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NEWS ポスト セブン TOP ライフ 2019.10.13 16:00  週刊ポスト
ご参考URL= https://www.news-postseven.com/archives/20191013_1466001.html

       内海桂子師匠と田原総一朗氏は生涯現役派、その理想の死に方

 2018年2月から50回にわたって続いた『週刊ポスト』のグラビア連載「寿影」。写真家・渡辺達生氏が、晩年にこれまでの人生を祝う意味を込め、葬儀で使用する「遺影」を「寿影」と置き換えて始まったプロジェクトだった。

 『寿影』に登場した50人の中での最高齢は、大正、昭和、平成、令和と4つの元号を生き抜いてきた御年97歳の内海桂子師匠。今も現役を貫き、月6回、東京・浅草フランス座演芸場東洋館の舞台に立つ。80歳を過ぎてから大けがや大病に見舞われ、耳も遠くなり、足元もおぼつかないが、その生命力は衰え知らずだ。

 「こんなに長生きするとは思ってなかったけど、未だに死ぬことも引退も考えたことなんてない。三味線を弾きながら、自分の漫談を続けているだけ。体が使えるうちは、とことん使いますよ。とにかく仕事をしているのが一番楽しい。死んでも舞台から下りるかってえの」と、“舞台で死ねたら本望”の芸人魂を貫く。

 驚異的なバイタリティは、24歳年下の夫や、孫やひ孫世代の若い芸人に支えられている。

 「若いの捕まえて、100年前の漫才を教えてやるって鍛えてるの。若い人と遊ぶのは元気が出ますよ」

 夫に対しては、「歳も頭のレベルも違うのに、言いたいこと言い合えるのがいい。どうせ私が先に逝くだろうけど、遺言なんてありゃしない。私が死んだ後は“ご自由に!”ですよ。それまでは仲よく喧嘩しようね」と夫に目配せするが、その喧嘩こそが、元気の秘訣なのかもしれない。

 桂子師匠同様に生涯現役を目指すのは、ジャーナリストの田原総一朗氏(85)だ。妻亡き後は一人暮らしだが、近くに住む娘とは起床後と風呂上がりに連絡を取り合って無事を知らせている。娘はマネージメントも担ってくれているため、「大安心で仕事ができる」と、顔がほころぶ。

 ライフワークである深夜討論番組『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)の本番中に逝くことが本望だと語る。

 「もういつ死んでもおかしくない歳だと思っています。よく言うのですが、本番中に田原が静かになった。気がついたら死んでいた。これが理想」。もちろんその様子は生番組として放送される。

 「でも、プロデューサーにそれは無責任と言われてね。『せめて番組の終わりの挨拶後、立ち上がらなかった。これでどうですか』と提案されていますよ(笑い)」

●取材・文/下川良子(スペース・リーブ)※週刊ポスト2019年10月18・25日号

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