速で業績が悪化すれば、金利負担に耐えるのは難しくなる。金融緩和で金利を全般に抑えていても、市場の警戒感が強まれば財務が弱いゾンビ企業の調達金利は上昇し、資金繰り破綻が相次ぐ恐れがある。世界経済へのリスクが増している。(野口知宏)
森口歌手・バラドルの先に見続けた歌うこと2
2019年8月10日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
【昨Blogに続く】
井上大輔氏の歌声に涙、ゲスト演奏者が織りなす世界観
――ところで先ほど、アコースティックは音数が少なくごまかしがきかないとはなしておられましたが、今回のアルバムは特にそういう要素がありますね。
そうですね。大人のためのアルバムということで、企画がスタートしました。NHK「発表!全ガンダム大投票」で私のデビュー曲が1位に選ばれて、ファンの皆さんのブレない想いに号泣しました。ファンの皆さん、国民の皆さんが選んでくれた楽曲を1位から10位までカバー&セルフカバーさせて頂いています!寺井尚子さんのバイオリンで歌詞とメロディがしっかりと届くようなジャジーなアレンジに挑戦してみたり、温かい押尾コータローさんのアコースティックギター1本でやってみたり、色んな時間を積み重ねてきた、ファンのみなさんとの絆が詰まったアルバムになっていると思うので、“じっくり聴けるアルバム”というのがコンセプトですね。まさにファンの皆さんと一緒に創ったアルバムです!
――「水の星へ愛をこめて」のバイオリンの入り方が凄く良くて泣けるくらいです。
寺井さん以外考えられなかったです。「宇宙の彼方で」(2016年11月16日リリース、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜』主題歌)をテレビで歌わせて頂いたときに寺井さんが演奏してくださって、すごく感動したんです!カッコ良くてエモーショナルで…その時寺井さんが歌声を真剣に褒めてくれたんです。「こんな風に真っすぐに気持ち良く歌える人って滅多にいないよ」と、言ってくださったんです。もう凄く励まされて! 「水の星へ愛をこめて」のバイオリンは、打合せのときに寺井さんと「大人っぽくしたいの?」「そうです」というやりとりがあって。寺井さんのソロから入って下さいと私がリクエストしたんですが、メロウなイントロから始まるニューアレンジ、素敵なんです!レコーディングの音合わせから完成度が凄くて。実際のレコーディングではリハを超えるエネルギーで圧巻でした。
――それを受けて、森口さんも引き出されたものがあった?
今回バイオリンの音色に合わせていつも地声で張って歌ったフレーズをファルセットであえて抜いてみてという、新しい大人な「水の星へ愛をこめて」が誕生しました。寺井さんの情熱的でメロウで、ドラマティックなバイオリンだからこその歌い方という。
――今回の収録曲は全て違う観点でのアプローチがありますね。
そうですね。しかも同時レコーディングというのがポイントですね。一発録りのテンションを最初から最後までということで違うものが出てきますね。
――「哀 戦士」も事前にリクエストなどがあったのでしょうか?
それはおまかせでして。アコースティックギタリストの押尾コータローさんがアレンジされたもので。事前に頂いた音源よりも、実際のレコーディングでは押尾さんも熱が入ってくるので、更にクオリティが高くなっていました。押尾さんのパーカッシブな演奏が、ギター1本とは思えない迫力で、そして時には温かくて。気持ちが良かったです。
――井上大輔さんの原曲に対してはどういう思いがありましたか?
カバーが決まる前に、井上大輔が出演されたザ・ベストテンでの映像を観ました。それに衝撃を受けて。この曲はもちろん知っていたけど、この曲をサックスを間奏で吹きながら歌っている井上さんを観て、才能豊かでアグレッシブでこんなに素敵な方だったんだと。<名を知らぬ戦士を討ち 生きのびて 血へど吐く>という富野監督の詞、このフレーズも刺さって。大人になったからこその気付きもそこにあって。争いの世界で、犠牲者という言葉が使われますが、どちらにも大切な家族がいるんですよね。いまでもあのエネルギッシュな映像見ると震えて号泣しちゃうんです。そのテンションを全身に纏いながらのレコーディングだったから、私のなかでは熱かったですね。
――あの映像は凄いですよね…。
最後の<New Day>のフレーズは下に行くメロディなんですけど、上げて歌ったんです。そうしたらディレクターさんが「そこは下がるメロディだよ?」って言うんですけど、「いやいや! 井上さんが上がっていたんですよ!その映像を見て上がるのが格好いいと思って! 終わりはこれ以外考えられないんです」と、言ったら「じゃあそれで行こう」と。
――本家に対するリスペクトですね。
そうなんです。あの突き抜ける感じが格好よくて。
――そして「めぐりあい」ですが、森口さんの歌声を重ねたコーラスと、アカペラが凄いですね。
ディレクターさんからのアイデアで「アカペラでやってみよう」ということで。この曲はけっこう激しいバラードですが、それをアカペラでやるとどうなるんだろうと思いました。まさにミルフィーユのような作業でしたね。地道というか、一つ一つ、気が遠くなるような作業でしたが、重なった音を聴いたときには神秘的というか神々しい「めぐりあい」が誕生したなと感動しました。
――どの収録曲もガンダムの世界観を考えてアレンジが組まれていると思われますが、「めぐりあい」は正にそれが考えられているというか。ガンダムは「命の儚さ」などを描いていて、オリジナル曲もそうした命の尊さなどが込められていると思います。なかでも今回の「めぐりあい」は、声の重ね具合やアカペラからそれを強く感じました。
コーラスワークはディレクターさんが考えてくれました。やっぱり、そういうのは自分ではなかなか思いつかないし。だけど、私も重ねていくうちに神聖なる作業だと感じました。声のみで重ねていって、メインボーカルの森口博子と、30人のコーラスの森口博子。計31人の森口博子の声だけで入れながら、「声って神様がくれた唯一無二の人間にとってのギフトなんだな」と思っていました。そして、人との巡り会いこそが神秘的だなというか、そういう風に思いました。
――「めぐりあい」は自身にとってどういう存在の楽曲でしょうか?
井上大輔さんが歌っているという時点で大リスペクトです。愛しい人がかえらぬ宇宙であってはいけないという気持ちが私のなかでこの歌詞と重なるというか。リスペクトしている井上さんはもうこの世にいなくて、残念なさよならを迎えた事が…色んな思いがリンクして、さっき言っていた尊さとか、「何でこんなことになっちゃうんだろう」という、ガンダムの世界もそうだし、人の命って儚いとか。そもそも不思議じゃないですか? どこから命がきてどこにかえっていくのだろうとか。そういうことを凄く考えさせられました。
――人生に迷ったらこれを聴くと、導いてくれるような気がします。
神聖なる「めぐりあい」だなって、<愛しい人よもう一度>って、本当にそういう気持ちになりますね。先日、この曲をチャペルコンサートで歌ったんですよ。
――どういった演奏で歌ったのでしょうか?
自分が録音した、メインボーカルを抜いた森口30人の声を流したなかで歌いました。8月4日に神奈川県のホテルサンライフガーデンのチャペル・スコットランドホールで。泣いていらっしゃるファンの方もいて、グッときました。
生涯現役! 歌うたびに「命を頂いている」
――いまショッピングモールをまわっていて多くの方がいらっしゃってくれて泣きそうになるとブログで書かれていましたが、そういう光景は感慨深いものがある?
ありますね。本当に号泣される方もいて…きっと色んな想いが楽曲にあると思うんです。作品の感動やアニメの物語の感動、そこには自分が生きてきた人生もあって、色んなことを乗り越えてきたいま、またその楽曲をここでお互いに響かせあえているという、アニメの持つ力ですよね。人格形成期に聴いたアニソンは絶対に裏切らないと私はいつも思っていて、どんな状況で聴いても、その当時の気持ちを連れてきてくれるし、いつまでも新鮮な気持ちで感動できるという。人生が詰まっていますよね。
――バンドだと解散があったりして生で聴けなくなってしまうことがありますが、森口さんの場合は歌手でい続けてくれたら聴けるじゃないですか? 他のインタビューで「水の星へ愛をこめて」について60歳まで歌い続けると話していましたが、歌手は一生続けていく?
はい! 生涯発展途上の現役です!
――そのなかで目指しているものはありますか?
私は触れ合いが大好きなので、日本全国色んな所で歌を届けたいです。ライブが生命線なので。凄くシンプルですけど、直接歌を届ける場所を増やしていきたいです。10代〜40代とシリーズ毎にガンダムを歌わせて頂いて、50代から80代になっても、ガンダムのテーマソングを歌っていたいでは無く、歌う。ライブでは、毎回ステージに立って歌わせてもらう度に「命を頂いている」と感じるんです。立つまでは準備が大変だったり精神的に大変だったりするんですけど、それがステージに立ったら全部流れていくし、また命を頂いたと。この共鳴を続けたいんです。生きていたら色んなことがあるじゃないですか? でも、何日も前から日程を押さえてくれたり、色々やりくりしてファンの方が来てくれる…生きる喜びや悲しみを、私の歌声を通じてお互い共鳴させて、明日のエネルギーに繋げてもらえたら嬉しいです。最大の居場所ですね。そこを輝かせます。
――最後に改めて今回のアルバムへの思いを聞かせてください。
ファンの皆さんと出逢う事ができたデビュー曲のセルフカバー、そして人生を変えてくれた運命の作品ガンダムの楽曲カバー。何十年も必要としてくれているファンの皆さんへの感謝を。そして、40年間普遍的なガンダムという作品を創作し続けたスタッフの皆さんへリスペクトを込めました。普通のカバーアルバムとは意味合いが違います。こうして支えてくれたファンの皆さんと喜びを共有できることが凄く幸せです。1曲1曲噛み締めながら聴いていただける作品になったと思います! 届きますように。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
【昨Blogに続く】
井上大輔氏の歌声に涙、ゲスト演奏者が織りなす世界観
――ところで先ほど、アコースティックは音数が少なくごまかしがきかないとはなしておられましたが、今回のアルバムは特にそういう要素がありますね。
そうですね。大人のためのアルバムということで、企画がスタートしました。NHK「発表!全ガンダム大投票」で私のデビュー曲が1位に選ばれて、ファンの皆さんのブレない想いに号泣しました。ファンの皆さん、国民の皆さんが選んでくれた楽曲を1位から10位までカバー&セルフカバーさせて頂いています!寺井尚子さんのバイオリンで歌詞とメロディがしっかりと届くようなジャジーなアレンジに挑戦してみたり、温かい押尾コータローさんのアコースティックギター1本でやってみたり、色んな時間を積み重ねてきた、ファンのみなさんとの絆が詰まったアルバムになっていると思うので、“じっくり聴けるアルバム”というのがコンセプトですね。まさにファンの皆さんと一緒に創ったアルバムです!
――「水の星へ愛をこめて」のバイオリンの入り方が凄く良くて泣けるくらいです。
寺井さん以外考えられなかったです。「宇宙の彼方で」(2016年11月16日リリース、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜』主題歌)をテレビで歌わせて頂いたときに寺井さんが演奏してくださって、すごく感動したんです!カッコ良くてエモーショナルで…その時寺井さんが歌声を真剣に褒めてくれたんです。「こんな風に真っすぐに気持ち良く歌える人って滅多にいないよ」と、言ってくださったんです。もう凄く励まされて! 「水の星へ愛をこめて」のバイオリンは、打合せのときに寺井さんと「大人っぽくしたいの?」「そうです」というやりとりがあって。寺井さんのソロから入って下さいと私がリクエストしたんですが、メロウなイントロから始まるニューアレンジ、素敵なんです!レコーディングの音合わせから完成度が凄くて。実際のレコーディングではリハを超えるエネルギーで圧巻でした。
――それを受けて、森口さんも引き出されたものがあった?
今回バイオリンの音色に合わせていつも地声で張って歌ったフレーズをファルセットであえて抜いてみてという、新しい大人な「水の星へ愛をこめて」が誕生しました。寺井さんの情熱的でメロウで、ドラマティックなバイオリンだからこその歌い方という。
――今回の収録曲は全て違う観点でのアプローチがありますね。
そうですね。しかも同時レコーディングというのがポイントですね。一発録りのテンションを最初から最後までということで違うものが出てきますね。
――「哀 戦士」も事前にリクエストなどがあったのでしょうか?
それはおまかせでして。アコースティックギタリストの押尾コータローさんがアレンジされたもので。事前に頂いた音源よりも、実際のレコーディングでは押尾さんも熱が入ってくるので、更にクオリティが高くなっていました。押尾さんのパーカッシブな演奏が、ギター1本とは思えない迫力で、そして時には温かくて。気持ちが良かったです。
――井上大輔さんの原曲に対してはどういう思いがありましたか?
カバーが決まる前に、井上大輔が出演されたザ・ベストテンでの映像を観ました。それに衝撃を受けて。この曲はもちろん知っていたけど、この曲をサックスを間奏で吹きながら歌っている井上さんを観て、才能豊かでアグレッシブでこんなに素敵な方だったんだと。<名を知らぬ戦士を討ち 生きのびて 血へど吐く>という富野監督の詞、このフレーズも刺さって。大人になったからこその気付きもそこにあって。争いの世界で、犠牲者という言葉が使われますが、どちらにも大切な家族がいるんですよね。いまでもあのエネルギッシュな映像見ると震えて号泣しちゃうんです。そのテンションを全身に纏いながらのレコーディングだったから、私のなかでは熱かったですね。
――あの映像は凄いですよね…。
最後の<New Day>のフレーズは下に行くメロディなんですけど、上げて歌ったんです。そうしたらディレクターさんが「そこは下がるメロディだよ?」って言うんですけど、「いやいや! 井上さんが上がっていたんですよ!その映像を見て上がるのが格好いいと思って! 終わりはこれ以外考えられないんです」と、言ったら「じゃあそれで行こう」と。
――本家に対するリスペクトですね。
そうなんです。あの突き抜ける感じが格好よくて。
――そして「めぐりあい」ですが、森口さんの歌声を重ねたコーラスと、アカペラが凄いですね。
ディレクターさんからのアイデアで「アカペラでやってみよう」ということで。この曲はけっこう激しいバラードですが、それをアカペラでやるとどうなるんだろうと思いました。まさにミルフィーユのような作業でしたね。地道というか、一つ一つ、気が遠くなるような作業でしたが、重なった音を聴いたときには神秘的というか神々しい「めぐりあい」が誕生したなと感動しました。
――どの収録曲もガンダムの世界観を考えてアレンジが組まれていると思われますが、「めぐりあい」は正にそれが考えられているというか。ガンダムは「命の儚さ」などを描いていて、オリジナル曲もそうした命の尊さなどが込められていると思います。なかでも今回の「めぐりあい」は、声の重ね具合やアカペラからそれを強く感じました。
コーラスワークはディレクターさんが考えてくれました。やっぱり、そういうのは自分ではなかなか思いつかないし。だけど、私も重ねていくうちに神聖なる作業だと感じました。声のみで重ねていって、メインボーカルの森口博子と、30人のコーラスの森口博子。計31人の森口博子の声だけで入れながら、「声って神様がくれた唯一無二の人間にとってのギフトなんだな」と思っていました。そして、人との巡り会いこそが神秘的だなというか、そういう風に思いました。
――「めぐりあい」は自身にとってどういう存在の楽曲でしょうか?
井上大輔さんが歌っているという時点で大リスペクトです。愛しい人がかえらぬ宇宙であってはいけないという気持ちが私のなかでこの歌詞と重なるというか。リスペクトしている井上さんはもうこの世にいなくて、残念なさよならを迎えた事が…色んな思いがリンクして、さっき言っていた尊さとか、「何でこんなことになっちゃうんだろう」という、ガンダムの世界もそうだし、人の命って儚いとか。そもそも不思議じゃないですか? どこから命がきてどこにかえっていくのだろうとか。そういうことを凄く考えさせられました。
――人生に迷ったらこれを聴くと、導いてくれるような気がします。
神聖なる「めぐりあい」だなって、<愛しい人よもう一度>って、本当にそういう気持ちになりますね。先日、この曲をチャペルコンサートで歌ったんですよ。
――どういった演奏で歌ったのでしょうか?
自分が録音した、メインボーカルを抜いた森口30人の声を流したなかで歌いました。8月4日に神奈川県のホテルサンライフガーデンのチャペル・スコットランドホールで。泣いていらっしゃるファンの方もいて、グッときました。
生涯現役! 歌うたびに「命を頂いている」
――いまショッピングモールをまわっていて多くの方がいらっしゃってくれて泣きそうになるとブログで書かれていましたが、そういう光景は感慨深いものがある?
ありますね。本当に号泣される方もいて…きっと色んな想いが楽曲にあると思うんです。作品の感動やアニメの物語の感動、そこには自分が生きてきた人生もあって、色んなことを乗り越えてきたいま、またその楽曲をここでお互いに響かせあえているという、アニメの持つ力ですよね。人格形成期に聴いたアニソンは絶対に裏切らないと私はいつも思っていて、どんな状況で聴いても、その当時の気持ちを連れてきてくれるし、いつまでも新鮮な気持ちで感動できるという。人生が詰まっていますよね。
――バンドだと解散があったりして生で聴けなくなってしまうことがありますが、森口さんの場合は歌手でい続けてくれたら聴けるじゃないですか? 他のインタビューで「水の星へ愛をこめて」について60歳まで歌い続けると話していましたが、歌手は一生続けていく?
はい! 生涯発展途上の現役です!
――そのなかで目指しているものはありますか?
私は触れ合いが大好きなので、日本全国色んな所で歌を届けたいです。ライブが生命線なので。凄くシンプルですけど、直接歌を届ける場所を増やしていきたいです。10代〜40代とシリーズ毎にガンダムを歌わせて頂いて、50代から80代になっても、ガンダムのテーマソングを歌っていたいでは無く、歌う。ライブでは、毎回ステージに立って歌わせてもらう度に「命を頂いている」と感じるんです。立つまでは準備が大変だったり精神的に大変だったりするんですけど、それがステージに立ったら全部流れていくし、また命を頂いたと。この共鳴を続けたいんです。生きていたら色んなことがあるじゃないですか? でも、何日も前から日程を押さえてくれたり、色々やりくりしてファンの方が来てくれる…生きる喜びや悲しみを、私の歌声を通じてお互い共鳴させて、明日のエネルギーに繋げてもらえたら嬉しいです。最大の居場所ですね。そこを輝かせます。
――最後に改めて今回のアルバムへの思いを聞かせてください。
ファンの皆さんと出逢う事ができたデビュー曲のセルフカバー、そして人生を変えてくれた運命の作品ガンダムの楽曲カバー。何十年も必要としてくれているファンの皆さんへの感謝を。そして、40年間普遍的なガンダムという作品を創作し続けたスタッフの皆さんへリスペクトを込めました。普通のカバーアルバムとは意味合いが違います。こうして支えてくれたファンの皆さんと喜びを共有できることが凄く幸せです。1曲1曲噛み締めながら聴いていただける作品になったと思います! 届きますように。
森口歌手・バラドルの先に見続けた歌うこと1
2019年8月9日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
Music Voice 木村陽仁 19年08月09日08時00分 記事のコメント
ご参考URL=https://www.musicvoice.jp/news/201908090125987/
歌手・森口博子の根幹に迫る、バラドルの先に見続けた「歌うこと」
森口博子が、自身のデビュー記念日でもある8月7日に、ガンダムソングのカバーアルバム『GUNDAM SONG COVERS』をリリースした。昨年、NHKで放送された「発表!全ガンダム大投票」でのガンダムソングベスト10の全楽曲が森口博子によるカバー&セルフカバーで収録されている。元祖バラドルとして一世を風靡した森口だが、もともと歌手を夢見て芸能界入りした。『機動戦士Zガンダム』後期オープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」で歌手デビューを果たすもヒットに恵まれず、事務所からリストラ宣告。バラドルは芸能界を生き残るための転身だった。「この先には歌の仕事がある」と思い続け活動してきた彼女に転機が訪れたのは『機動戦士ガンダムF91』テーマソング「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」。この曲でNHK紅白歌合戦に初出場を果たし、歌手としての道が開けた。「歌うことで命を頂いている」と語る森口。この数十年間、歌うこと、そしてガンダムソングとどう向き合ってきたのか。歌手を決心させた恩師の言葉、そして意識が変わったプロデューサーの存在――。歌手・森口博子の根幹に迫る。【取材=木村陽仁】
意識が変わったプロデューサーの一言「伝わらない」
――森口さんの艶やかな歌声は変わらないですね。維持するために何かされているのでしょうか?
ミュージカルを経験させて頂いてから、音域や表現力が広がりました。日常生活の焦点は歌うことに当っていて、職業病なのか朝起きたら「喉大丈夫かな?」と毎日思います。デビューをした頃は若さゆえか、朝起きたときの心配はありませんでしたが、歌い続けていくと忙しさが重なって酷使するじゃないですか? 声帯も疲れてくるし、良い日も悪い日もあるということを経験してくると、どれだけ体、声のコンディションが大事かということを痛感します。
――森口さんはもともと歌手になることを夢見て芸能界入りされましたが、デビューして以降、どう向き合ってきたのでしょうか?
4歳の頃から歌手になりたかったから、色んなオーディション受けまくりで落ちまくりで。やっと最後に手を差し伸べてくれてデビューできたのがガンダム(『機動戦士Zガンダム』後期オープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」)でしたので、凄く恵まれたスタートだったと思います。だけど、その後に事務所から「あの子は才能がないから福岡に帰したほうがいい」とリストラ宣告を受けて。ただ私としては何が何でも歌いたかったので、「帰さないでください! どんなジャンルの仕事でもしますから!」と泣きながらお願いして、それで頂いたのがバラエティのお仕事でした。
当時は「この先には歌の仕事がある。歌のために頑張る」と思って全力で向き合ってきました。そうこうしていると『機動戦士ガンダムF91』のテーマソング(ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜)に出会って、再びテーマソングを歌わせて頂く事に。その楽曲が始めてベスト10に入って、NHK紅白歌合戦や全国ツアーに繋がって。その時に「ここからが歌手としてのスタートだ」と思えました。「バラエティの森口博子」だと思っていた方々が、紅白歌合戦での私の歌を聴いて「鳥肌が立ちました」とか「すぐCDを買いに行きました」とか「涙がこぼれました」という声を寄せて下さって。そういうファンの方からの嬉しい反響は「歌う力」にもなりましたし、これで歌手としてみなさんに認めてもらえた、という思いがありました。
――それまでは歌手になって歌いたいという気持ちが強かったと思いますが、紅白歌合戦を境に歌うことへの意識が変わったのでしょうか?
紅白歌合戦に出た頃は、バラエティなどでとにかく忙しかった時期でした。でもそんな中でも歌える喜びの方が大きくて。ところが、あるプロデューサーの方の言葉に衝撃を受けて。歌っているときにその方から「歌が伝わらない」と言われました。これって致命的ですよね。音楽が好きだから、どうしてもメロディを歌っちゃうというか。そこで、歌詞の内容や「伝える」ということに対して、全国ツアーをやりながらもう一度向き合ってみよう。それが90年代後半くらい。
そのなかでアコースティックライブの話があって。ピアノやギター1本でやるとごまかしが効かないじゃないですか? だから歌うときはより一層、「ここはこういう気持ちだ」「ここはこの言葉を大切にしたいな」と思うようになって、それで「伝える力」がだんだんとついて。スタッフの人から「やっと歌が伝わるようになってきたね」と言われたときは、少し成長したのかなと実感しました。ですので、「ちゃんと伝える」ということですよね。それまでは歌える喜びの方が勝っていたというか。
――となると、それまで歌っていた曲の歌詞の印象が変わってきますよね?
そうですね。そもそも「水の星へ愛をこめて」(機動戦士Ζガンダム・後期OPテーマ)は17歳の時で、「ETERNAL WIND」は23歳の時。単純に年齢で受け止め方が変わったというのはあります。ただ、「ETERNAL WIND」がリリースされた1991年は、湾岸戦争が起きた年でした。それまで私のなかで戦争というのは教科書の中の世界だと思っていました。戦争を知らない世代ですし。それが毎日、テレビで報道されて「こんな戦いが現在進行形であるんだ」と衝撃を受けて。そういう「平和」や「穏やかに暮らすことは当たり前ではないんだ」、「いまも戦争が起こっているんだ」ということを目の当たりにした時期に頂いたのがこの曲でした。「水の星へ愛をこめて」の時よりも平和という言葉に凄く深く向き合った時期です。
――時代背景も影響されているんですね。私の話ですが、当時『F91』は見ていなくて、何も情報がないなかでCDを買って聴いたときに凄く衝撃を受け、感動しました。
嬉しい! 作品を知ったうえで聴いて感動するというのはあると思うんですけど、情報なくてそう感じてくれるのは嬉しいですね。
――歌声の美しさと、更に気持ちが乗った歌というパワーがあったのだなと思いました。
きっと楽曲の持つ力が大きかったからだと思います。「ETERNAL WIND」はもともとカップリングだったんですが、レコーディングの時、一回歌っただけで「これ凄いな!」と思いました。その場にいたみなさんも「これ、カップリングという感じではないね…」と。富野監督も帰って色々考られたと思うんですけど、発売の間近になって「入れ変えよう」ということになって。「君を見つめて -The time I’m seeing you-」(『F91』のイメージソング)と入れ替えることになりました。この曲も力強くて良い楽曲なので、どちらも両A面で良いくらい!
歌手・森口博子の原点、恩師の言葉は今も胸に
――これまでも、そういった感覚を感じた楽曲はありますか?
「鳥籠の少年」(※)です。一回聴いただけで奮い立たせてもらえるというか。いつの時代もキャッチーな曲っていいですよね。(※=2018年2月14日リリース、CRフィーバー機動戦士Zガンダム搭載曲で、32年ぶりに『Zガンダム』とのコラボで話題に。レコチョクではジャンル別部門ウィークリーランキングで1位、GYAOではMVがデイリーランキング1位になった)
――「鳥籠の少年」も名曲ですよね。確かにキャッチーですが、森口さんの歌声ではないと響かないと思うのです。
その言葉が本当に何よりも嬉しい! 私がスカウトされた理由は「声が良いから」だったんです。「水の星へ愛をこめて」のレコーディングのときに、ディレクターさんが「この曲は君が大人になっても、何年経っても歌える曲だからね」と、色褪せないという意味で言ってくれたんです。「君にはそういう歌手になってほしいから、この曲は上手に歌おうと思わなくていいから、大事に、大きな気持ちで歌ってね。言葉を丁寧に」と、言って頂けたことが、「歌手・森口博子」の基本になっています。
――瑞々しい歌声というか、記者として“瑞々しい”という表現をたまに使うのですが、これほど当てはまる方もいないというか。透明感の代名詞というところもあります。
「歌が上手い」と言われるより、そう言って頂けるのが一番嬉しいです。
――村下孝蔵さんのカバー「初恋」もそうですけど、ピュアさ、危うさ、そういったものを全て持っているんだなと感じます。
末っ子習性? が抜けていないということがバレているのかな(笑)。Youtubeで観て下さったんですね。
――これまで長く活動を続けてきて、歌手という夢を叶えたわけですが、夢を叶える秘訣はありますか?
「疑わなかったこと」です。「なりたい」ではなく、「なる!」なんです、ずっと。オーディションを受けまくりの落ちまくりでも「なる!」。当時の日記が暗くても「なる!」なんです。
――日記暗かったんですか(笑)。
落ちた時の心境がポエムになっているんですよ。「暗闇の中に立っている私――」から始まって。節目にときどき見返すんですけど、更に泣いちゃうんですけど(笑)。「夢があるから頑張れているのか、夢があるから苦しめられているのか、神様わかりません」って、ガラスの心の私が日記で叫んでいるわけですよ。当時の自分を抱きしめてあげたくなるくらい。「大丈夫だよ! そんなことで人は壊れないから」と。それくらい、壊れそうなことが綴られていて…とは言っても、最終的には「なる!」なんです。
――夢に対して強い想いがあったうえで「疑わない」ということですよね。
疑わないし、描けているんです。歌っている自分が。忙しかったときもバラドルと言われていたときも、「歌手なのに」という気持ちがあるじゃないですか? 母が「コンサートをしたかったら、具体的に描きなさい」と。ソバージュで黒い衣装を着てセクシーな踊りもやってみて(笑)…そんなシーンとかも実現できたりして。そうやって思い描いたことは、いままで全部実現しているんです。
――こうお話を伺っていると、見い出してくれた恩師の言葉と、「疑わない」という気持ち、周りのスタッフさんによって進んできたと言っても過言ではない?
そうです! それがあってこそです。だから「デビューのきっかけは?」と聞かれたときに、取材では一応凝縮して話しているんですけど、デビューする間だけでもどれだけの人がいたかと! それを17歳のときに私は感じたんです。だからデビュー当時のプロフィールに、好きな言葉は「出会い」と書いていました。デビューをしたら正にそれがどんどん広がって…本当に、支えてくれる人あっての夢ですよね。一人では叶えられません。 つづく
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
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Music Voice 木村陽仁 19年08月09日08時00分 記事のコメント
ご参考URL=https://www.musicvoice.jp/news/201908090125987/
歌手・森口博子の根幹に迫る、バラドルの先に見続けた「歌うこと」
森口博子が、自身のデビュー記念日でもある8月7日に、ガンダムソングのカバーアルバム『GUNDAM SONG COVERS』をリリースした。昨年、NHKで放送された「発表!全ガンダム大投票」でのガンダムソングベスト10の全楽曲が森口博子によるカバー&セルフカバーで収録されている。元祖バラドルとして一世を風靡した森口だが、もともと歌手を夢見て芸能界入りした。『機動戦士Zガンダム』後期オープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」で歌手デビューを果たすもヒットに恵まれず、事務所からリストラ宣告。バラドルは芸能界を生き残るための転身だった。「この先には歌の仕事がある」と思い続け活動してきた彼女に転機が訪れたのは『機動戦士ガンダムF91』テーマソング「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」。この曲でNHK紅白歌合戦に初出場を果たし、歌手としての道が開けた。「歌うことで命を頂いている」と語る森口。この数十年間、歌うこと、そしてガンダムソングとどう向き合ってきたのか。歌手を決心させた恩師の言葉、そして意識が変わったプロデューサーの存在――。歌手・森口博子の根幹に迫る。【取材=木村陽仁】
意識が変わったプロデューサーの一言「伝わらない」
――森口さんの艶やかな歌声は変わらないですね。維持するために何かされているのでしょうか?
ミュージカルを経験させて頂いてから、音域や表現力が広がりました。日常生活の焦点は歌うことに当っていて、職業病なのか朝起きたら「喉大丈夫かな?」と毎日思います。デビューをした頃は若さゆえか、朝起きたときの心配はありませんでしたが、歌い続けていくと忙しさが重なって酷使するじゃないですか? 声帯も疲れてくるし、良い日も悪い日もあるということを経験してくると、どれだけ体、声のコンディションが大事かということを痛感します。
――森口さんはもともと歌手になることを夢見て芸能界入りされましたが、デビューして以降、どう向き合ってきたのでしょうか?
4歳の頃から歌手になりたかったから、色んなオーディション受けまくりで落ちまくりで。やっと最後に手を差し伸べてくれてデビューできたのがガンダム(『機動戦士Zガンダム』後期オープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」)でしたので、凄く恵まれたスタートだったと思います。だけど、その後に事務所から「あの子は才能がないから福岡に帰したほうがいい」とリストラ宣告を受けて。ただ私としては何が何でも歌いたかったので、「帰さないでください! どんなジャンルの仕事でもしますから!」と泣きながらお願いして、それで頂いたのがバラエティのお仕事でした。
当時は「この先には歌の仕事がある。歌のために頑張る」と思って全力で向き合ってきました。そうこうしていると『機動戦士ガンダムF91』のテーマソング(ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜)に出会って、再びテーマソングを歌わせて頂く事に。その楽曲が始めてベスト10に入って、NHK紅白歌合戦や全国ツアーに繋がって。その時に「ここからが歌手としてのスタートだ」と思えました。「バラエティの森口博子」だと思っていた方々が、紅白歌合戦での私の歌を聴いて「鳥肌が立ちました」とか「すぐCDを買いに行きました」とか「涙がこぼれました」という声を寄せて下さって。そういうファンの方からの嬉しい反響は「歌う力」にもなりましたし、これで歌手としてみなさんに認めてもらえた、という思いがありました。
――それまでは歌手になって歌いたいという気持ちが強かったと思いますが、紅白歌合戦を境に歌うことへの意識が変わったのでしょうか?
紅白歌合戦に出た頃は、バラエティなどでとにかく忙しかった時期でした。でもそんな中でも歌える喜びの方が大きくて。ところが、あるプロデューサーの方の言葉に衝撃を受けて。歌っているときにその方から「歌が伝わらない」と言われました。これって致命的ですよね。音楽が好きだから、どうしてもメロディを歌っちゃうというか。そこで、歌詞の内容や「伝える」ということに対して、全国ツアーをやりながらもう一度向き合ってみよう。それが90年代後半くらい。
そのなかでアコースティックライブの話があって。ピアノやギター1本でやるとごまかしが効かないじゃないですか? だから歌うときはより一層、「ここはこういう気持ちだ」「ここはこの言葉を大切にしたいな」と思うようになって、それで「伝える力」がだんだんとついて。スタッフの人から「やっと歌が伝わるようになってきたね」と言われたときは、少し成長したのかなと実感しました。ですので、「ちゃんと伝える」ということですよね。それまでは歌える喜びの方が勝っていたというか。
――となると、それまで歌っていた曲の歌詞の印象が変わってきますよね?
そうですね。そもそも「水の星へ愛をこめて」(機動戦士Ζガンダム・後期OPテーマ)は17歳の時で、「ETERNAL WIND」は23歳の時。単純に年齢で受け止め方が変わったというのはあります。ただ、「ETERNAL WIND」がリリースされた1991年は、湾岸戦争が起きた年でした。それまで私のなかで戦争というのは教科書の中の世界だと思っていました。戦争を知らない世代ですし。それが毎日、テレビで報道されて「こんな戦いが現在進行形であるんだ」と衝撃を受けて。そういう「平和」や「穏やかに暮らすことは当たり前ではないんだ」、「いまも戦争が起こっているんだ」ということを目の当たりにした時期に頂いたのがこの曲でした。「水の星へ愛をこめて」の時よりも平和という言葉に凄く深く向き合った時期です。
――時代背景も影響されているんですね。私の話ですが、当時『F91』は見ていなくて、何も情報がないなかでCDを買って聴いたときに凄く衝撃を受け、感動しました。
嬉しい! 作品を知ったうえで聴いて感動するというのはあると思うんですけど、情報なくてそう感じてくれるのは嬉しいですね。
――歌声の美しさと、更に気持ちが乗った歌というパワーがあったのだなと思いました。
きっと楽曲の持つ力が大きかったからだと思います。「ETERNAL WIND」はもともとカップリングだったんですが、レコーディングの時、一回歌っただけで「これ凄いな!」と思いました。その場にいたみなさんも「これ、カップリングという感じではないね…」と。富野監督も帰って色々考られたと思うんですけど、発売の間近になって「入れ変えよう」ということになって。「君を見つめて -The time I’m seeing you-」(『F91』のイメージソング)と入れ替えることになりました。この曲も力強くて良い楽曲なので、どちらも両A面で良いくらい!
歌手・森口博子の原点、恩師の言葉は今も胸に
――これまでも、そういった感覚を感じた楽曲はありますか?
「鳥籠の少年」(※)です。一回聴いただけで奮い立たせてもらえるというか。いつの時代もキャッチーな曲っていいですよね。(※=2018年2月14日リリース、CRフィーバー機動戦士Zガンダム搭載曲で、32年ぶりに『Zガンダム』とのコラボで話題に。レコチョクではジャンル別部門ウィークリーランキングで1位、GYAOではMVがデイリーランキング1位になった)
――「鳥籠の少年」も名曲ですよね。確かにキャッチーですが、森口さんの歌声ではないと響かないと思うのです。
その言葉が本当に何よりも嬉しい! 私がスカウトされた理由は「声が良いから」だったんです。「水の星へ愛をこめて」のレコーディングのときに、ディレクターさんが「この曲は君が大人になっても、何年経っても歌える曲だからね」と、色褪せないという意味で言ってくれたんです。「君にはそういう歌手になってほしいから、この曲は上手に歌おうと思わなくていいから、大事に、大きな気持ちで歌ってね。言葉を丁寧に」と、言って頂けたことが、「歌手・森口博子」の基本になっています。
――瑞々しい歌声というか、記者として“瑞々しい”という表現をたまに使うのですが、これほど当てはまる方もいないというか。透明感の代名詞というところもあります。
「歌が上手い」と言われるより、そう言って頂けるのが一番嬉しいです。
――村下孝蔵さんのカバー「初恋」もそうですけど、ピュアさ、危うさ、そういったものを全て持っているんだなと感じます。
末っ子習性? が抜けていないということがバレているのかな(笑)。Youtubeで観て下さったんですね。
――これまで長く活動を続けてきて、歌手という夢を叶えたわけですが、夢を叶える秘訣はありますか?
「疑わなかったこと」です。「なりたい」ではなく、「なる!」なんです、ずっと。オーディションを受けまくりの落ちまくりでも「なる!」。当時の日記が暗くても「なる!」なんです。
――日記暗かったんですか(笑)。
落ちた時の心境がポエムになっているんですよ。「暗闇の中に立っている私――」から始まって。節目にときどき見返すんですけど、更に泣いちゃうんですけど(笑)。「夢があるから頑張れているのか、夢があるから苦しめられているのか、神様わかりません」って、ガラスの心の私が日記で叫んでいるわけですよ。当時の自分を抱きしめてあげたくなるくらい。「大丈夫だよ! そんなことで人は壊れないから」と。それくらい、壊れそうなことが綴られていて…とは言っても、最終的には「なる!」なんです。
――夢に対して強い想いがあったうえで「疑わない」ということですよね。
疑わないし、描けているんです。歌っている自分が。忙しかったときもバラドルと言われていたときも、「歌手なのに」という気持ちがあるじゃないですか? 母が「コンサートをしたかったら、具体的に描きなさい」と。ソバージュで黒い衣装を着てセクシーな踊りもやってみて(笑)…そんなシーンとかも実現できたりして。そうやって思い描いたことは、いままで全部実現しているんです。
――こうお話を伺っていると、見い出してくれた恩師の言葉と、「疑わない」という気持ち、周りのスタッフさんによって進んできたと言っても過言ではない?
そうです! それがあってこそです。だから「デビューのきっかけは?」と聞かれたときに、取材では一応凝縮して話しているんですけど、デビューする間だけでもどれだけの人がいたかと! それを17歳のときに私は感じたんです。だからデビュー当時のプロフィールに、好きな言葉は「出会い」と書いていました。デビューをしたら正にそれがどんどん広がって…本当に、支えてくれる人あっての夢ですよね。一人では叶えられません。 つづく
静岡新聞:高齢者再就職研修/静岡・葵区発足
2019年8月8日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
静岡新聞 NEWS @Shizuoka 2019/8/7 09:08
ご参考=https://www.at-s.com/news/article/local/central/666775.html
高齢者再就職へ研修 静岡・葵区でスタート、自己分析し課題共有
高齢者の就労促進事業「NEXT(ネクスト)ライフワークプロジェクト」を展開する静岡市生涯現役促進地域連携協議会は6日、「セカンド就労に向けた基礎研修」を同市葵区でスタートした。60歳以上の男女約10人が、再就職に向けて自己分析などに取り組んだ。
キャリアコンサルタントの足立貴史さんが講師を務めた。参加者は仕事探しをする上での課題についてそれぞれの考えを披露。「世代の違う人と打ち解けられるか」などが課題として挙がった。足立さんは納得できる環境や仕事を探すポイントも紹介した。
参加者の背景は「これまでとは全く異なる職種を選びたい」「体力的な問題で仕事を変えたい」などさまざま。研修は再就職に不安を感じている人や再就職のために何をすれば良いか分からない人を対象に、初めて行われた。2020年3月まで、同様の内容で月1回のペースで開く。
問い合わせはNEXTワークしずおか<電054(254)2770>へ。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
静岡新聞 NEWS @Shizuoka 2019/8/7 09:08
ご参考=https://www.at-s.com/news/article/local/central/666775.html
高齢者再就職へ研修 静岡・葵区でスタート、自己分析し課題共有
高齢者の就労促進事業「NEXT(ネクスト)ライフワークプロジェクト」を展開する静岡市生涯現役促進地域連携協議会は6日、「セカンド就労に向けた基礎研修」を同市葵区でスタートした。60歳以上の男女約10人が、再就職に向けて自己分析などに取り組んだ。
キャリアコンサルタントの足立貴史さんが講師を務めた。参加者は仕事探しをする上での課題についてそれぞれの考えを披露。「世代の違う人と打ち解けられるか」などが課題として挙がった。足立さんは納得できる環境や仕事を探すポイントも紹介した。
参加者の背景は「これまでとは全く異なる職種を選びたい」「体力的な問題で仕事を変えたい」などさまざま。研修は再就職に不安を感じている人や再就職のために何をすれば良いか分からない人を対象に、初めて行われた。2020年3月まで、同様の内容で月1回のペースで開く。
問い合わせはNEXTワークしずおか<電054(254)2770>へ。
福井新聞 Online 論説/勝山の西脇呉石展
2019年8月7日 就職・転職日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
福井新聞 Online HOME 論説 2019年8月7日 午前7時30分
ご参考URL=https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/909982
勝山の西脇呉石展 伝統の書、極めた生涯に光
【論説】勝山市生まれの書家に西脇呉石(ごせき)(1879~1970年)がいる。大正期に多数の書道教科書を揮毫(きごう)し、戦前の書道教育分野で名高いが地元福井での認知度は必ずしも高くない。勝山城博物館で開かれている特別展「福井の偉人 書家西脇呉石~研ぎ澄まされた心と線」(~9月30日)は書作品を中心に詩稿、印などが披露され、呉石の業績を体系立てて知ることができる。
2013年以降、同館には遺族から作品や資料など数百点が寄付・寄託され、日本近代書道史が専門の林淳学芸員が整理・調査。生誕140年を記念して勝山市と特別展を企画した。
旧越前勝山藩士西脇糺の子として生まれた呉石は、明治32(1899)年に福井県師範学校を卒業。同年、西日本の教科書揮毫の第一人者だった書家村田海石に入門した。同40年、東京府師範学校教諭となり、「明治の三筆」に数えられる日下部鳴鶴(くさかべめいかく)に師事した。昭和初期には、国内最大の書道団体「泰東書道院」理事となり、書家としての地歩を固めた。
教科書や手本の揮毫・編集に携わったのは明治30年代からで、著作は100冊以上。大正期に全国の小学校で使われた国定教科書も手掛けた。
戦後は一般向けの文化書道会(東京)を立ち上げ、「実用の書家」というイメージが強いが、最晩年まで無鑑査の立場で日展や毎日書道展に「芸術の書」を発表し活躍。特別展では両展覧会に出品した12点を中心に据える。ほとんどが自作の漢詩が題材で、70代から最晩年までの作品を年代順に追うことで、無為自然に変化する「芸術性の進化」が確認できる。
林学芸員によれば、呉石が70代を迎えた1950年代初頭、作家の内面の感覚を熱く激しく表出するような抽象表現美術「アンフォルメル」が欧米で登場し、やがて日本の書壇にも影響を及ぼした。「前衛書にこそ芸術性がある」との考えが潮流となる中で、呉石は「磨き上げた技術の上に自然とにじみ出てくるものこそが個性」と考え、あえて「創り上げる」ことをしなかった。それが「前近代的」ととらえられ、歴史に埋没したと推察される。
価値観が大転換した書壇と一線を画し、呉石は日本の伝統的な芸術観を根底に据え、自己の目指す書を世に問い続けた。人格の修養と国語や漢文に習熟した広い教養から生み出された作品は、能楽などの伝統芸能の美にも通じる在り方だと林学芸員は解説する。呉石が長寿で生涯現役だったために到達できた世界でもある。2020年は呉石の没後50年にあたる。特別展を契機に、呉石の作品と芸術観を見つめ直し、勝山の偉人として未来に伝えたい。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
福井新聞 Online HOME 論説 2019年8月7日 午前7時30分
ご参考URL=https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/909982
勝山の西脇呉石展 伝統の書、極めた生涯に光
【論説】勝山市生まれの書家に西脇呉石(ごせき)(1879~1970年)がいる。大正期に多数の書道教科書を揮毫(きごう)し、戦前の書道教育分野で名高いが地元福井での認知度は必ずしも高くない。勝山城博物館で開かれている特別展「福井の偉人 書家西脇呉石~研ぎ澄まされた心と線」(~9月30日)は書作品を中心に詩稿、印などが披露され、呉石の業績を体系立てて知ることができる。
2013年以降、同館には遺族から作品や資料など数百点が寄付・寄託され、日本近代書道史が専門の林淳学芸員が整理・調査。生誕140年を記念して勝山市と特別展を企画した。
旧越前勝山藩士西脇糺の子として生まれた呉石は、明治32(1899)年に福井県師範学校を卒業。同年、西日本の教科書揮毫の第一人者だった書家村田海石に入門した。同40年、東京府師範学校教諭となり、「明治の三筆」に数えられる日下部鳴鶴(くさかべめいかく)に師事した。昭和初期には、国内最大の書道団体「泰東書道院」理事となり、書家としての地歩を固めた。
教科書や手本の揮毫・編集に携わったのは明治30年代からで、著作は100冊以上。大正期に全国の小学校で使われた国定教科書も手掛けた。
戦後は一般向けの文化書道会(東京)を立ち上げ、「実用の書家」というイメージが強いが、最晩年まで無鑑査の立場で日展や毎日書道展に「芸術の書」を発表し活躍。特別展では両展覧会に出品した12点を中心に据える。ほとんどが自作の漢詩が題材で、70代から最晩年までの作品を年代順に追うことで、無為自然に変化する「芸術性の進化」が確認できる。
林学芸員によれば、呉石が70代を迎えた1950年代初頭、作家の内面の感覚を熱く激しく表出するような抽象表現美術「アンフォルメル」が欧米で登場し、やがて日本の書壇にも影響を及ぼした。「前衛書にこそ芸術性がある」との考えが潮流となる中で、呉石は「磨き上げた技術の上に自然とにじみ出てくるものこそが個性」と考え、あえて「創り上げる」ことをしなかった。それが「前近代的」ととらえられ、歴史に埋没したと推察される。
価値観が大転換した書壇と一線を画し、呉石は日本の伝統的な芸術観を根底に据え、自己の目指す書を世に問い続けた。人格の修養と国語や漢文に習熟した広い教養から生み出された作品は、能楽などの伝統芸能の美にも通じる在り方だと林学芸員は解説する。呉石が長寿で生涯現役だったために到達できた世界でもある。2020年は呉石の没後50年にあたる。特別展を契機に、呉石の作品と芸術観を見つめ直し、勝山の偉人として未来に伝えたい。
All About:老後に一億円貯めないと? 本気?
2019年8月6日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
@nifty ニュース 経済 2019年08月04日 21時40分 All About
ご参考URL=https://news.nifty.com/article/economy/stock/12101-38390/photo/
「老後までに1億円貯めなきゃいけない」は本当か?
■ 「老後までに1億円」を疑ってみる
「老後に必要なのは1億円」「老後までに1億円貯めよう」というフレーズを聞いたことはないでしょうか。雑誌などでもよく特集が組まれています。1億円貯めるには、運用利回りを無視した単純計算をすると、毎月21万円の貯蓄を40年間続けるということであり、これはなかなか大変です。
それにしても、本当に1億円も貯める必要があるのでしょうか。この命題には、次の前提条件があります。この2つの前提が成り立って初めて「老後までに1億円必要だ」という主張が成り立ちます。
1. 65歳で定年退職し、90歳でこの世を去るまでまったく働かない
2. 年間の支出は400万円、つまり、毎月33万円の生活コストがかかる
有名経済誌に載っているからといって、私たちはこれを鵜呑みにして金融商品のセールストークに乗ったり、若いうちから貯蓄ばかりに励んだりするというのは思考停止です。そこで、これらを検証してみましょう。
■ 老後まったく働かない生き方は現実的なのか?
まずは前提条件の1についてです。2065年の平均寿命は、男性が84.95歳、女性が91.35歳と予測(平成27年版高齢社会白書より)されていますから、寿命を90年で考えるのは妥当なラインといえます。
これより早く寿命をまっとうすれば、仮にお金が残ったとしても、生活が困窮することもなく、よかったねということになります。
ただし、今や65歳を過ぎてもほとんどの人はまだ元気な時代ですから、それから一生働かないというのは現実的でしょうか。これは私の個人的な考えですが、人から必要とされない、社会でお金を稼がない、経済活動から隔絶された隠居生活は、非常に物足りないと感じます。
それだけでなく、貯蓄が減る一方の生活は恐怖との戦いです。毎月毎月銀行残高が減っていくのを見ると、お金を使うのが恐ろしくなります。仮に1億円あったとしても、ケチケチ余生まっしぐらです。実際、そんな高齢者はたくさんいます。
貯蓄額を多くするよりも、絶え間ない収入の流れを作るほうが、精神的にも余裕が生まれます。
ちなみに、有名な徳島県の「葉っぱビジネス」を手がけるおばあちゃんたちの中には、90歳で年収1000万円という人がいるそうですし、仕事で病院に行くヒマもないとのことで、医療費も全国平均よりも低いという現実があります。
このように、65歳を超えても働き、貯蓄を取り崩すだけの期間を短くすることで、1億円の貯金なんて必要なくなりそうです。
■ 毎月33万円の生活費がかかるか?
次に、前提条件の2について。夫婦で毎月33万円のコストが妥当なのかどうかです。持ち家であれば、おそらくその頃までにローンの返済も終わっており、かかるのは固定資産税と若干の修繕費くらいですから、かなり余裕はありそうです(マンションの場合は管理費・修繕積立金が別途かかりますが)。
もちろん、旅行したり、外食したりなど、ある程度豊かな生活をしようと思えば、お金は際限なくかかりますが、普通の生活をする分には問題ないでしょう。
ただし、都市部で賃貸暮らしならば、家賃負担が大きいですから、これでもカツカツかもしれません。
しかし、私たちが老後を迎える頃には、パソコン1台で仕事ができるなど、多様な働き方ができる時代になると思われます。あえて都市部で生活する必然性は高くなくなり、空き家が多い地方ならば、激安の家賃で暮らすことが可能です。
もっとも、1億円では足りない可能性もゼロではありません。というのも、もし今後急激なインフレが起こると、物価が上昇して現預金は実質的に目減りするからです。
■ 生涯現役で今も老後も楽しむ
私個人としては、「何歳までにいくら貯めよう」という発想自体がナンセンスではないかと思っています。老後、老後というけれども、人生は65歳から始まるわけではありません。
そもそも、老後というのは定年退職後ということであり、その年齢は、単に政府や企業が勝手に決めたルールに過ぎません。なぜ他人がつくった枠組みに、律儀に自分の人生を合わせる必要があるのか。むしろ逆で、自分の人生に合わせて、最適な会社や働き方を選ぶのが本筋ではないでしょうか。
そして、生涯現役だと考えれば、「老後の蓄え」という概念ごと消し去ることができます。もちろん、いつかは働けなくなるときがくるし、病気になることもある。それでも、貯蓄を取り崩しながら生計を立てる期間をなるべく短くすることで、不安を少なくすることができます。
そして、もっと今を充実させる。若いときからたくさんの経験をして、厚みのある成熟した人間になる。その延長線上に、生涯現役となるスキルが身につく、というのが私の理想です。
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@nifty ニュース 経済 2019年08月04日 21時40分 All About
ご参考URL=https://news.nifty.com/article/economy/stock/12101-38390/photo/
「老後までに1億円貯めなきゃいけない」は本当か?
■ 「老後までに1億円」を疑ってみる
「老後に必要なのは1億円」「老後までに1億円貯めよう」というフレーズを聞いたことはないでしょうか。雑誌などでもよく特集が組まれています。1億円貯めるには、運用利回りを無視した単純計算をすると、毎月21万円の貯蓄を40年間続けるということであり、これはなかなか大変です。
それにしても、本当に1億円も貯める必要があるのでしょうか。この命題には、次の前提条件があります。この2つの前提が成り立って初めて「老後までに1億円必要だ」という主張が成り立ちます。
1. 65歳で定年退職し、90歳でこの世を去るまでまったく働かない
2. 年間の支出は400万円、つまり、毎月33万円の生活コストがかかる
有名経済誌に載っているからといって、私たちはこれを鵜呑みにして金融商品のセールストークに乗ったり、若いうちから貯蓄ばかりに励んだりするというのは思考停止です。そこで、これらを検証してみましょう。
■ 老後まったく働かない生き方は現実的なのか?
まずは前提条件の1についてです。2065年の平均寿命は、男性が84.95歳、女性が91.35歳と予測(平成27年版高齢社会白書より)されていますから、寿命を90年で考えるのは妥当なラインといえます。
これより早く寿命をまっとうすれば、仮にお金が残ったとしても、生活が困窮することもなく、よかったねということになります。
ただし、今や65歳を過ぎてもほとんどの人はまだ元気な時代ですから、それから一生働かないというのは現実的でしょうか。これは私の個人的な考えですが、人から必要とされない、社会でお金を稼がない、経済活動から隔絶された隠居生活は、非常に物足りないと感じます。
それだけでなく、貯蓄が減る一方の生活は恐怖との戦いです。毎月毎月銀行残高が減っていくのを見ると、お金を使うのが恐ろしくなります。仮に1億円あったとしても、ケチケチ余生まっしぐらです。実際、そんな高齢者はたくさんいます。
貯蓄額を多くするよりも、絶え間ない収入の流れを作るほうが、精神的にも余裕が生まれます。
ちなみに、有名な徳島県の「葉っぱビジネス」を手がけるおばあちゃんたちの中には、90歳で年収1000万円という人がいるそうですし、仕事で病院に行くヒマもないとのことで、医療費も全国平均よりも低いという現実があります。
このように、65歳を超えても働き、貯蓄を取り崩すだけの期間を短くすることで、1億円の貯金なんて必要なくなりそうです。
■ 毎月33万円の生活費がかかるか?
次に、前提条件の2について。夫婦で毎月33万円のコストが妥当なのかどうかです。持ち家であれば、おそらくその頃までにローンの返済も終わっており、かかるのは固定資産税と若干の修繕費くらいですから、かなり余裕はありそうです(マンションの場合は管理費・修繕積立金が別途かかりますが)。
もちろん、旅行したり、外食したりなど、ある程度豊かな生活をしようと思えば、お金は際限なくかかりますが、普通の生活をする分には問題ないでしょう。
ただし、都市部で賃貸暮らしならば、家賃負担が大きいですから、これでもカツカツかもしれません。
しかし、私たちが老後を迎える頃には、パソコン1台で仕事ができるなど、多様な働き方ができる時代になると思われます。あえて都市部で生活する必然性は高くなくなり、空き家が多い地方ならば、激安の家賃で暮らすことが可能です。
もっとも、1億円では足りない可能性もゼロではありません。というのも、もし今後急激なインフレが起こると、物価が上昇して現預金は実質的に目減りするからです。
■ 生涯現役で今も老後も楽しむ
私個人としては、「何歳までにいくら貯めよう」という発想自体がナンセンスではないかと思っています。老後、老後というけれども、人生は65歳から始まるわけではありません。
そもそも、老後というのは定年退職後ということであり、その年齢は、単に政府や企業が勝手に決めたルールに過ぎません。なぜ他人がつくった枠組みに、律儀に自分の人生を合わせる必要があるのか。むしろ逆で、自分の人生に合わせて、最適な会社や働き方を選ぶのが本筋ではないでしょうか。
そして、生涯現役だと考えれば、「老後の蓄え」という概念ごと消し去ることができます。もちろん、いつかは働けなくなるときがくるし、病気になることもある。それでも、貯蓄を取り崩しながら生計を立てる期間をなるべく短くすることで、不安を少なくすることができます。
そして、もっと今を充実させる。若いときからたくさんの経験をして、厚みのある成熟した人間になる。その延長線上に、生涯現役となるスキルが身につく、というのが私の理想です。
40歳超お役御免? 年齢差別克服の働き方2
2019年8月5日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
【 昨日Blogに続く】
40歳を超えたらお役御免? 「年齢差別」を克服するこれからの働き方とは(続)
「年齢差別」は企業をイノベーションから遠ざける
― 年をとってもフレキシブルな考え方ができる人はいるだろうし、逆に若くても凝り固まった考え方しかできない人がいるのは分かります。一方で、全体的な傾向で見たら「若い人の集団にフレキシブルな人が多い」といったことは言えないのでしょうか? そうだとすれば、確率を考えて企業が若い人を優先的に選ぶというのは仕方がないことのようにも思えるんですが。
コアタスクと呼ばれるもの、例えばフレキシビリティやアダプタビリティ(順応性)、労働生産性などに関しては、年齢との相関がないことが、ここ40年くらいの研究によって裏づけられています。もちろん業種にもよるとは思いますが、基本的には、年齢で仕事に関する能力に差がつくことは科学的には証明されていないんです。
一方でテクノロジースキル、例えばプログラムが実際に書けるといったハードスキルに関しては、若い人のほうが高いということは言えるかもしれません。けれども、いい商品を実際に世の中に送り出すためには、そうしたハードスキルがあるだけでは難しいのが現実ですよね?
例えば、今の日本はもうほぼ3分の1が65歳以上の高齢者です。そんな環境下で、20歳のプログラマーがどれだけ腕が立とうとも、本当にいい商品を世の中に送り出せるかには疑問が残ります。どうしたってユーザーを理解するのが難しいですから。そういう時に年齢層が上の、プログラムは書けないかもしれないけれども高いソフトスキルを持った人がチームに加わることで、もっといい商品づくりができたり、イノベーションが促進したりということは大いにあると思うんです。
つまり、組織にとって年齢バイアスの問題は、本来イノベーションには不可欠なはずの「スキルのダイバーシティ」を高める妨げになっているとも言えるんです。
- 「スキルのダイバーシティ」について考える上で、「年齢層が上の人の強み」とはなんなのかをもう少し詳しく伺いたいです。
プログラミングスキルなど個人のハードスキルではなく、例えばチーム全体の士気を上げるとか、顧客理解力や問題解決能力、ソーシャルスキルなど、年齢層が上の人は間接的に組織全体に貢献するソフトスキルが高いことが、研究によって分かっています。
私自身が主観的に思う彼らの強みもやっぱりそこにあります。というのも、40代50代の方々というのは、今あるようなテクノロジーが出てくる前の、人間同士がぶつかり合う大変な時代を生き抜いてきていて、その中でたくさんの問題解決を行ってきた人たちだと思うんです。だからこそ、人間同士のコンフリクトがどのようにして起こり、またそれを解決するためにどういう策があるのかということをとてもよく分かっている。
今の世の中、ハードスキルが高い人はたくさんいますが、そうしたスキルを人類にとっていい商品づくりに本当に活かせるかどうかは、文脈次第だと思います。40歳以上の経験豊富な人がそうした才能のある若い人たちをサポートし、方向づけやメンタリングをしてあげる、そういうチームワークができたら、今まで以上にスピーディなイノベーションが実現するのではないか、と。
― 「組織の中の “分かってないおじさん” たちがイノベーションを邪魔している」とはよく言われるところですけど、むしろそうした年齢層が上の人たちの力を組織にインクルージョンできれば、イノベーションは加速し得る、と。
確かに、従業員が一つの企業に長く勤め、年功序列で賃金や昇進が決まる日本的な雇用慣行が多様性の弊害となり、生産性の向上を妨げてもいることは、日本政府が今年の「経済財政白書」でも発表したとおり。従来の日本的雇用慣行システム全体の問題が根深いので、その直接的影響を受けた年齢層の高い人たちがネガティブなイメージを持たれやすいのでしょう。
しかし、だからといって今後も年齢層の高い個人に対して偏見をもち、組織から排除する傾向に走ってしまうのは危険ではないでしょうか。そういう人たちにも仕事の範囲、評価制度の明確化を突きつけ、スキルアップのインセンティブを作り、同時に彼らが参画しやすい工夫やインクルージョンを促す組織側の動きも大事だと思います。
私が尊敬する人に、エアビーアンドビーのシニアアドバイザーを務めるチップ・コンリーという人がいます。彼は現在58歳ですが、ひとまわり以上年下のCEOにメンタリングすることで、同社のグローバルな急成長を支えた人物として知られています。
従業員の平均年齢が30歳を切るような若い組織に参画し、一人だけテック用語も分からない中だったけれども、過去にホテル業界で事業を作ってきた経験を活かし、主にホスピタリティの面から組織をナビゲートしていきました。こうした自身の体験をもとに、年齢バイアスの問題や、主に40歳以上の人が組織の中でどうあるべきかを説いた彼の著作『Wisdom at Work』は、アメリカにおける昨年のベストセラーの一つにもなっています。
イノベーションの創出には本来的にアイデアの対立や揉み合いが必要です。コンリーも著作の中で「いろいろな角度からの視点が戦った末に生まれるのが、真にイノベーティブな商品なのだ」と説いています。
若い人からすれば、目の前にあるビジネスチャンスになるべく早くに飛びつきたい、事業をどんどん進めたいという思いがあるでしょうし、そこに業界用語すら分からない人が入ってくることには、苛立ちを感じること藻あるだろうと思います。けれども、本当にイノベーションを起こしたいのであれば、そういう “わかってない” 人に対してイライラして排除するのは得策ではありません。多様な視点を持った人をインクルージョンする必要があるというように、大きく意識を変える必要があるのではないでしょうか。
「年齢差別」が一層強い東アジア。その原因は?
― ここまで西海岸の年齢差別事情を伺ってきましたが、日本に関しても同じことが言えますか?
ニューヨーク大学で職場における年齢バイアスの研究をしている教授の方が書いた論文に、世界中の年齢バイアスに関する23カ国、2万人以上のサンプルの研究をメタ分析し、東アジア諸国と欧米諸国とでどちらが「年齢層が上の人たちに対してネガティブな立場をとっているか」を定量化し、統計比較したものがあります。その論文によれば、東アジアのほうがネガティブな態度が強かった。
その主な要因は、急速なデモグラフィックな変化にあると言われています。日本であれば、1970年に人口全体に占める高齢者の割合は7%にすぎませんでしたが、2007年には21.5%まで上昇しています。さらに10年以上が経過した今では30%のレベルまできているはずで、非常にわずかな期間で超高齢化社会へと変化しています。この急速度合いは世界的に見て東アジアがダントツ。中でも高いのが日本です。急増した高齢者を支える労働人口が減り、税金など高齢者のために負担するコストが高まっているといったことから、年齢層が上の人たちに対するネガティブなイメージが生じたことが考えられます。
これはまた別の研究ですが、欧米と東アジアの大学生が、年齢層が上の人とコミュニケーションをした際の満足度を調査・比較したところ、東アジアの大学生のほうが圧倒的に満足度が低かったという結果も出ています。どう満足度が低かったのかというと、「年齢層が上の人たちが一方的な身内話に終始していて、自分たちはそれをただただ聞かなくてはならなかった」と。まったく言葉のキャッチボールができない状況にフラストレーションが溜まっていったというんです。
一方で欧米の若者は「普通に楽しかった」という感想を残しています。シニアな方も自分に合った面白い話をしてくれるから、自分の側からも自然と話すことができた、ミューチュアル・アンダースタンド(相互理解)になっていたというのが、満足度の違いとして表れていた。
この結果は、日本で育った私自身の経験を振り返ってみても納得できるものだと感じました。日本にいた時の私は、自分の主張はとりあえず置いておいて、まずは年長者の話を聞かなければならないという意識でいた気がします。こうしたことがだんだんと若者のフラストレーションになって、相互理解は一向に進まず、年齢バイアスへとつながってしまっている可能性があります。
― 要は日本の「おじさん」の話が一方的すぎてつまらないって話・・・。
日本でもちょっと前に「おじさん」にまつわる話がバズったことがあったと思うんですけど、「おじさん」というのも実は差別用語なんですよね。相互理解が進まないからこそ、相手を自分とは違うものとしてグルーピングしてしまうし、そのことが相互理解を一層難しいものにしてしまう。これはアメリカにおける人種問題と通じるものがあるのではないでしょうか。白人が黒人とコンタクトする機会がなかった時代に、相手の人間性を理解できないがゆえに「彼らは野蛮だ!」と言っていたのと性質が似ているのではないか、ということです。
― どうすればそのループから抜け出せますか?
日本では老人の単独世帯が急速に増えていますし、世代間で交流する機会が極端に減ってしまっていると感じます。意識してコンタクトの機会を増やすというのは一つの手だと思います。コンタクトする時間を増やせば相互理解が深まるのは自然な原理。おそらく人種バイアスやジェンダーバイアスの問題の対応策が考えられた際にも、まずこの原理が使われたはずです。
けれどもそれ以前に問題なのは、冒頭にもお話しした通り、年齢バイアスの存在自体がまだまだ認知されていないということで・・・。人種バイアスにしてもジェンダーバイアスにしても、今日のように理解が広まったのには長い戦いの年月があったからで、いきなり「アンコンシャスリー・アンバイアスド」な状態は望むべくもない。まずは意識して年齢バイアスを理解する必要があるだろうと思います。
そのためにはおそらく、政府や企業組織などが率先して一般の人をナビゲートするところから始める必要があるでしょう。人種やジェンダーバイアスでも、まずは意識的に問題を認知する過程を経ていました。マネジャーたちへの教育も一つでしょう。
私なんかが言うのはおこがましいんですが、日本では政府も企業もその意識が低いと感じます。先日もたまたまインターネット上で「ミレニアル世代が多く利用しています」という人材紹介サービスの広告を目にしてしまって、「ああ、日本はまだそういうレベルにあるんだなあ」と。「ミレニアル世代」「団塊世代」と広告に書いてしまうこと自体が年齢差別にあたることに意識がいっていないのではと感じました。
― ぼくらメディアも、そういうキャッチーな言葉を見つけてはくくりたがりますからね。
はい。一般聴衆の目線に合わせやすく、直感に訴えかけますからね。でも、そういった公共に出回る広告が人びとのステレオタイプの意識に与える影響はとても大きいので・・・。
でも逆に言えば、年齢層が上の人たちに対してポジティブな印象を受けるキャッチフレーズをつけることで、人の意識をいい方向に持っていくこともできると思うんです。同じことを表現するのにも、例えば「われわれの組織には経験豊富な、ダイバースなスキルを持った人たちがいる」といった感じで言い方を変えるだけで、人の意識も変わってくる。
「差別される側」の人たち自身も同様のことはできるはずで、「もうこの年齢だから」と自分でリミットを設定してしまうのではなく、「今までいろいろと経験をしてきたからこそ、こんなスキルを獲得できた。これとこれを掛け合わせれば、こんな新しい価値だって生み出せるはず」と意識を変え、発信することで、周りの人たちの受け止め方を能動的に変えることだってできると思うんです。
このように、年齢差別の問題を解決するためには、社会や組織の意識はもちろん、シニアの人自身が持っている年齢バイアスについてもポジティブに変えていく必要があるのだろうと思います。「人生100年時代」をギフトにするために
― ところで、これまでジェンダーや教育に関する活動を行っていた橋本さんは、なぜ年齢差別に関心を持つようになったんですか?
一番のきっかけはリンダ・グラットンの『LIFE SHIFT』です。
あの本の中で彼女が言っていたのは、「人生100年時代」に突入した今、私たちはそれまでの「教育・仕事・引退」の3ステージでフィックスされた人生から、「働いて、学び直して、また働いて、80歳くらいでゆっくりと引退して暮らす」というような、マルチプルな人生へのトランジションの只中にいる、ということ。
そして、このトランジションに対して準備ができている社会や組織はまだ少ない。しっかりと準備し、トランジションに成功すれば、100年時代は私たちにとってすばらしいギフトになるだろう。けれども、トランジションに失敗したり、この問題を無視したりすれば、おそらくそれは私たちにとっての呪いになる、と彼女は言っています。私にはこの言葉がとても引っかかったんです。
私自身は彼女が言うようなマルチプルなステージを生きたいと思った。一つの組織にコミットして60そこそこで定年を迎え、70になって「でもスキルがないからこの先どうしよう」みたいな寂しい人生は送りたくないな、と。そして、年齢、性別にとらわれずいろいろな人がマルチプルなステージを自分らしく追求し、ポテンシャルを十分に発揮し、幸せに生きることができる社会はいい社会だろうな、とも。
― そういう社会にはぼくも共感します。
教育の領域では今、ようやくではあるけれども、なにか外的なものに縛られるんじゃなくて、もっと内的なものに正直に従って、その人らしくポテンシャルを発揮できる子供たちを育てようという方向に変わってきているじゃないですか。「21世紀型教育」「アクティブラーニング」「プロジェクトベース型の教育」といったことが盛んに言われていて、そういうものに関心の高い親御さんも増えていますよね。
けれども、日本の現実は3分の1以上が高齢者だし、あと10年も経てば団塊世代以上の人たちがリタイアして、その労働力をまかなえるかという問題が迫っている。今の30代〜50代が長く働き続けることができなければ、日本は著しく労働生産性が下がってしまうところに来ています。
であれば、全体から見ればマイノリティである若年層にだけ「21世紀型教育」を施し未来を託すのでは不十分で、その親世代とか、もっと上の世代も長く働いて、自分の内的な目的を見出し、そのために必要なフレキシブルなスキルを身につけていく、そのための学びの場が必要ですよね。
私自身、ミネルヴァで社会人になってから学び直すことを経験し、いくつになっても遅くないんだということを実感できました。人が変わるのは、重ねた年齢ではなく、その人がいかに「ピボタル・イベント(変革のきっかけとなる重大イベント)」を経てきたか、だと信じています。
― 年をとっても何度でも学び直し、獲得したいろいろなスキルを組み合わせることで自分らしいキャリアを追求する。前回のインタビューで伺った「エキスパート・ジェネラリスト」のお話とつながりました。けれども一方では、現状は社会の側に年齢バイアスが強いので、そうしたシニアが活躍できる場がない。だから年齢差別の問題に取り組むってことなんですね。
おっしゃる通りです。年齢だけで判断してしまうという社会の現状は、リンダ・グラットンが描いた100年時代の理想像からはあまりにかけ離れてしまっている。マルチプルステージへとトランジションする上での最大の敵は、おそらくこの年齢バイアスの問題になるのではないかと感じています。
繰り返しになりますが、今はまだ年齢バイアスの問題自体が意識されていない状況。ですから、これから始める事業では、企業などに対し、年齢や性別などの属性にとらわれず、個人が活躍していけるよう、その人自身の強みが評価される組織づくりを後押していきたい。
そのために、年齢層が上の人が参画し、イノベーションを加速させるような成功事例をつくると同時に、何歳になっても自分の価値を表現している大人を増やすサポートをしていこうと思っています。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
【 昨日Blogに続く】
40歳を超えたらお役御免? 「年齢差別」を克服するこれからの働き方とは(続)
「年齢差別」は企業をイノベーションから遠ざける
― 年をとってもフレキシブルな考え方ができる人はいるだろうし、逆に若くても凝り固まった考え方しかできない人がいるのは分かります。一方で、全体的な傾向で見たら「若い人の集団にフレキシブルな人が多い」といったことは言えないのでしょうか? そうだとすれば、確率を考えて企業が若い人を優先的に選ぶというのは仕方がないことのようにも思えるんですが。
コアタスクと呼ばれるもの、例えばフレキシビリティやアダプタビリティ(順応性)、労働生産性などに関しては、年齢との相関がないことが、ここ40年くらいの研究によって裏づけられています。もちろん業種にもよるとは思いますが、基本的には、年齢で仕事に関する能力に差がつくことは科学的には証明されていないんです。
一方でテクノロジースキル、例えばプログラムが実際に書けるといったハードスキルに関しては、若い人のほうが高いということは言えるかもしれません。けれども、いい商品を実際に世の中に送り出すためには、そうしたハードスキルがあるだけでは難しいのが現実ですよね?
例えば、今の日本はもうほぼ3分の1が65歳以上の高齢者です。そんな環境下で、20歳のプログラマーがどれだけ腕が立とうとも、本当にいい商品を世の中に送り出せるかには疑問が残ります。どうしたってユーザーを理解するのが難しいですから。そういう時に年齢層が上の、プログラムは書けないかもしれないけれども高いソフトスキルを持った人がチームに加わることで、もっといい商品づくりができたり、イノベーションが促進したりということは大いにあると思うんです。
つまり、組織にとって年齢バイアスの問題は、本来イノベーションには不可欠なはずの「スキルのダイバーシティ」を高める妨げになっているとも言えるんです。
- 「スキルのダイバーシティ」について考える上で、「年齢層が上の人の強み」とはなんなのかをもう少し詳しく伺いたいです。
プログラミングスキルなど個人のハードスキルではなく、例えばチーム全体の士気を上げるとか、顧客理解力や問題解決能力、ソーシャルスキルなど、年齢層が上の人は間接的に組織全体に貢献するソフトスキルが高いことが、研究によって分かっています。
私自身が主観的に思う彼らの強みもやっぱりそこにあります。というのも、40代50代の方々というのは、今あるようなテクノロジーが出てくる前の、人間同士がぶつかり合う大変な時代を生き抜いてきていて、その中でたくさんの問題解決を行ってきた人たちだと思うんです。だからこそ、人間同士のコンフリクトがどのようにして起こり、またそれを解決するためにどういう策があるのかということをとてもよく分かっている。
今の世の中、ハードスキルが高い人はたくさんいますが、そうしたスキルを人類にとっていい商品づくりに本当に活かせるかどうかは、文脈次第だと思います。40歳以上の経験豊富な人がそうした才能のある若い人たちをサポートし、方向づけやメンタリングをしてあげる、そういうチームワークができたら、今まで以上にスピーディなイノベーションが実現するのではないか、と。
― 「組織の中の “分かってないおじさん” たちがイノベーションを邪魔している」とはよく言われるところですけど、むしろそうした年齢層が上の人たちの力を組織にインクルージョンできれば、イノベーションは加速し得る、と。
確かに、従業員が一つの企業に長く勤め、年功序列で賃金や昇進が決まる日本的な雇用慣行が多様性の弊害となり、生産性の向上を妨げてもいることは、日本政府が今年の「経済財政白書」でも発表したとおり。従来の日本的雇用慣行システム全体の問題が根深いので、その直接的影響を受けた年齢層の高い人たちがネガティブなイメージを持たれやすいのでしょう。
しかし、だからといって今後も年齢層の高い個人に対して偏見をもち、組織から排除する傾向に走ってしまうのは危険ではないでしょうか。そういう人たちにも仕事の範囲、評価制度の明確化を突きつけ、スキルアップのインセンティブを作り、同時に彼らが参画しやすい工夫やインクルージョンを促す組織側の動きも大事だと思います。
私が尊敬する人に、エアビーアンドビーのシニアアドバイザーを務めるチップ・コンリーという人がいます。彼は現在58歳ですが、ひとまわり以上年下のCEOにメンタリングすることで、同社のグローバルな急成長を支えた人物として知られています。
従業員の平均年齢が30歳を切るような若い組織に参画し、一人だけテック用語も分からない中だったけれども、過去にホテル業界で事業を作ってきた経験を活かし、主にホスピタリティの面から組織をナビゲートしていきました。こうした自身の体験をもとに、年齢バイアスの問題や、主に40歳以上の人が組織の中でどうあるべきかを説いた彼の著作『Wisdom at Work』は、アメリカにおける昨年のベストセラーの一つにもなっています。
イノベーションの創出には本来的にアイデアの対立や揉み合いが必要です。コンリーも著作の中で「いろいろな角度からの視点が戦った末に生まれるのが、真にイノベーティブな商品なのだ」と説いています。
若い人からすれば、目の前にあるビジネスチャンスになるべく早くに飛びつきたい、事業をどんどん進めたいという思いがあるでしょうし、そこに業界用語すら分からない人が入ってくることには、苛立ちを感じること藻あるだろうと思います。けれども、本当にイノベーションを起こしたいのであれば、そういう “わかってない” 人に対してイライラして排除するのは得策ではありません。多様な視点を持った人をインクルージョンする必要があるというように、大きく意識を変える必要があるのではないでしょうか。
「年齢差別」が一層強い東アジア。その原因は?
― ここまで西海岸の年齢差別事情を伺ってきましたが、日本に関しても同じことが言えますか?
ニューヨーク大学で職場における年齢バイアスの研究をしている教授の方が書いた論文に、世界中の年齢バイアスに関する23カ国、2万人以上のサンプルの研究をメタ分析し、東アジア諸国と欧米諸国とでどちらが「年齢層が上の人たちに対してネガティブな立場をとっているか」を定量化し、統計比較したものがあります。その論文によれば、東アジアのほうがネガティブな態度が強かった。
その主な要因は、急速なデモグラフィックな変化にあると言われています。日本であれば、1970年に人口全体に占める高齢者の割合は7%にすぎませんでしたが、2007年には21.5%まで上昇しています。さらに10年以上が経過した今では30%のレベルまできているはずで、非常にわずかな期間で超高齢化社会へと変化しています。この急速度合いは世界的に見て東アジアがダントツ。中でも高いのが日本です。急増した高齢者を支える労働人口が減り、税金など高齢者のために負担するコストが高まっているといったことから、年齢層が上の人たちに対するネガティブなイメージが生じたことが考えられます。
これはまた別の研究ですが、欧米と東アジアの大学生が、年齢層が上の人とコミュニケーションをした際の満足度を調査・比較したところ、東アジアの大学生のほうが圧倒的に満足度が低かったという結果も出ています。どう満足度が低かったのかというと、「年齢層が上の人たちが一方的な身内話に終始していて、自分たちはそれをただただ聞かなくてはならなかった」と。まったく言葉のキャッチボールができない状況にフラストレーションが溜まっていったというんです。
一方で欧米の若者は「普通に楽しかった」という感想を残しています。シニアな方も自分に合った面白い話をしてくれるから、自分の側からも自然と話すことができた、ミューチュアル・アンダースタンド(相互理解)になっていたというのが、満足度の違いとして表れていた。
この結果は、日本で育った私自身の経験を振り返ってみても納得できるものだと感じました。日本にいた時の私は、自分の主張はとりあえず置いておいて、まずは年長者の話を聞かなければならないという意識でいた気がします。こうしたことがだんだんと若者のフラストレーションになって、相互理解は一向に進まず、年齢バイアスへとつながってしまっている可能性があります。
― 要は日本の「おじさん」の話が一方的すぎてつまらないって話・・・。
日本でもちょっと前に「おじさん」にまつわる話がバズったことがあったと思うんですけど、「おじさん」というのも実は差別用語なんですよね。相互理解が進まないからこそ、相手を自分とは違うものとしてグルーピングしてしまうし、そのことが相互理解を一層難しいものにしてしまう。これはアメリカにおける人種問題と通じるものがあるのではないでしょうか。白人が黒人とコンタクトする機会がなかった時代に、相手の人間性を理解できないがゆえに「彼らは野蛮だ!」と言っていたのと性質が似ているのではないか、ということです。
― どうすればそのループから抜け出せますか?
日本では老人の単独世帯が急速に増えていますし、世代間で交流する機会が極端に減ってしまっていると感じます。意識してコンタクトの機会を増やすというのは一つの手だと思います。コンタクトする時間を増やせば相互理解が深まるのは自然な原理。おそらく人種バイアスやジェンダーバイアスの問題の対応策が考えられた際にも、まずこの原理が使われたはずです。
けれどもそれ以前に問題なのは、冒頭にもお話しした通り、年齢バイアスの存在自体がまだまだ認知されていないということで・・・。人種バイアスにしてもジェンダーバイアスにしても、今日のように理解が広まったのには長い戦いの年月があったからで、いきなり「アンコンシャスリー・アンバイアスド」な状態は望むべくもない。まずは意識して年齢バイアスを理解する必要があるだろうと思います。
そのためにはおそらく、政府や企業組織などが率先して一般の人をナビゲートするところから始める必要があるでしょう。人種やジェンダーバイアスでも、まずは意識的に問題を認知する過程を経ていました。マネジャーたちへの教育も一つでしょう。
私なんかが言うのはおこがましいんですが、日本では政府も企業もその意識が低いと感じます。先日もたまたまインターネット上で「ミレニアル世代が多く利用しています」という人材紹介サービスの広告を目にしてしまって、「ああ、日本はまだそういうレベルにあるんだなあ」と。「ミレニアル世代」「団塊世代」と広告に書いてしまうこと自体が年齢差別にあたることに意識がいっていないのではと感じました。
― ぼくらメディアも、そういうキャッチーな言葉を見つけてはくくりたがりますからね。
はい。一般聴衆の目線に合わせやすく、直感に訴えかけますからね。でも、そういった公共に出回る広告が人びとのステレオタイプの意識に与える影響はとても大きいので・・・。
でも逆に言えば、年齢層が上の人たちに対してポジティブな印象を受けるキャッチフレーズをつけることで、人の意識をいい方向に持っていくこともできると思うんです。同じことを表現するのにも、例えば「われわれの組織には経験豊富な、ダイバースなスキルを持った人たちがいる」といった感じで言い方を変えるだけで、人の意識も変わってくる。
「差別される側」の人たち自身も同様のことはできるはずで、「もうこの年齢だから」と自分でリミットを設定してしまうのではなく、「今までいろいろと経験をしてきたからこそ、こんなスキルを獲得できた。これとこれを掛け合わせれば、こんな新しい価値だって生み出せるはず」と意識を変え、発信することで、周りの人たちの受け止め方を能動的に変えることだってできると思うんです。
このように、年齢差別の問題を解決するためには、社会や組織の意識はもちろん、シニアの人自身が持っている年齢バイアスについてもポジティブに変えていく必要があるのだろうと思います。「人生100年時代」をギフトにするために
― ところで、これまでジェンダーや教育に関する活動を行っていた橋本さんは、なぜ年齢差別に関心を持つようになったんですか?
一番のきっかけはリンダ・グラットンの『LIFE SHIFT』です。
あの本の中で彼女が言っていたのは、「人生100年時代」に突入した今、私たちはそれまでの「教育・仕事・引退」の3ステージでフィックスされた人生から、「働いて、学び直して、また働いて、80歳くらいでゆっくりと引退して暮らす」というような、マルチプルな人生へのトランジションの只中にいる、ということ。
そして、このトランジションに対して準備ができている社会や組織はまだ少ない。しっかりと準備し、トランジションに成功すれば、100年時代は私たちにとってすばらしいギフトになるだろう。けれども、トランジションに失敗したり、この問題を無視したりすれば、おそらくそれは私たちにとっての呪いになる、と彼女は言っています。私にはこの言葉がとても引っかかったんです。
私自身は彼女が言うようなマルチプルなステージを生きたいと思った。一つの組織にコミットして60そこそこで定年を迎え、70になって「でもスキルがないからこの先どうしよう」みたいな寂しい人生は送りたくないな、と。そして、年齢、性別にとらわれずいろいろな人がマルチプルなステージを自分らしく追求し、ポテンシャルを十分に発揮し、幸せに生きることができる社会はいい社会だろうな、とも。
― そういう社会にはぼくも共感します。
教育の領域では今、ようやくではあるけれども、なにか外的なものに縛られるんじゃなくて、もっと内的なものに正直に従って、その人らしくポテンシャルを発揮できる子供たちを育てようという方向に変わってきているじゃないですか。「21世紀型教育」「アクティブラーニング」「プロジェクトベース型の教育」といったことが盛んに言われていて、そういうものに関心の高い親御さんも増えていますよね。
けれども、日本の現実は3分の1以上が高齢者だし、あと10年も経てば団塊世代以上の人たちがリタイアして、その労働力をまかなえるかという問題が迫っている。今の30代〜50代が長く働き続けることができなければ、日本は著しく労働生産性が下がってしまうところに来ています。
であれば、全体から見ればマイノリティである若年層にだけ「21世紀型教育」を施し未来を託すのでは不十分で、その親世代とか、もっと上の世代も長く働いて、自分の内的な目的を見出し、そのために必要なフレキシブルなスキルを身につけていく、そのための学びの場が必要ですよね。
私自身、ミネルヴァで社会人になってから学び直すことを経験し、いくつになっても遅くないんだということを実感できました。人が変わるのは、重ねた年齢ではなく、その人がいかに「ピボタル・イベント(変革のきっかけとなる重大イベント)」を経てきたか、だと信じています。
― 年をとっても何度でも学び直し、獲得したいろいろなスキルを組み合わせることで自分らしいキャリアを追求する。前回のインタビューで伺った「エキスパート・ジェネラリスト」のお話とつながりました。けれども一方では、現状は社会の側に年齢バイアスが強いので、そうしたシニアが活躍できる場がない。だから年齢差別の問題に取り組むってことなんですね。
おっしゃる通りです。年齢だけで判断してしまうという社会の現状は、リンダ・グラットンが描いた100年時代の理想像からはあまりにかけ離れてしまっている。マルチプルステージへとトランジションする上での最大の敵は、おそらくこの年齢バイアスの問題になるのではないかと感じています。
繰り返しになりますが、今はまだ年齢バイアスの問題自体が意識されていない状況。ですから、これから始める事業では、企業などに対し、年齢や性別などの属性にとらわれず、個人が活躍していけるよう、その人自身の強みが評価される組織づくりを後押していきたい。
そのために、年齢層が上の人が参画し、イノベーションを加速させるような成功事例をつくると同時に、何歳になっても自分の価値を表現している大人を増やすサポートをしていこうと思っています。
40歳超お役御免? 年齢差別克服の働き方1
2019年8月4日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
“未来を変える”プロジェクト INTERWIEW 2019/07/30
ご参考UR=https://mirai.doda.jp/series/interview/tomoe-hashimoto-2/
40歳を超えたらお役御免? 「年齢差別」を克服するこれからの働き方とは
今、変化の激しいテクノロジー業界を中心にビジネス上の新たな課題が生まれています。それは「年齢差別」です。
年齢差別は、社会や組織にとっては経験豊富なベテランを活かせないという弊害、また個人にとっても、世代間の断絶が自らのコミュニティをせばめ、多様な価値観への感受性を弱くする、あるいはキャリアの自信喪失にもつながる懸念があります。
今は他人事の若者にとっても、必ずいつかは「差別される側」にまわってしまうこの問題に、われわれはどのように立ち向かえばよいのでしょうかーー。
ソニー勤務、教育テクノロジー系コンサルタント業務、コミュニティ立ち上げを経て、2年にわたるミネルヴァ大学のマスターコースを修了、年齢バイアスを卒論テーマとして扱い、現在はこの問題解決に向けた事業立ち上げ準備中という橋本智恵さんに聞きました。
【橋本智恵さん紹介:ミネルヴァ大学院卒。2007年津田塾大学卒業後、ソニーに入社。2015年渡米。現地でソニーの新規事業である教育系スタートアップで米国市場進出支援、主にシリコンバレーの教育テクノロジー事情の調査に従事。今年ミネルヴァ大学大学院修士課程を修了(Master of Science in Decision Analysis専攻)し、現在は不確実な時代でどの年齢層でも個人の価値を発揮できるよう、新しい働き方、学び方の展開を視野に社会貢献につながる事業を準備中。EdTechWomen Tokyoファウンダー。】
問題の存在自体が無視されている「年齢差別」の現状
― 西海岸、シリコンバレーと言えば、ダイバーシティへの意識が高い印象です。そういう彼ら・彼女らであれば「年齢層も多様な人がいたほうが良い」と考えそうなもの。「年齢差別」が横行しているというのはどういうことなんでしょうか?
私はサンフランシスコに住んで4年になるのですが、働いていたのは最初の2年だけで、後の2年は大学院。だから、西海岸の働き方事情にものすごく詳しいというわけではありません。ですが、それでも外から見ていて分かるのは、おっしゃる通り、アメリカは日本と比べて平等に対する感度が非常に高いということです。
アメリカには「アファーマティブ・アクション(積極的是正措置)」と呼ばれるものがあり、「このマイノリティの人種の人たちのために特別枠を設け、一定数雇用されるように」「男女のバランスも平等になるように」と定められています。その結果として、人種やジェンダーに関して、多様な人が雇用されるようになっています。
けれども、こうした人種バイアスやジェンダーバイアスと比べて、年齢バイアスに関しては認知が遅れているのが現状なんです。
バイアスに関する問題のベストなゴールは、「アンコンシャスリー・アンバイアスド」。つまり、改めて意識するまでもなく差別意識を持たない状態になることだと思うんです。例えば、私はこの部屋にいる唯一の女性ですが、本当に対等なポジションが実現できていれば、「私が女で、ほかの人は男で」ということは、そもそも意識にのぼらない。
アメリカでは、まだまだ人種の問題が残っているのはたしかですが、少なくともプロフェッショナルな仕事の現場において、人種差別的な発言をする人はもはやいません。もしもそういう発言をしたとしたら、あっという間に「レイシスト、非常識な人」として扱われることになるでしょう。それくらいに「無意識に差別しない」状態が目指されている。ジェンダーに関しても、同様のことは言えると思います。
ところが、年齢バイアスに関してはそのレベルに至っていません。今はまだ、そうしたバイアスがあること、またそれが大きな問題であることが十分に認知されていないんです。問題それ自体が無視されてしまっている、とでも言いますか・・・。
年齢バイアスに関しても一応、1967年に制定されたADEA(Age Discrimination in Employment Act)という取り決めがあり、40歳以上の人に対して年齢を理由に解雇したり、差別的な扱いをしたりすることは法律的に禁じられています。アプリカント(採用志望者)も、レジュメに年齢を記す義務はありません。年齢を隠してもいいということになっています。
― 50年以上も前にそんな法律が作られているんですね。
はい。それなのに、ですよ。法律はあるんだけれども、企業としてはやっぱり若くて有能な人材を採りたいから、例えばLinkedInでその人の卒業年を見て年齢を推計し、仮に同じ能力を持っている25歳と40歳が候補にいたとしたら25歳を採るということが起きてしまっているんです。
例えばフェイスブックは、従業員の年齢の中央値が28歳くらい。30歳以下の人たちがダントツに多く、平均にしても32歳くらいです。西海岸、シリコンバレーにあるテック企業は、ほかもだいたい似たようなもの。採用担当者は、直接的に年齢を聞くことこそしないけれども、例えば「デジタルネイティブ募集」といった言葉を使って、法律の穴をかいくぐって若い人を採っています。
そういった行為が近年職場の高齢化が進んだこともあり徐々に問題になってきて、最近では、アマゾン、フェイスブック、T-モバイルをはじめとする大手数社が、自社求人広告のターゲットから故意に55歳以上の労働者を除外したとして労働組合から訴えられたこともありました。また、最も新しい訴訟ではグーグルが年齢を理由に不当に採用を拒否したなどで200件以上の申し立てに対し、計12億円の謝罪金支払うことで対応しました。
― 愚問かもしれないですが、企業はなぜ若い人を採りたいんでしょうか?
理由はいくつかあると思いますが、ステレオタイプ的に「若い人はフレキシブルで、テクノロジーに詳しく、新しい環境に適応しやすい」「年齢層高い社員は創造的な仕事が苦手で、学ぶ意欲に欠け、コストが高い」「なんで40歳なのに25歳の人と同じスキルレベルなんだろう」とネガティブに考えてしまうようです。また、年齢が高い社員は雇うコストも高くなる、若い人のほうが安く雇えるという面もあるでしょう。
あとは、西海岸のスタートアップ、特に「Bro Culture」と呼ばれる男性の体育会系のような文化のある企業の傾向として、「その人が企業のカルチャーにフィットするかどうか」を重視することも、関係があるかもしれません。カルチャーフィットはたしかに大切なことだと思いますが、能力を総合的に評価しないのはやっぱり問題ですよね。ジェネレーションギャップがある場合、自然と不利になってしまいます。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
“未来を変える”プロジェクト INTERWIEW 2019/07/30
ご参考UR=https://mirai.doda.jp/series/interview/tomoe-hashimoto-2/
40歳を超えたらお役御免? 「年齢差別」を克服するこれからの働き方とは
今、変化の激しいテクノロジー業界を中心にビジネス上の新たな課題が生まれています。それは「年齢差別」です。
年齢差別は、社会や組織にとっては経験豊富なベテランを活かせないという弊害、また個人にとっても、世代間の断絶が自らのコミュニティをせばめ、多様な価値観への感受性を弱くする、あるいはキャリアの自信喪失にもつながる懸念があります。
今は他人事の若者にとっても、必ずいつかは「差別される側」にまわってしまうこの問題に、われわれはどのように立ち向かえばよいのでしょうかーー。
ソニー勤務、教育テクノロジー系コンサルタント業務、コミュニティ立ち上げを経て、2年にわたるミネルヴァ大学のマスターコースを修了、年齢バイアスを卒論テーマとして扱い、現在はこの問題解決に向けた事業立ち上げ準備中という橋本智恵さんに聞きました。
【橋本智恵さん紹介:ミネルヴァ大学院卒。2007年津田塾大学卒業後、ソニーに入社。2015年渡米。現地でソニーの新規事業である教育系スタートアップで米国市場進出支援、主にシリコンバレーの教育テクノロジー事情の調査に従事。今年ミネルヴァ大学大学院修士課程を修了(Master of Science in Decision Analysis専攻)し、現在は不確実な時代でどの年齢層でも個人の価値を発揮できるよう、新しい働き方、学び方の展開を視野に社会貢献につながる事業を準備中。EdTechWomen Tokyoファウンダー。】
問題の存在自体が無視されている「年齢差別」の現状
― 西海岸、シリコンバレーと言えば、ダイバーシティへの意識が高い印象です。そういう彼ら・彼女らであれば「年齢層も多様な人がいたほうが良い」と考えそうなもの。「年齢差別」が横行しているというのはどういうことなんでしょうか?
私はサンフランシスコに住んで4年になるのですが、働いていたのは最初の2年だけで、後の2年は大学院。だから、西海岸の働き方事情にものすごく詳しいというわけではありません。ですが、それでも外から見ていて分かるのは、おっしゃる通り、アメリカは日本と比べて平等に対する感度が非常に高いということです。
アメリカには「アファーマティブ・アクション(積極的是正措置)」と呼ばれるものがあり、「このマイノリティの人種の人たちのために特別枠を設け、一定数雇用されるように」「男女のバランスも平等になるように」と定められています。その結果として、人種やジェンダーに関して、多様な人が雇用されるようになっています。
けれども、こうした人種バイアスやジェンダーバイアスと比べて、年齢バイアスに関しては認知が遅れているのが現状なんです。
バイアスに関する問題のベストなゴールは、「アンコンシャスリー・アンバイアスド」。つまり、改めて意識するまでもなく差別意識を持たない状態になることだと思うんです。例えば、私はこの部屋にいる唯一の女性ですが、本当に対等なポジションが実現できていれば、「私が女で、ほかの人は男で」ということは、そもそも意識にのぼらない。
アメリカでは、まだまだ人種の問題が残っているのはたしかですが、少なくともプロフェッショナルな仕事の現場において、人種差別的な発言をする人はもはやいません。もしもそういう発言をしたとしたら、あっという間に「レイシスト、非常識な人」として扱われることになるでしょう。それくらいに「無意識に差別しない」状態が目指されている。ジェンダーに関しても、同様のことは言えると思います。
ところが、年齢バイアスに関してはそのレベルに至っていません。今はまだ、そうしたバイアスがあること、またそれが大きな問題であることが十分に認知されていないんです。問題それ自体が無視されてしまっている、とでも言いますか・・・。
年齢バイアスに関しても一応、1967年に制定されたADEA(Age Discrimination in Employment Act)という取り決めがあり、40歳以上の人に対して年齢を理由に解雇したり、差別的な扱いをしたりすることは法律的に禁じられています。アプリカント(採用志望者)も、レジュメに年齢を記す義務はありません。年齢を隠してもいいということになっています。
― 50年以上も前にそんな法律が作られているんですね。
はい。それなのに、ですよ。法律はあるんだけれども、企業としてはやっぱり若くて有能な人材を採りたいから、例えばLinkedInでその人の卒業年を見て年齢を推計し、仮に同じ能力を持っている25歳と40歳が候補にいたとしたら25歳を採るということが起きてしまっているんです。
例えばフェイスブックは、従業員の年齢の中央値が28歳くらい。30歳以下の人たちがダントツに多く、平均にしても32歳くらいです。西海岸、シリコンバレーにあるテック企業は、ほかもだいたい似たようなもの。採用担当者は、直接的に年齢を聞くことこそしないけれども、例えば「デジタルネイティブ募集」といった言葉を使って、法律の穴をかいくぐって若い人を採っています。
そういった行為が近年職場の高齢化が進んだこともあり徐々に問題になってきて、最近では、アマゾン、フェイスブック、T-モバイルをはじめとする大手数社が、自社求人広告のターゲットから故意に55歳以上の労働者を除外したとして労働組合から訴えられたこともありました。また、最も新しい訴訟ではグーグルが年齢を理由に不当に採用を拒否したなどで200件以上の申し立てに対し、計12億円の謝罪金支払うことで対応しました。
― 愚問かもしれないですが、企業はなぜ若い人を採りたいんでしょうか?
理由はいくつかあると思いますが、ステレオタイプ的に「若い人はフレキシブルで、テクノロジーに詳しく、新しい環境に適応しやすい」「年齢層高い社員は創造的な仕事が苦手で、学ぶ意欲に欠け、コストが高い」「なんで40歳なのに25歳の人と同じスキルレベルなんだろう」とネガティブに考えてしまうようです。また、年齢が高い社員は雇うコストも高くなる、若い人のほうが安く雇えるという面もあるでしょう。
あとは、西海岸のスタートアップ、特に「Bro Culture」と呼ばれる男性の体育会系のような文化のある企業の傾向として、「その人が企業のカルチャーにフィットするかどうか」を重視することも、関係があるかもしれません。カルチャーフィットはたしかに大切なことだと思いますが、能力を総合的に評価しないのはやっぱり問題ですよね。ジェネレーションギャップがある場合、自然と不利になってしまいます。
目指すはマスターズ陸上日本記録:小島さん
2019年8月3日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
タウンニュース:湘南・県西/秦野版 掲載号:2019年8月2日号
ご参考URL=https://www.townnews.co.jp/0610/2019/08/02/491847.html
日本マスターズ陸上競技連合2018年クラス別日本十傑の200mで1位になった
小島 道久さん 北矢名在住 76歳
目 指 す は 日 本 記 録
○…年齢(5歳ごと)に分かれるマスターズ陸上は各県の記録会や選手権大会、地区大会、全日本選手権など、対象の大会で所属選手のベストタイムを集計し毎年トップ10を出している。神奈川県だけでも所属選手は約620人。昨年、75〜79歳のクラスに出場し、200m29秒43のタイムで日本一に輝いた。400mも1分12秒57で2位、100mでも14秒49で3位という結果を出している。「200mは日本記録にあと0・08秒足りなかった」と現状に満足せず上を見据える。
○…陸上競技を始めたのは定年後の60歳の時。健康のためランニングを始め、東京マラソンにも出場している。65歳の時、頼まれて市民総合体育大会で100mを走ったところ60歳以上の部で1位になり、マスターズに所属して本格的に短距離競技を始めた。今は関東の大会を中心に出場し、100m・200mのトラック競技に加えフィールド種目も含む5種競技をメインに楽しんでいる。
○…愛甲郡出身。実家の引っ越しで大学の時に現在の場所に。社会人時代は第一生命に勤め、各地を転々とした。名古屋勤務時代に夫人と出会い、3人の子宝に恵まれた。昔から体を動かすのが好きで、大阪在勤時代に2年連続で六甲全山縦走大会に参加し56Kmを完走。「初回は体がボロボロで、悔しくて翌年はしっかり体を作った」と負けず嫌いな一面を覗かせる。
○…200mと400mの県記録を持つが、「一つ、日本記録が欲しい。勝ちたい選手もいる」と目標を語る。県マスターズ陸上の役員を務めており、「秦野の所属選手を増やし底上げを図りたい」と話す一方、「60歳で始めてもこれだけできた。100歳の選手もいるし自分も生涯現役でいたい」と、いち競技者として楽しむ姿勢も見せた。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
タウンニュース:湘南・県西/秦野版 掲載号:2019年8月2日号
ご参考URL=https://www.townnews.co.jp/0610/2019/08/02/491847.html
日本マスターズ陸上競技連合2018年クラス別日本十傑の200mで1位になった
小島 道久さん 北矢名在住 76歳
目 指 す は 日 本 記 録
○…年齢(5歳ごと)に分かれるマスターズ陸上は各県の記録会や選手権大会、地区大会、全日本選手権など、対象の大会で所属選手のベストタイムを集計し毎年トップ10を出している。神奈川県だけでも所属選手は約620人。昨年、75〜79歳のクラスに出場し、200m29秒43のタイムで日本一に輝いた。400mも1分12秒57で2位、100mでも14秒49で3位という結果を出している。「200mは日本記録にあと0・08秒足りなかった」と現状に満足せず上を見据える。
○…陸上競技を始めたのは定年後の60歳の時。健康のためランニングを始め、東京マラソンにも出場している。65歳の時、頼まれて市民総合体育大会で100mを走ったところ60歳以上の部で1位になり、マスターズに所属して本格的に短距離競技を始めた。今は関東の大会を中心に出場し、100m・200mのトラック競技に加えフィールド種目も含む5種競技をメインに楽しんでいる。
○…愛甲郡出身。実家の引っ越しで大学の時に現在の場所に。社会人時代は第一生命に勤め、各地を転々とした。名古屋勤務時代に夫人と出会い、3人の子宝に恵まれた。昔から体を動かすのが好きで、大阪在勤時代に2年連続で六甲全山縦走大会に参加し56Kmを完走。「初回は体がボロボロで、悔しくて翌年はしっかり体を作った」と負けず嫌いな一面を覗かせる。
○…200mと400mの県記録を持つが、「一つ、日本記録が欲しい。勝ちたい選手もいる」と目標を語る。県マスターズ陸上の役員を務めており、「秦野の所属選手を増やし底上げを図りたい」と話す一方、「60歳で始めてもこれだけできた。100歳の選手もいるし自分も生涯現役でいたい」と、いち競技者として楽しむ姿勢も見せた。
85歳岡田正さん:日本マスターズ水泳で1位
2019年8月2日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
神戸新聞NEXT 2019/8/2 20:30
ご参考URL=https://www.kobe-np.co.jp/news/miki/201908/0012573187.shtml
日本マスターズ水泳で1位 三木の85歳男性スイマー岡田正さん
85歳の現役スイマー岡田正さん=兵庫県三木市=が、今年の日本マスターズ水泳短水路大会男子25メートル自由形85~89歳の部で、全国ランキング1位に輝いた。中高時代に背泳ぎで全国レベルの実績があり、約40年のブランクを経て競技を再開。「夢は生涯現役。100歳スイマーを目指す」と誓う。(井川朋宏)
神戸市東灘区出身の岡田さんは、魚崎中から水泳を本格的に始めた。全国屈指の強豪関西学院高等部に進み、1年で近畿大会男子50メートル背泳ぎで2位に。全国大会にも出場したが決勝に残れず「自分の実力はこれまで」と感じた。高校卒業後は県内の自動車販売会社に勤め、水泳から離れた。
結婚した後30代で三木に転居し、退職が近づく頃、健康づくりのため再び泳ぎ始めた。当時腕に痛みが生じ「運動不足で筋力が落ちていた」。結果はすぐに表れ、1994年、全日本マスターズ水泳短水路大会の25メートル背泳ぎ60~64歳の部で、16秒19の日本新記録を打ち立て、ミニコミ誌に「水をえた魚に」と大きく紹介された。
2014年の同じ大会では25メートル自由形80~84歳の部で15秒62をマークし全国1位に。今年の大会は3~6月に全国28会場で開かれ、5大会に出場。4月に滋賀県草津市であった大会で出した17秒18が最高記録に。途中で脚がつった3年前の大会と異なり、大きなストロークを生かして難なく泳ぎ切った。
現在週5日程度、プールで泳ぐか、体全体の筋力トレーニングに励む。一方、毎年市内の祭りでおもちゃやお面などを売る店を出し、「子どもと接すると若返る」と、気持ちの若さも保っている。
年齢区分が上がる90~94歳の部に照準を合わせる。「勝ててほっとしたが、記録には満足していない。次は5年後を目指して競技を続ける」と情熱を燃やす。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
神戸新聞NEXT 2019/8/2 20:30
ご参考URL=https://www.kobe-np.co.jp/news/miki/201908/0012573187.shtml
日本マスターズ水泳で1位 三木の85歳男性スイマー岡田正さん
85歳の現役スイマー岡田正さん=兵庫県三木市=が、今年の日本マスターズ水泳短水路大会男子25メートル自由形85~89歳の部で、全国ランキング1位に輝いた。中高時代に背泳ぎで全国レベルの実績があり、約40年のブランクを経て競技を再開。「夢は生涯現役。100歳スイマーを目指す」と誓う。(井川朋宏)
神戸市東灘区出身の岡田さんは、魚崎中から水泳を本格的に始めた。全国屈指の強豪関西学院高等部に進み、1年で近畿大会男子50メートル背泳ぎで2位に。全国大会にも出場したが決勝に残れず「自分の実力はこれまで」と感じた。高校卒業後は県内の自動車販売会社に勤め、水泳から離れた。
結婚した後30代で三木に転居し、退職が近づく頃、健康づくりのため再び泳ぎ始めた。当時腕に痛みが生じ「運動不足で筋力が落ちていた」。結果はすぐに表れ、1994年、全日本マスターズ水泳短水路大会の25メートル背泳ぎ60~64歳の部で、16秒19の日本新記録を打ち立て、ミニコミ誌に「水をえた魚に」と大きく紹介された。
2014年の同じ大会では25メートル自由形80~84歳の部で15秒62をマークし全国1位に。今年の大会は3~6月に全国28会場で開かれ、5大会に出場。4月に滋賀県草津市であった大会で出した17秒18が最高記録に。途中で脚がつった3年前の大会と異なり、大きなストロークを生かして難なく泳ぎ切った。
現在週5日程度、プールで泳ぐか、体全体の筋力トレーニングに励む。一方、毎年市内の祭りでおもちゃやお面などを売る店を出し、「子どもと接すると若返る」と、気持ちの若さも保っている。
年齢区分が上がる90~94歳の部に照準を合わせる。「勝ててほっとしたが、記録には満足していない。次は5年後を目指して競技を続ける」と情熱を燃やす。
BRAIN WORK近藤昇氏/Sailing Master夏号
2019年8月1日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
ブレインワークスの近藤です。
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
令和時代を迎え、日本も千載一遇の好機を逃さず、変革に向けて躍動することを期待し、
当社もその一助を担うべく意欲的に活動していきたい所存です。
なかでも新興国ビジネスにはおおいに力を注いでいく予定ですのでご期待ください。
さて、弊社発刊のアジアビジネス情報誌「Sailing Master 夏号」を発刊しました。
電子版についてはこちらより閲覧いただくことが可能ですので、ぜひご一読ください。
本誌でも紹介させて頂きましたが、今年もミャンマー、ルワンダ、ベトナムなどの
新興国において「EGAビジネスカンファレンス」を開催いたしました。
7月3日~7月7日にかけてはベトナム・ダナン市へビジネス視察ツアーを
チャーター便にて実施し、130名もの方々がアジアトップクラスのリゾート地でもあり、
ビジネスの集積地でもあるダナンを堪能されました。
その様子は以下の動画をぜひご覧ください。
■ チャーター便で行く!ベトナム・ダナンビジネス視察ツアー2019
下半期も新興国関連の動きはさらに加速する予定です。
2019年8月22日にはベトナム・ゲアン省ヴィン市にて
「第67回EGAビジネスカンファレンス」を開催します。
2017年に事務所を設立して以来、当地にて2018年には
日本語センターを開設するなど本格的な活動をスタートさせています。
今年最大のビッグイベントは2019年11月29日~12月2日にかけて
ベトナム・カントー市で弊社が開催を支援している
「第5回 越日経済・文化交流フェスティバル」です。
開催に併せ、成田空港と関西国際空港からカントー国際空港に向けて
チャーター便を就航させる予定です。
昨年も成田空港から120名以上の日本人の方が参加されました。
発展目覚しいカントー市に触れていただく絶好の機会です。
皆さまもぜひ、奮ってご参加ください。
これらの活動も今後発刊される「Sailing Master」にてご報告させていただきます。
秋には、アフリカ情報満載の「Sailing Master Africa」を発刊します。
当社のアフリカ拠点のあるルワンダを中心とした情報を発信していく予定です。
発刊の詳細が決まり次第、皆さまにお知らせさせていただきます。
最後に、8月から9月にかけたセミナーやイベントのご案内です。
皆さまのご参加を楽しみにしております。
■ 第1回 環成経ビジネスフォーラム in 金沢
■ 第1回 センサクラ交流会
■ 第67回EGAビジネスカンファレンス in ゲアン
■ 第10回経営革新セミナー
────────────────────────────────
株式会社ブレインワークス 近藤 昇
<東京>
〒141-0031
東京都品川区西五反田6-2-7 ウエストサイド五反田ビル3F
TEL.03-5759-5066 FAX.03-5759-5547
<大阪>
〒541-0041
大阪府大阪市中央区北浜1-3-2 日宝北浜アークビル8F
TEL.06-6210-2709 FAX.06-6210-2719
【 H P 】http://www.bwg.co.jp 【BRAIN NAVI】http://navi.bwg.co.jp/
【facebook】https://www.facebook.com/bwg.press/
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NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
ブレインワークスの近藤です。
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
令和時代を迎え、日本も千載一遇の好機を逃さず、変革に向けて躍動することを期待し、
当社もその一助を担うべく意欲的に活動していきたい所存です。
なかでも新興国ビジネスにはおおいに力を注いでいく予定ですのでご期待ください。
さて、弊社発刊のアジアビジネス情報誌「Sailing Master 夏号」を発刊しました。
電子版についてはこちらより閲覧いただくことが可能ですので、ぜひご一読ください。
本誌でも紹介させて頂きましたが、今年もミャンマー、ルワンダ、ベトナムなどの
新興国において「EGAビジネスカンファレンス」を開催いたしました。
7月3日~7月7日にかけてはベトナム・ダナン市へビジネス視察ツアーを
チャーター便にて実施し、130名もの方々がアジアトップクラスのリゾート地でもあり、
ビジネスの集積地でもあるダナンを堪能されました。
その様子は以下の動画をぜひご覧ください。
■ チャーター便で行く!ベトナム・ダナンビジネス視察ツアー2019
下半期も新興国関連の動きはさらに加速する予定です。
2019年8月22日にはベトナム・ゲアン省ヴィン市にて
「第67回EGAビジネスカンファレンス」を開催します。
2017年に事務所を設立して以来、当地にて2018年には
日本語センターを開設するなど本格的な活動をスタートさせています。
今年最大のビッグイベントは2019年11月29日~12月2日にかけて
ベトナム・カントー市で弊社が開催を支援している
「第5回 越日経済・文化交流フェスティバル」です。
開催に併せ、成田空港と関西国際空港からカントー国際空港に向けて
チャーター便を就航させる予定です。
昨年も成田空港から120名以上の日本人の方が参加されました。
発展目覚しいカントー市に触れていただく絶好の機会です。
皆さまもぜひ、奮ってご参加ください。
これらの活動も今後発刊される「Sailing Master」にてご報告させていただきます。
秋には、アフリカ情報満載の「Sailing Master Africa」を発刊します。
当社のアフリカ拠点のあるルワンダを中心とした情報を発信していく予定です。
発刊の詳細が決まり次第、皆さまにお知らせさせていただきます。
最後に、8月から9月にかけたセミナーやイベントのご案内です。
皆さまのご参加を楽しみにしております。
■ 第1回 環成経ビジネスフォーラム in 金沢
■ 第1回 センサクラ交流会
■ 第67回EGAビジネスカンファレンス in ゲアン
■ 第10回経営革新セミナー
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株式会社ブレインワークス 近藤 昇
<東京>
〒141-0031
東京都品川区西五反田6-2-7 ウエストサイド五反田ビル3F
TEL.03-5759-5066 FAX.03-5759-5547
<大阪>
〒541-0041
大阪府大阪市中央区北浜1-3-2 日宝北浜アークビル8F
TEL.06-6210-2709 FAX.06-6210-2719
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「日本生涯現役推進協議会」 会報 186
2019年7月31日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
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日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会
ヘ ッ ド ラ イ ン ニ ュ ー ス
事務局報告 第186 号 2019年 7月31日発行
******************************************************************
◎ 2 0 1 9 / 7 / 1 ~ 2 0 1 9 / 7 / 3 1 の当Blog「タイトル掲載一覧表」
日 付 タ イ ト ル
2019年7月31日 「日本生涯現役推進協議会」 会報 186
2019年7月30日 NPOライフ・ベンチャー・クラブ会報166
2019年7月29日 Soft Bank G孫正義氏:AI後進国日本危機感
2019年7月28日 テレワークマネジメントの田澤由利社長より
2019年7月27日 定年起業実践:知識経験活用地域貢献活動
2019年7月26日 由紀さおり:「人生100年時代」生涯現役誓う
2019年7月25日 タウンニュース:「残る仕事」 に郷土愛もって
2019年7月24日 Alterna:視点焦点/SDGsは冷戦終焉の贈り物
2019年7月23日 7月31日(水):中小企業強靭化シンポジウム
2019年7月22日 歴史を“情報”とし、自らの生き方に役立てる2
2019年7月21日 歴史を“情報”とし、自らの生き方に役立てる1
2019年7月20日 50代で準備しておきたい「老後生活のお金は
2019年7月19日 欧米と違いなぜ日本人は「老後」を恐れるか2
2019年7月18日 欧米と違いなぜ日本人は「老後」を恐れるか1
2019年7月17日 福島net :昭和村唯一歯科医師福島正義さん
2019年7月16日 ジャニーさん亡き後に贈る事務所へ「忠告」2
2019年7月15日 ジャニーさん亡き後に贈る事務所へ「忠告」1
2019年7月14日 7/24:生涯現役脳力展開塾2019第7弾ご案内
2019年7月13日 安全に運転する高齢者の会:自ら学習会主催
2019年7月12日 ジャニー社長が “最後に指導” ジャニーズJr.
2019年7月11日 やる気にさせるより やる気にさせる機会創り
2019年7月10日 魅せ続ける天才武藤敬司:みんな辞めたから
2019年7月 9日 7/23 グランドオープン:生涯現役社会に一役
2019年7月 8日 7/12開催:ネットラーニング研修DXフォーラム
2019年7月 7日 「ダメなメンバーはいない』夢と希望の絆仲間
2019年7月 6日 65歳完全リタイア「無税生活」がよぽど現実的
2019年7月 5日 60歳超高齢者:優良求人狭き門/就活ポイント
2019年7月 4日 濵田江里子 / 比較政治学「社会への投資」2
2019年7月 3日 濵田江里子 / 比較政治学「社会への投資」1
2019年7月 2日 夏木マリが語った「行動ファースト」の生き方
2019年7月 1日 加藤合同国際特許~知財とびうめ便 Vol.67 以 上
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
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日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会
ヘ ッ ド ラ イ ン ニ ュ ー ス
事務局報告 第186 号 2019年 7月31日発行
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◎ 2 0 1 9 / 7 / 1 ~ 2 0 1 9 / 7 / 3 1 の当Blog「タイトル掲載一覧表」
日 付 タ イ ト ル
2019年7月31日 「日本生涯現役推進協議会」 会報 186
2019年7月30日 NPOライフ・ベンチャー・クラブ会報166
2019年7月29日 Soft Bank G孫正義氏:AI後進国日本危機感
2019年7月28日 テレワークマネジメントの田澤由利社長より
2019年7月27日 定年起業実践:知識経験活用地域貢献活動
2019年7月26日 由紀さおり:「人生100年時代」生涯現役誓う
2019年7月25日 タウンニュース:「残る仕事」 に郷土愛もって
2019年7月24日 Alterna:視点焦点/SDGsは冷戦終焉の贈り物
2019年7月23日 7月31日(水):中小企業強靭化シンポジウム
2019年7月22日 歴史を“情報”とし、自らの生き方に役立てる2
2019年7月21日 歴史を“情報”とし、自らの生き方に役立てる1
2019年7月20日 50代で準備しておきたい「老後生活のお金は
2019年7月19日 欧米と違いなぜ日本人は「老後」を恐れるか2
2019年7月18日 欧米と違いなぜ日本人は「老後」を恐れるか1
2019年7月17日 福島net :昭和村唯一歯科医師福島正義さん
2019年7月16日 ジャニーさん亡き後に贈る事務所へ「忠告」2
2019年7月15日 ジャニーさん亡き後に贈る事務所へ「忠告」1
2019年7月14日 7/24:生涯現役脳力展開塾2019第7弾ご案内
2019年7月13日 安全に運転する高齢者の会:自ら学習会主催
2019年7月12日 ジャニー社長が “最後に指導” ジャニーズJr.
2019年7月11日 やる気にさせるより やる気にさせる機会創り
2019年7月10日 魅せ続ける天才武藤敬司:みんな辞めたから
2019年7月 9日 7/23 グランドオープン:生涯現役社会に一役
2019年7月 8日 7/12開催:ネットラーニング研修DXフォーラム
2019年7月 7日 「ダメなメンバーはいない』夢と希望の絆仲間
2019年7月 6日 65歳完全リタイア「無税生活」がよぽど現実的
2019年7月 5日 60歳超高齢者:優良求人狭き門/就活ポイント
2019年7月 4日 濵田江里子 / 比較政治学「社会への投資」2
2019年7月 3日 濵田江里子 / 比較政治学「社会への投資」1
2019年7月 2日 夏木マリが語った「行動ファースト」の生き方
2019年7月 1日 加藤合同国際特許~知財とびうめ便 Vol.67 以 上
NPOライフ・ベンチャー・クラブ会報166
2019年7月30日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
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N P O 法 人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ
ホ ッ ト ラ イ ン ニ ュ ー ス
事 務 局 報 告 第 166 号 2019年 7月30日 発行
******************************************************************
◎ 年金だけではない超高齢社会の問題 ~田舎で想ったこと~
Japa日本専門家活動協会 代表 芝原 靖典
先月、従兄弟の結婚式があり、2年ぶりに田舎(徳島)に帰りました。結婚式自体は田舎の式場らしくまったりしたスピード感で進行するなか、インスタ映えする演出優先の今風でした。
宿泊は女房の実家(いまや、元農家)に泊まりましたが、実家には89歳になるおばあちゃん(女房のお母さん)が一人で住んでいます。デイサービスに通い、全て嫁いだ娘4人(高松、所沢、淡路島、島根にそれぞれ在住)が交替で面倒をみにきています。
スダチ畑の手入れはできても、田んぼの面倒まではみきれず、貸しています。その借りてもらっている農家もあちこちから頼まれ、引き受け切れない状態のようで、来年以降、いよいよ耕作放棄地になる恐れがあります。このような状況に何の策も出し得ない農政、農協に制度設計の抜本的見直しが必要なのではと、田んぼを眺めながら感じた次第です。
そして、おばあちゃんの娘達も齢を重ね、老老介護の状態に移行しつつあります。まさに、現在の超高齢社会の縮図を見る思いです。介護福祉サービスの充実なくして、超高齢化社会における老後の生活、特に田舎においてはなかなか厳しいと云わざるを得ません。
田舎では、空港隣接のレンタカー会社でレンタカーを借りました。若いときのように、約700kmを車で走って帰る程の運転の自信はないので、最近は、飛行機で帰ってレンタカーを借りるというパターンが多くなっています。とにかく、田舎では車がなければ何もできません。都会とは違って、田舎の人は歩きません。農地を持っている家には軽トラが1台以上あります。
一方で、最近、高齢者の運転による交通事故が全国的に多発しています。わが国の高齢者(65歳以上)は総人口の27.3%(総務省 平成28年9月15日現在推計)で、後期高齢者(75歳以上)も総人口の13.4%に達しています。事故原因として、運転の誤操作が云々されていますが、これだけ高齢者比率が高い時代に、高齢者の操作能力、視認能力にあった車の操作メカニズムにするのが車メーカーの責務ではないでしょうか。いつまでも健常者ベースの設計仕様ではなく、太宗となった高齢者ベースの設計仕様に移行して欲しいものです。
▼ 高齢社会白書 高齢者の社会参画を促すには外出手段 の確保が重要課題――内閣府
その一つの形として、自動運転車の開発が進行していますが、都市部のように道路がそれなりに整備されている状況での道路環境ではなく、軽トラが走っている田舎の道路環境でも自動走行できる一般車の開発をしてこそ、自動車のイノベーションと呼べるのではないでしょうか。
さらには、自宅からのゴミ集積所までのゴミ出しさえ難しい超高齢単独世帯には、ゴミ出し専用の自動搬送車が必要です。供給者起点のラストワンマイルではなく、生活者起点のファーストワンマイル対策こそが必要です。
これらは、いずれもリバースイノベーションと云われるもので、世界の課題先進国の更に課題先進地である田舎にそのフィールドがあります。何とか地方発リバースイノベーションに道筋をつけたいものです。
最後に、若者がいない田舎の家には、Wi-Fi環境がありません。つまり、スマホの契約データ容量を費消します。都会では、自宅はもちろん、自宅外においても無料Wi-Fiが充実しており、契約データ容量を費消することはあまりありません。追加でデータ容量を買い増しながら、スマホを使うという状況に、都市サービスの格差(つまりは情報格差)が意外なところにあることを実感しました。
、
4泊5日で田舎に帰って、いろいろ考えさせられました。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
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N P O 法 人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ
ホ ッ ト ラ イ ン ニ ュ ー ス
事 務 局 報 告 第 166 号 2019年 7月30日 発行
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◎ 年金だけではない超高齢社会の問題 ~田舎で想ったこと~
Japa日本専門家活動協会 代表 芝原 靖典
先月、従兄弟の結婚式があり、2年ぶりに田舎(徳島)に帰りました。結婚式自体は田舎の式場らしくまったりしたスピード感で進行するなか、インスタ映えする演出優先の今風でした。
宿泊は女房の実家(いまや、元農家)に泊まりましたが、実家には89歳になるおばあちゃん(女房のお母さん)が一人で住んでいます。デイサービスに通い、全て嫁いだ娘4人(高松、所沢、淡路島、島根にそれぞれ在住)が交替で面倒をみにきています。
スダチ畑の手入れはできても、田んぼの面倒まではみきれず、貸しています。その借りてもらっている農家もあちこちから頼まれ、引き受け切れない状態のようで、来年以降、いよいよ耕作放棄地になる恐れがあります。このような状況に何の策も出し得ない農政、農協に制度設計の抜本的見直しが必要なのではと、田んぼを眺めながら感じた次第です。
そして、おばあちゃんの娘達も齢を重ね、老老介護の状態に移行しつつあります。まさに、現在の超高齢社会の縮図を見る思いです。介護福祉サービスの充実なくして、超高齢化社会における老後の生活、特に田舎においてはなかなか厳しいと云わざるを得ません。
田舎では、空港隣接のレンタカー会社でレンタカーを借りました。若いときのように、約700kmを車で走って帰る程の運転の自信はないので、最近は、飛行機で帰ってレンタカーを借りるというパターンが多くなっています。とにかく、田舎では車がなければ何もできません。都会とは違って、田舎の人は歩きません。農地を持っている家には軽トラが1台以上あります。
一方で、最近、高齢者の運転による交通事故が全国的に多発しています。わが国の高齢者(65歳以上)は総人口の27.3%(総務省 平成28年9月15日現在推計)で、後期高齢者(75歳以上)も総人口の13.4%に達しています。事故原因として、運転の誤操作が云々されていますが、これだけ高齢者比率が高い時代に、高齢者の操作能力、視認能力にあった車の操作メカニズムにするのが車メーカーの責務ではないでしょうか。いつまでも健常者ベースの設計仕様ではなく、太宗となった高齢者ベースの設計仕様に移行して欲しいものです。
▼ 高齢社会白書 高齢者の社会参画を促すには外出手段 の確保が重要課題――内閣府
その一つの形として、自動運転車の開発が進行していますが、都市部のように道路がそれなりに整備されている状況での道路環境ではなく、軽トラが走っている田舎の道路環境でも自動走行できる一般車の開発をしてこそ、自動車のイノベーションと呼べるのではないでしょうか。
さらには、自宅からのゴミ集積所までのゴミ出しさえ難しい超高齢単独世帯には、ゴミ出し専用の自動搬送車が必要です。供給者起点のラストワンマイルではなく、生活者起点のファーストワンマイル対策こそが必要です。
これらは、いずれもリバースイノベーションと云われるもので、世界の課題先進国の更に課題先進地である田舎にそのフィールドがあります。何とか地方発リバースイノベーションに道筋をつけたいものです。
最後に、若者がいない田舎の家には、Wi-Fi環境がありません。つまり、スマホの契約データ容量を費消します。都会では、自宅はもちろん、自宅外においても無料Wi-Fiが充実しており、契約データ容量を費消することはあまりありません。追加でデータ容量を買い増しながら、スマホを使うという状況に、都市サービスの格差(つまりは情報格差)が意外なところにあることを実感しました。
、
4泊5日で田舎に帰って、いろいろ考えさせられました。
Soft Bank G孫正義氏:AI後進国日本危機感
2019年7月29日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日本経済新聞 電子版 2019/7/27 21:00 未踏に挑む
ご参考URL≒https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47884170X20C19A7EA1000/?n_cid=BMTR2P001_201907272100
【未踏に挑む】
日本「AI後進国」の危機感を ソフトバンクG孫正義氏
日本企業の多くがデジタル化の波に乗り遅れるなか、潮流の中心にいるソフトバンクグループ。26日には人工知能(AI)投資に専念する10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の第2弾をつくると発表した。世界を席巻する巨額投資の先にどんな未来を描くのか。経営のリスクをどうコントロールするのか。孫正義会長兼社長に聞いた。
1957年佐賀県生まれ。米カリフォルニア大学バークレー校卒。81年にコンピューターソフトの卸売りを手がける日本ソフトバンクを設立。情報革命を掲げ、ヤフー日本法人設立やボーダフォン日本法人の買収を進めた。現在は通信会社から「投資会社」へ転換を進める。
――世界中で「AI革命」が叫ばれています。
「AIはすでに学術研究の時期を終え、世の中で応用する活用期に入った。これから徹底的に活用されていく。10年後、AIが最も変える3つを挙げるなら、企業のビジネスモデル、医療、そして交通の世界だろう。ユニコーン企業(企業価値10億ドル超の未上場企業)も続々と誕生している。ネット創業期よりも早く利益を出し始めており強く手応えを感じる」
――「テックバブル」との見方もあります。「革命」がかけ声倒れになる恐れはないですか。
「二十数年前にインターネット革命が始まったときも同じような質問があったが結局、どうなったか。ネットは広く深く生活のあらゆるところに普及した。AIも同じ。『AI疲れ』は起こらない」
「テクノロジーを理解していない人が『バブルだ』『危険だ』と言っているだけ。理解している我々からみると今が革命の入り口でチャンスだ。ネット革命のときにも『ネットはガラスの洞窟』と言って警鐘を鳴らした人がいた。今恥ずかしい思いをしているだろう」
「現在、主要なIT企業のPER(株価収益率)の平均値は30倍程度だろう。一方、年間約30%の利益成長率があり2年たてばPERは10倍台になる。国内製造業と同じような水準になるわけで、IT企業の株価が高すぎるとはいえない。5年先を考えれば成長性が低い製造業のほうがむしろ割高かもしれない。要はどれくらいの時間軸で評価するかだ」
――世界のファンドが投資家から集めた資金のうち、投資に使われていない「待機資金」が過去最高に積み上がっているとの試算もあります。
「投資先を見つける能力がないのではないか。こんなに機会があるのに。実際我々の1号ファンドは5年間で投資していくつもりだったが2年でほぼ資金を使い切った。そして、高い利回りを達成した。2号ファンドもいい投資機会がまだまだみつかる。ユニコーンが増えてくるからだ」
――ソフトバンクGの時価総額は12兆円ですが、保有株式価値の合計は27兆円あり大きな差があります。「投資会社」としての戦略が市場で十分に評価されていないのではありませんか。
「市場の期待値が会社の実力値に追いつき、追い越すときが来る。焦っていない。傘下の携帯通信事業がもう成熟してしまったのではとみる外部の人もいるだろう。ただファンド事業が成功し高い利回りを出していけば、市場の安心感も高まると思う。来年くらいからほぼ毎月のように投資先の新規株式公開(IPO)が出てくるだろう」
――日本を「AI後進国」と評価しています。
「やばいと認識しなければならない。日本が世界でどんどん競争力を失っているのは、進化に対して貪欲ではないからだ。意思決定が遅いため進化に追いつけない」
「多くの大企業には一獲千金を狙うたくましい経営者がおらず、サラリーマン化している。日々店を切り盛りしている八百屋さんの方が事業への執念がある。自分の家業で頑張っただけ見返りがあり、頑張らなかったら倒産するという危機感を持っているからだ」
■ 日本企業、真剣さ足りぬ
――デジタル全盛の時代に生き残る経営者の条件は何でしょうか。
「独自のビジョンと戦略を明確にできるかどうかだ。企業経営では、まず最上位に存在意義を示す理念があり、それを具体化するビジョンがあって、ビジョンを達成するための中長期の戦略がある。当社でいえば、理念は『情報革命で人々を幸せにすること』。ビジョンは『全ての産業をAIが再定義する』ということで、戦略が『ビジョン・ファンド』だ。その下に戦術、計画がある」
「日本企業の経営者の多くは、計画をつくるばかりで、ビジョンや戦略は先輩がつくったものの焼き直しだ。平たく言うと、あんまり真剣に考えていないんじゃないか。戦前戦後のころは苦労の中からはい上がった創業者が多かった。彼らはでっかい夢を持ち、何としても成し遂げるという執念があった。だけど、サラリーマン経営者に引き継がれていき、変わってしまった」
――日本の大手企業の多くが停滞している原因は経営者にあると。
「日本の産業界、経済界の最大の問題は成長分野の世界市場のなかでポジションを取れていないことだ。衰退産業ばかりにしがみついている。だから進化から取り残されてしまう。いまだ、ぬるま湯の中に心地よくひたっている人たちからすれば、我々は危険で狂気を持った集団にみえるのだろう」
――「300年存続する企業をつくる」という目標を掲げています。
「ビジョン・ファンドはその方法論だ。300年は続くであろう情報革命の先頭を走る企業群に対して出資し筆頭株主になる。そうしたファミリーの中で刺激し合ってシナジーを出す。でも成長が鈍った会社には『卒業』していただき、成長している企業をファミリーに入れる。厳しさがあるから長く存続できる」
――後継者についてどう考えていますか。
「成長集団のエコシステムができれば、僕がいなくなっても継続して成長できる。後継者については、常に考えている。自社の中からはい上がってくることもあるだろうし、ファンドの投資先の起業家の中にも優秀な人材がたくさんいる」
■ 眠れない夜、
――巨額投資のリスクをどのようにコントロールするのですか。
「未踏の世界に行くということは、攻めるということ。攻めないことがむしろ一番、リスクだ。攻めない日本型経営の多くは危険だ。我々はがんがん攻めるため、普通の会社以上に守りにも気を配る。トカゲの尻尾は3割くらい切っても生えてくる。それ以上切ったら死んでしまう。僕の目線も3割がリスクの許容範囲。7割残れば安全だ」
「これを具体化したのが、(純負債を保有株式価値で割った)ローン・トゥ・バリュー(LTV)を25%未満に抑えるという基準だ。これだと、仮に保有株の価値が4分の1に減っても、保有株を売れば債務不履行にはならない。異常事態が起きても、LTVは30~35%に抑えるが、これは黄色信号だ。この水準になったら、借り入れを減らすために資産を一部売却したり、再投資を控えたりする。今はこれが15%という『快適ゾーン』にあるから全然怖くない」
「財務では現預金を3兆円持っている。常にこれから先2年で償還期限を迎える社債分の現金を手元に置いておく。このくらい余裕資金があれば土砂降りの悪天候になっても、資産を売らずに手元資金で回していける」
――子会社化していた米スプリントを、TモバイルUSと合併させる計画が当局から承認されなければ、グループ経営の大きな打撃になったのではないですか。
「そんなことはない。スプリントの負債はソフトバンクGに代位弁済の義務がない『ノンリコース(非遡及)型』としていたからだ。我々が連帯保証をすれば金利は安くできた。それをせずにわざわざ高い金利を払う選択をしたのはリスクを遮断するためだ。代位弁済をするつもりはなかった。『道義的責任』などといって弁済するといったら、ソフトバンクGの海外株主は代表訴訟を起こすだろう。グループ本体は絶対に長期に存続、繁栄させる」
――現状では経営全体のリスクをコントロールできていますか。
「できている。苦しい戦いや試練を何度も経験し、攻めと撤退を自在にコントロールできることが大事だと分かった。『ヤフーBB』を始めたときや英ボーダフォン日本法人を買収した直後は相当きつかった。危機の連続だった。今は相当安定した。眠れない夜を過ごすことはほとんどない」
■ 聞き手から 巨大化で責任増す
世界のベンチャー業界を席巻する勢いの「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」。前代未聞の挑戦を称賛する声もある一方「有力企業を巨額資金で買いあさっている」(金融関係者)と警戒する声も多い。
孫氏がいま「情熱の97%を注ぐ」と話すファンドに対する毀誉褒貶(きよほうへん)は、生みの親である孫氏自身にも共通する。「ビジョナリー(先見性のある人)」とたたえる人々がいる一方「自社の利益を追求しているだけだ」(投資関係者)と批判する人々も少なくない。
批判を跳ね返すには、ファンドの投資をてこに、自身が唱えるAI革命を成功させて実際に人々の生活に恩恵をもたらす必要がある。ふたつのファンドの投資規模は22兆円となり、世界のベンチャーキャピタル(VC)の年間資金調達額の3倍弱に上る。仮に投資戦略が失敗すれば世界のAI革命の機運そのものに冷や水を浴びせかねない。ファンドの巨大化に伴って、運用成績にとどまらない社会への責任も負うことになる。
孫氏は強く否定するが「テックバブル」の過熱への懸念は消えない。世界でだぶついた投資資金が未上場企業に流れ込み企業価値が跳ね上げる。そして巨額資金を得た企業が収益性をおざなりに、短期間に規模を拡大しすぎているという見方もある。ビジョン・ファンドの出資先である米ウーバーテクノロジーズは大幅な営業赤字のため上場後も株価が伸び悩む。孫氏のビジョンが正しいかどうか評価はまだ定まらない。
1号ファンドにはサウジアラビアの政府系ファンドが資金を出した。だが同国が関係したとされる記者殺害事件が起きソフトバンクGも騒動に巻き込まれた。世界に手を広げるほど一企業では担いきれない不測のリスクも膨らむ。(堀田隆文)
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
日本経済新聞 電子版 2019/7/27 21:00 未踏に挑む
ご参考URL≒https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47884170X20C19A7EA1000/?n_cid=BMTR2P001_201907272100
【未踏に挑む】
日本「AI後進国」の危機感を ソフトバンクG孫正義氏
日本企業の多くがデジタル化の波に乗り遅れるなか、潮流の中心にいるソフトバンクグループ。26日には人工知能(AI)投資に専念する10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の第2弾をつくると発表した。世界を席巻する巨額投資の先にどんな未来を描くのか。経営のリスクをどうコントロールするのか。孫正義会長兼社長に聞いた。
1957年佐賀県生まれ。米カリフォルニア大学バークレー校卒。81年にコンピューターソフトの卸売りを手がける日本ソフトバンクを設立。情報革命を掲げ、ヤフー日本法人設立やボーダフォン日本法人の買収を進めた。現在は通信会社から「投資会社」へ転換を進める。
――世界中で「AI革命」が叫ばれています。
「AIはすでに学術研究の時期を終え、世の中で応用する活用期に入った。これから徹底的に活用されていく。10年後、AIが最も変える3つを挙げるなら、企業のビジネスモデル、医療、そして交通の世界だろう。ユニコーン企業(企業価値10億ドル超の未上場企業)も続々と誕生している。ネット創業期よりも早く利益を出し始めており強く手応えを感じる」
――「テックバブル」との見方もあります。「革命」がかけ声倒れになる恐れはないですか。
「二十数年前にインターネット革命が始まったときも同じような質問があったが結局、どうなったか。ネットは広く深く生活のあらゆるところに普及した。AIも同じ。『AI疲れ』は起こらない」
「テクノロジーを理解していない人が『バブルだ』『危険だ』と言っているだけ。理解している我々からみると今が革命の入り口でチャンスだ。ネット革命のときにも『ネットはガラスの洞窟』と言って警鐘を鳴らした人がいた。今恥ずかしい思いをしているだろう」
「現在、主要なIT企業のPER(株価収益率)の平均値は30倍程度だろう。一方、年間約30%の利益成長率があり2年たてばPERは10倍台になる。国内製造業と同じような水準になるわけで、IT企業の株価が高すぎるとはいえない。5年先を考えれば成長性が低い製造業のほうがむしろ割高かもしれない。要はどれくらいの時間軸で評価するかだ」
――世界のファンドが投資家から集めた資金のうち、投資に使われていない「待機資金」が過去最高に積み上がっているとの試算もあります。
「投資先を見つける能力がないのではないか。こんなに機会があるのに。実際我々の1号ファンドは5年間で投資していくつもりだったが2年でほぼ資金を使い切った。そして、高い利回りを達成した。2号ファンドもいい投資機会がまだまだみつかる。ユニコーンが増えてくるからだ」
――ソフトバンクGの時価総額は12兆円ですが、保有株式価値の合計は27兆円あり大きな差があります。「投資会社」としての戦略が市場で十分に評価されていないのではありませんか。
「市場の期待値が会社の実力値に追いつき、追い越すときが来る。焦っていない。傘下の携帯通信事業がもう成熟してしまったのではとみる外部の人もいるだろう。ただファンド事業が成功し高い利回りを出していけば、市場の安心感も高まると思う。来年くらいからほぼ毎月のように投資先の新規株式公開(IPO)が出てくるだろう」
――日本を「AI後進国」と評価しています。
「やばいと認識しなければならない。日本が世界でどんどん競争力を失っているのは、進化に対して貪欲ではないからだ。意思決定が遅いため進化に追いつけない」
「多くの大企業には一獲千金を狙うたくましい経営者がおらず、サラリーマン化している。日々店を切り盛りしている八百屋さんの方が事業への執念がある。自分の家業で頑張っただけ見返りがあり、頑張らなかったら倒産するという危機感を持っているからだ」
■ 日本企業、真剣さ足りぬ
――デジタル全盛の時代に生き残る経営者の条件は何でしょうか。
「独自のビジョンと戦略を明確にできるかどうかだ。企業経営では、まず最上位に存在意義を示す理念があり、それを具体化するビジョンがあって、ビジョンを達成するための中長期の戦略がある。当社でいえば、理念は『情報革命で人々を幸せにすること』。ビジョンは『全ての産業をAIが再定義する』ということで、戦略が『ビジョン・ファンド』だ。その下に戦術、計画がある」
「日本企業の経営者の多くは、計画をつくるばかりで、ビジョンや戦略は先輩がつくったものの焼き直しだ。平たく言うと、あんまり真剣に考えていないんじゃないか。戦前戦後のころは苦労の中からはい上がった創業者が多かった。彼らはでっかい夢を持ち、何としても成し遂げるという執念があった。だけど、サラリーマン経営者に引き継がれていき、変わってしまった」
――日本の大手企業の多くが停滞している原因は経営者にあると。
「日本の産業界、経済界の最大の問題は成長分野の世界市場のなかでポジションを取れていないことだ。衰退産業ばかりにしがみついている。だから進化から取り残されてしまう。いまだ、ぬるま湯の中に心地よくひたっている人たちからすれば、我々は危険で狂気を持った集団にみえるのだろう」
――「300年存続する企業をつくる」という目標を掲げています。
「ビジョン・ファンドはその方法論だ。300年は続くであろう情報革命の先頭を走る企業群に対して出資し筆頭株主になる。そうしたファミリーの中で刺激し合ってシナジーを出す。でも成長が鈍った会社には『卒業』していただき、成長している企業をファミリーに入れる。厳しさがあるから長く存続できる」
――後継者についてどう考えていますか。
「成長集団のエコシステムができれば、僕がいなくなっても継続して成長できる。後継者については、常に考えている。自社の中からはい上がってくることもあるだろうし、ファンドの投資先の起業家の中にも優秀な人材がたくさんいる」
■ 眠れない夜、
――巨額投資のリスクをどのようにコントロールするのですか。
「未踏の世界に行くということは、攻めるということ。攻めないことがむしろ一番、リスクだ。攻めない日本型経営の多くは危険だ。我々はがんがん攻めるため、普通の会社以上に守りにも気を配る。トカゲの尻尾は3割くらい切っても生えてくる。それ以上切ったら死んでしまう。僕の目線も3割がリスクの許容範囲。7割残れば安全だ」
「これを具体化したのが、(純負債を保有株式価値で割った)ローン・トゥ・バリュー(LTV)を25%未満に抑えるという基準だ。これだと、仮に保有株の価値が4分の1に減っても、保有株を売れば債務不履行にはならない。異常事態が起きても、LTVは30~35%に抑えるが、これは黄色信号だ。この水準になったら、借り入れを減らすために資産を一部売却したり、再投資を控えたりする。今はこれが15%という『快適ゾーン』にあるから全然怖くない」
「財務では現預金を3兆円持っている。常にこれから先2年で償還期限を迎える社債分の現金を手元に置いておく。このくらい余裕資金があれば土砂降りの悪天候になっても、資産を売らずに手元資金で回していける」
――子会社化していた米スプリントを、TモバイルUSと合併させる計画が当局から承認されなければ、グループ経営の大きな打撃になったのではないですか。
「そんなことはない。スプリントの負債はソフトバンクGに代位弁済の義務がない『ノンリコース(非遡及)型』としていたからだ。我々が連帯保証をすれば金利は安くできた。それをせずにわざわざ高い金利を払う選択をしたのはリスクを遮断するためだ。代位弁済をするつもりはなかった。『道義的責任』などといって弁済するといったら、ソフトバンクGの海外株主は代表訴訟を起こすだろう。グループ本体は絶対に長期に存続、繁栄させる」
――現状では経営全体のリスクをコントロールできていますか。
「できている。苦しい戦いや試練を何度も経験し、攻めと撤退を自在にコントロールできることが大事だと分かった。『ヤフーBB』を始めたときや英ボーダフォン日本法人を買収した直後は相当きつかった。危機の連続だった。今は相当安定した。眠れない夜を過ごすことはほとんどない」
■ 聞き手から 巨大化で責任増す
世界のベンチャー業界を席巻する勢いの「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」。前代未聞の挑戦を称賛する声もある一方「有力企業を巨額資金で買いあさっている」(金融関係者)と警戒する声も多い。
孫氏がいま「情熱の97%を注ぐ」と話すファンドに対する毀誉褒貶(きよほうへん)は、生みの親である孫氏自身にも共通する。「ビジョナリー(先見性のある人)」とたたえる人々がいる一方「自社の利益を追求しているだけだ」(投資関係者)と批判する人々も少なくない。
批判を跳ね返すには、ファンドの投資をてこに、自身が唱えるAI革命を成功させて実際に人々の生活に恩恵をもたらす必要がある。ふたつのファンドの投資規模は22兆円となり、世界のベンチャーキャピタル(VC)の年間資金調達額の3倍弱に上る。仮に投資戦略が失敗すれば世界のAI革命の機運そのものに冷や水を浴びせかねない。ファンドの巨大化に伴って、運用成績にとどまらない社会への責任も負うことになる。
孫氏は強く否定するが「テックバブル」の過熱への懸念は消えない。世界でだぶついた投資資金が未上場企業に流れ込み企業価値が跳ね上げる。そして巨額資金を得た企業が収益性をおざなりに、短期間に規模を拡大しすぎているという見方もある。ビジョン・ファンドの出資先である米ウーバーテクノロジーズは大幅な営業赤字のため上場後も株価が伸び悩む。孫氏のビジョンが正しいかどうか評価はまだ定まらない。
1号ファンドにはサウジアラビアの政府系ファンドが資金を出した。だが同国が関係したとされる記者殺害事件が起きソフトバンクGも騒動に巻き込まれた。世界に手を広げるほど一企業では担いきれない不測のリスクも膨らむ。(堀田隆文)
テレワークマネジメントの田澤由利社長より
2019年7月28日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
お世話になっております。テレワークマネジメントの田澤由利です。
名刺交換をさせていただいた皆様に送付させていただいています。
今週、7/22より「テレワーク・デイズ2019」がスタートしました。
7/24は、石田総務大臣がテレワークで、全国4地域を行脚(?)されるのを
ご案内するという大役をさせていただきました。
→2017年から、高市総務大臣、野田総務大臣、石田総務大臣と、
三大臣のご案内役を担当できました。
この様子が、複数のメディアでも放送・記載等されましたので、
ご案内させてください。(私もチラチラと登場しております)
【NHKニュース】
・五輪まで1年 テレワーク普及へ総務相がウェブ会議体験【全国】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190724/k10012006361000.html
・五輪まで1年 道内も動き本格化【北海道】
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190724/7000012160.html
・総務副大臣がテレワーク拠点視察【奈良】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20190724/2050002654.html
また、「テレワーク・デイズ2019」は、2020の東京オリパラ開催期間に合わせ、
9月6日まで続きます。
参加団体・企業も2400を超えました。まだまだ登録受付中です!
制度がなくても、1人からでも、短期間でも、お試しだけでもOKです。
ぜひ、御社も登録のご検討をお願いします。
(実施団体は、実施内容を記載するだけでOK。報告の必要はありません)
■テレワーク・デイズ2019
https://teleworkdays.jp/
2020東京オリパラに向けて、テレワークはさらに注目されてまいります。
引き続き、「テレワーク」を、どうぞよろしくお願いいたします!
田澤由利
■=====================================================■
株式会社テレワークマネジメント
http://www.telework-management.co.jp/
田澤由利(Yuri Tazawa)
tazawa.yuri@telework-management.co.jp
■=====================================================■
《東京オフィス》〒102-0084 東京都千代田区二番町7-15-102
TEL 03-3265-5012 FAX 03-3265-5032
《北見オフィス》〒090-0058 北海道北見市高栄西町4-7-13
TEL 0157-61-5012 FAX 0157-61-5013
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
お世話になっております。テレワークマネジメントの田澤由利です。
名刺交換をさせていただいた皆様に送付させていただいています。
今週、7/22より「テレワーク・デイズ2019」がスタートしました。
7/24は、石田総務大臣がテレワークで、全国4地域を行脚(?)されるのを
ご案内するという大役をさせていただきました。
→2017年から、高市総務大臣、野田総務大臣、石田総務大臣と、
三大臣のご案内役を担当できました。
この様子が、複数のメディアでも放送・記載等されましたので、
ご案内させてください。(私もチラチラと登場しております)
【NHKニュース】
・五輪まで1年 テレワーク普及へ総務相がウェブ会議体験【全国】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190724/k10012006361000.html
・五輪まで1年 道内も動き本格化【北海道】
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190724/7000012160.html
・総務副大臣がテレワーク拠点視察【奈良】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20190724/2050002654.html
また、「テレワーク・デイズ2019」は、2020の東京オリパラ開催期間に合わせ、
9月6日まで続きます。
参加団体・企業も2400を超えました。まだまだ登録受付中です!
制度がなくても、1人からでも、短期間でも、お試しだけでもOKです。
ぜひ、御社も登録のご検討をお願いします。
(実施団体は、実施内容を記載するだけでOK。報告の必要はありません)
■テレワーク・デイズ2019
https://teleworkdays.jp/
2020東京オリパラに向けて、テレワークはさらに注目されてまいります。
引き続き、「テレワーク」を、どうぞよろしくお願いいたします!
田澤由利
■=====================================================■
株式会社テレワークマネジメント
http://www.telework-management.co.jp/
田澤由利(Yuri Tazawa)
tazawa.yuri@telework-management.co.jp
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《東京オフィス》〒102-0084 東京都千代田区二番町7-15-102
TEL 03-3265-5012 FAX 03-3265-5032
《北見オフィス》〒090-0058 北海道北見市高栄西町4-7-13
TEL 0157-61-5012 FAX 0157-61-5013
定年起業実践:知識経験活用地域貢献活動
2019年7月27日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
Zakzak by 夕刊フジ 2019.7.26 経済・マネー
ご参考URL=https://www.zakzak.co.jp/eco/news/190726/ecn1907260005-n1.html
【定年起業への挑戦 実践編】
会社員生活で得た知識・経験を活用…地域貢献活動を事業に
本記事でも紹介してきたが、会社員生活で得た知識や経験を活用し、地域課題の解決にボランティアとして役立てようとするプロボノ活動。社外活動ではあるが、自社社員のプロボノ参加を認めたり、奨励したりする企業が増えている。
そんな後押しもあり、本業とは違う分野での活動で新たな知見を得られたり、人的ネットワークを広げたりすることが可能といわれ、本業と並行して地域貢献活動に取り組む会社員が増えている。定年後、男性会社員が地域社会に溶け込めないことが問題視されているが、このような活動をしている人にはそんな心配は少ないかもしれない。
シニア起業家には、取り組んできた地域貢献の仕事を定年後も自分の事業として続けようと法人を立ち上げる人もいる。大きな収益を目指すのではなく、地域に溶け込み、人に感謝されながら継続的に仕事を行う、定年起業のひとつのあり方といえよう。
今までボランティアでやってきたことを起業して事業化したい、または地域に根差したコミュニティービジネスを始めたい。地域貢献を目的としたNPO法人、一般社団法人などを立ち上げたい。そんな思いのある方は、公的な起業支援制度を探してみてはどうか? たとえば首都圏在住の方には、神奈川県生涯現役促進協議会主催の「初心者のためのセカンドライフ起業スクール」を紹介したい。事業計画の立て方など基本的なことが無料で学べる。8月から10月の土曜日の午前中開講なので会社に勤めながらでも参加可能だろう。8月6日締め切りだ。詳細はHP(「初心者のためのセカンドライフ起業スクール」で検索)。(取材 構成 藤木俊明)
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
Zakzak by 夕刊フジ 2019.7.26 経済・マネー
ご参考URL=https://www.zakzak.co.jp/eco/news/190726/ecn1907260005-n1.html
【定年起業への挑戦 実践編】
会社員生活で得た知識・経験を活用…地域貢献活動を事業に
本記事でも紹介してきたが、会社員生活で得た知識や経験を活用し、地域課題の解決にボランティアとして役立てようとするプロボノ活動。社外活動ではあるが、自社社員のプロボノ参加を認めたり、奨励したりする企業が増えている。
そんな後押しもあり、本業とは違う分野での活動で新たな知見を得られたり、人的ネットワークを広げたりすることが可能といわれ、本業と並行して地域貢献活動に取り組む会社員が増えている。定年後、男性会社員が地域社会に溶け込めないことが問題視されているが、このような活動をしている人にはそんな心配は少ないかもしれない。
シニア起業家には、取り組んできた地域貢献の仕事を定年後も自分の事業として続けようと法人を立ち上げる人もいる。大きな収益を目指すのではなく、地域に溶け込み、人に感謝されながら継続的に仕事を行う、定年起業のひとつのあり方といえよう。
今までボランティアでやってきたことを起業して事業化したい、または地域に根差したコミュニティービジネスを始めたい。地域貢献を目的としたNPO法人、一般社団法人などを立ち上げたい。そんな思いのある方は、公的な起業支援制度を探してみてはどうか? たとえば首都圏在住の方には、神奈川県生涯現役促進協議会主催の「初心者のためのセカンドライフ起業スクール」を紹介したい。事業計画の立て方など基本的なことが無料で学べる。8月から10月の土曜日の午前中開講なので会社に勤めながらでも参加可能だろう。8月6日締め切りだ。詳細はHP(「初心者のためのセカンドライフ起業スクール」で検索)。(取材 構成 藤木俊明)
由紀さおり:「人生100年時代」生涯現役誓う
2019年7月26日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
スポーツ報知 2019年7月25日 21時30分
ご参考URL=https://hochi.news/articles/20190725-OHT1T50201.html
由 紀 さ お り 、「 人 生 1 0 0 年 時 代 」 生 涯 現 役 誓 う
歌手の由紀さおり(70)が25日、東京・中野サンプラザで50周年記念コンサートの公開リハーサルと自伝「明日へのスキャット」(集英社、1500円)発売記念取材会に出席した。
アンジェラ・アキから提供を受けた「あなたにとって」などニューアルバム「BEGINNING~あなたにとって~」(発売中)収録の4曲を、古希を迎えたとは思えない歌声で披露した由紀は「声帯も筋肉なので鍛えたり休めたり。パーソナルトレーナーをつけて腹筋背筋をして。体全体で歌うことが大事なので。あとマッサージも…」と美声維持の秘密を明かした。
1969年にデビュー曲「夜明けのスキャット」がミリオンセラーとなってから50年。テレビ司会や女優業などマルチな活動をしながらも、常に歌手としてステージを飾り続けてきた。今年4月2日、新元号「令和」が発表された翌日には天皇、皇后両陛下(現在の上皇さま、上皇后美智子さま)の「即位30年とご成婚60年を祝う音楽会」に出席。2012年の上皇さまの心臓冠動脈バイパス手術後のリハビリ中に上皇后美智子さまが流した「夜明けのスキャット」を披露した。「50年、たくさんの思い出があり、出会いによってここまで来られましたが、今は4月2日のことを思い出します。勇気と元気をいただきました」と感謝の思いを口にした。
今後に向けては「大変な時もあって、彼の地にいる先輩たちに天を仰いで、どうやって乗り切ってきたか、と伺いたい時もありますけど、今は人生100年時代。お客様には『一緒に歌って一緒に長生きしましょう』とお伝えしたいです」と生涯現役を誓っていた。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
excite ニュース 2019年7月25日 21:30
ご参考URL=https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1486695/
由紀さおり 美声キープの秘訣は「声帯を鍛えている」
歌手の由紀さおり(70)が25日、都内でデビュー50周年を記念したコンサートツアー「感謝」をスタートした。
1969年に「夜明けのスキャット」でデビューした由紀。150万枚を売り上げる大ヒット曲となり、コンサートでは同曲のほか、3月に発売した50周年記念アルバム「BEGINNING~あなたにとって~」の収録曲などを熱唱した。
「感謝」と題したコンサートツアータイトルに由紀は「ここまで歌わせていただいたのには、お客さまが支えてくださったこともそうだし、姉(安田祥子)とのコンサートでは隣に姉がいたことで歌声を出すこともできた。今日、この場で歌えているのも私を支えてくださっているスタッフがいてこそ」と多くの人に感謝の意を込めていると明かす。
4月には天皇陛下の即位30年と結婚60年を祝う音楽会で、上皇ご夫妻の前で「夜明けのスキャット」を披露した。由紀は「私にとって4月2日の出来事が与えてくれている」と話した。
50周年を迎えたいまでも変わらぬ美声を保ち続ける由紀。「声帯も筋肉です
から、疲れさせないように鍛えている。腹筋背筋も鍛えて体から声が出るようにするのも重要。いまは疲れを取るマッサージをよくやっている」という。「生涯現役」との声には「毎日毎日、お客さまの前で歌えたらいいなと思っています」と話した。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
スポーツ報知 2019年7月25日 21時30分
ご参考URL=https://hochi.news/articles/20190725-OHT1T50201.html
由 紀 さ お り 、「 人 生 1 0 0 年 時 代 」 生 涯 現 役 誓 う
歌手の由紀さおり(70)が25日、東京・中野サンプラザで50周年記念コンサートの公開リハーサルと自伝「明日へのスキャット」(集英社、1500円)発売記念取材会に出席した。
アンジェラ・アキから提供を受けた「あなたにとって」などニューアルバム「BEGINNING~あなたにとって~」(発売中)収録の4曲を、古希を迎えたとは思えない歌声で披露した由紀は「声帯も筋肉なので鍛えたり休めたり。パーソナルトレーナーをつけて腹筋背筋をして。体全体で歌うことが大事なので。あとマッサージも…」と美声維持の秘密を明かした。
1969年にデビュー曲「夜明けのスキャット」がミリオンセラーとなってから50年。テレビ司会や女優業などマルチな活動をしながらも、常に歌手としてステージを飾り続けてきた。今年4月2日、新元号「令和」が発表された翌日には天皇、皇后両陛下(現在の上皇さま、上皇后美智子さま)の「即位30年とご成婚60年を祝う音楽会」に出席。2012年の上皇さまの心臓冠動脈バイパス手術後のリハビリ中に上皇后美智子さまが流した「夜明けのスキャット」を披露した。「50年、たくさんの思い出があり、出会いによってここまで来られましたが、今は4月2日のことを思い出します。勇気と元気をいただきました」と感謝の思いを口にした。
今後に向けては「大変な時もあって、彼の地にいる先輩たちに天を仰いで、どうやって乗り切ってきたか、と伺いたい時もありますけど、今は人生100年時代。お客様には『一緒に歌って一緒に長生きしましょう』とお伝えしたいです」と生涯現役を誓っていた。
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excite ニュース 2019年7月25日 21:30
ご参考URL=https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1486695/
由紀さおり 美声キープの秘訣は「声帯を鍛えている」
歌手の由紀さおり(70)が25日、都内でデビュー50周年を記念したコンサートツアー「感謝」をスタートした。
1969年に「夜明けのスキャット」でデビューした由紀。150万枚を売り上げる大ヒット曲となり、コンサートでは同曲のほか、3月に発売した50周年記念アルバム「BEGINNING~あなたにとって~」の収録曲などを熱唱した。
「感謝」と題したコンサートツアータイトルに由紀は「ここまで歌わせていただいたのには、お客さまが支えてくださったこともそうだし、姉(安田祥子)とのコンサートでは隣に姉がいたことで歌声を出すこともできた。今日、この場で歌えているのも私を支えてくださっているスタッフがいてこそ」と多くの人に感謝の意を込めていると明かす。
4月には天皇陛下の即位30年と結婚60年を祝う音楽会で、上皇ご夫妻の前で「夜明けのスキャット」を披露した。由紀は「私にとって4月2日の出来事が与えてくれている」と話した。
50周年を迎えたいまでも変わらぬ美声を保ち続ける由紀。「声帯も筋肉です
から、疲れさせないように鍛えている。腹筋背筋も鍛えて体から声が出るようにするのも重要。いまは疲れを取るマッサージをよくやっている」という。「生涯現役」との声には「毎日毎日、お客さまの前で歌えたらいいなと思っています」と話した。
タウンニュース:「残る仕事」 に郷土愛もって
2019年7月25日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
タウンニュース 八王子版 掲載号:2019年7月25日号
ご参考URL=https://www.townnews.co.jp/0305/2019/07/25/490705.html
日本画家で、名僧の生涯を描いた絵巻物が港区の寺院で紹介される
橋本 豊治さん
打越町在住 86歳
「残る仕事」 郷土愛もって
○…描いたのは、徳川家の菩提寺として知られる港区・増上寺を中興した僧、観智国師(かんちこくし)。63点の絵画を1巻7・5Mに及ぶ絵巻物、7本に収めた。制作にあたった10年以上前、その生涯を探るため資料を巡り各地を歩きまわったが、原動力となったのは郷土愛。「埼玉出身という説もあったのですが、作品を通してこの名僧が八王子の地で生まれたことを示したいと考えていました」
○…現在の下柚木、旧柚木村で生まれ育った。物心ついた時は戦時中。集団行動を課せられることが多かったが、なじめず一人で”お絵描き”に没頭することが多かったという。「のらくろ」など、当時読んでいた漫画に登場するキャラクターを描き、「楽しかった。今のように画用紙が無いから半紙にね」。そろばんは苦手だけど、絵は上手。そんな学生時代、美術を教えてくれた先生が理解を示してくれた。それが原点となっている。
○…「後世に残る仕事をしたい」という思いを持ち続けてきたのだという。40歳手前で絵描きとして独立するまでは中高の学校の先生。生徒たちを指導する一方で、風景画などを書き続けてきた。心がけてきたのは自己満足で終わらないものを描くこと。抽象的ではなく、見る人を引きつけられるものを。依頼人の期待に応えたいというプロ意識が鮮やかな色使い、細かな描写に表れている。
○…手がけた作品は市内にも数多く残る。八王子市役所に掲げられているレリーフや下柚木・永林寺の天井画・・・。八王子景観100選の企画を提案した一人でもあるなど、八王子を「彩り」続けてきた。「やはり生まれ育った街に貢献したいという思いはあります」。絵を描くことは生きていること――。趣味も生きがいも「日本画家」。一生涯、現役を貫くつもりだ。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
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タウンニュース 八王子版 掲載号:2019年7月25日号
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日本画家で、名僧の生涯を描いた絵巻物が港区の寺院で紹介される
橋本 豊治さん
打越町在住 86歳
「残る仕事」 郷土愛もって
○…描いたのは、徳川家の菩提寺として知られる港区・増上寺を中興した僧、観智国師(かんちこくし)。63点の絵画を1巻7・5Mに及ぶ絵巻物、7本に収めた。制作にあたった10年以上前、その生涯を探るため資料を巡り各地を歩きまわったが、原動力となったのは郷土愛。「埼玉出身という説もあったのですが、作品を通してこの名僧が八王子の地で生まれたことを示したいと考えていました」
○…現在の下柚木、旧柚木村で生まれ育った。物心ついた時は戦時中。集団行動を課せられることが多かったが、なじめず一人で”お絵描き”に没頭することが多かったという。「のらくろ」など、当時読んでいた漫画に登場するキャラクターを描き、「楽しかった。今のように画用紙が無いから半紙にね」。そろばんは苦手だけど、絵は上手。そんな学生時代、美術を教えてくれた先生が理解を示してくれた。それが原点となっている。
○…「後世に残る仕事をしたい」という思いを持ち続けてきたのだという。40歳手前で絵描きとして独立するまでは中高の学校の先生。生徒たちを指導する一方で、風景画などを書き続けてきた。心がけてきたのは自己満足で終わらないものを描くこと。抽象的ではなく、見る人を引きつけられるものを。依頼人の期待に応えたいというプロ意識が鮮やかな色使い、細かな描写に表れている。
○…手がけた作品は市内にも数多く残る。八王子市役所に掲げられているレリーフや下柚木・永林寺の天井画・・・。八王子景観100選の企画を提案した一人でもあるなど、八王子を「彩り」続けてきた。「やはり生まれ育った街に貢献したいという思いはあります」。絵を描くことは生きていること――。趣味も生きがいも「日本画家」。一生涯、現役を貫くつもりだ。