定年後・自走新人生:再出発へ「移行力」磨く
2019年8月26日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
Zakzak by 夕刊フジ 経済・マネー 2019.8.24
ご参考URL=https://www.zakzak.co.jp/eco/news/190824/ecn1908240002-n1.html
【定年後・自走人生のススメ】
新たな再出発へ「移行力」を磨く! 定年後に必要な5つの能力
得丸英司
シニア社員にやがて訪れる定年。定年後の人生(余命年数)もまだ短かった「昭和の定年」は、会社人生のゴールとともに人生そのもののゴールでもあった。
日本が超高齢社会に突入した「平成の定年」では、定年後の長い人生の存在がクローズアップされ始めた。さらに、老後生活資金や社会保障制度の財政など「先例のない不安材料」が山積された時代でもあった。一方、「生涯現役の実践」が可能となりつつある「令和の定年」は、会社人生や人生の「ゴール」ではなく、新たな人生の“再出発”を意味する。
定年後研究所では、この再出発の人生を「自走人生」と呼んでいる。定年後は、現役時代のように会社という頼れる存在はなく、「自分でレールを敷きながら走らねばならない」からだ。「自走人生」を送るための努力は、並大抵のことではない。「重要なのは周到な準備ですよ」とシニア社員の皆さんに申し上げている。それとともに、「再出発の準備」が必要なシニア社員のためのいろいろなプログラムを開発、提供している。
『百年ライフプラン~50歳からのキャリア開発』という企業向け研修コンテンツもその1つである。この研修では、再出発のために「移行力を磨く」ことについて学んでいただいている。
シニア社員の定年後は、「どこかの会社で働き続ける」や「NPO法人で社会貢献活動を行う」など、進む道は多少違ったとしても、「何らかの組織(コミュニティ)に所属して」生きていかなければならない点は共通している。慣れ親しんだ現在の会社とはまったく異なる環境(仕組み、社風、社員気質など)にうまく適応できなければならない。
再出発の局面で必要な能力は、次の5つである。
(1)デザイン能力…自分に持続可能な仕事(活動)は何かを見極めることができる能力
(2)価値訴求能力…自分は何ができるのか(価値)をアピールできる能力
(3)環境適応能力…過去とは違った現実を「当然のこと」として捉えることができる能力
(4)汎用(はんよう)能力…どんな組織や仕事でも通用する能力(対人関係力、パソコン操作力など)
(5)幅広い「専門性」…どんな状況、課題にも対応可能な専門能力であること
これらの5つは、「自走人生」を送るための“居場所”を確保するために必要なことでもある。“自走”といっても、1人で突っ走るわけではないのだから。
・会社名や肩書に頼らずに生きていくために、「自分は何者で、何ができるのか(したいのか)」を明確にイメージでき、かつ周囲に伝達・理解させることが必要である。
・小規模な組織(コミュニティ)に所属して働く(活動する)ということは、「1人で何役もこなす」ことが必要となるため、汎用スキル、広がりのある専門性が求められる。
あるボランティア団体の代表が耳打ちしてくれた。「能力はあるのに、長続きしない人は大企業の出身者に多いようです。要するに“プライド”を捨てられるか…ですよ」と。
◇
日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』(https://www.teinengo-lab.or.jp)を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。
■得丸英司(とくまる・えいじ) 「一般社団法人定年後研究所」所長。(株)星和ビジネスリンク取締役専務執行役員。1957年生まれ。日本生命保険で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。
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Zakzak by 夕刊フジ 経済・マネー 2019.8.24
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【定年後・自走人生のススメ】
新たな再出発へ「移行力」を磨く! 定年後に必要な5つの能力
得丸英司
シニア社員にやがて訪れる定年。定年後の人生(余命年数)もまだ短かった「昭和の定年」は、会社人生のゴールとともに人生そのもののゴールでもあった。
日本が超高齢社会に突入した「平成の定年」では、定年後の長い人生の存在がクローズアップされ始めた。さらに、老後生活資金や社会保障制度の財政など「先例のない不安材料」が山積された時代でもあった。一方、「生涯現役の実践」が可能となりつつある「令和の定年」は、会社人生や人生の「ゴール」ではなく、新たな人生の“再出発”を意味する。
定年後研究所では、この再出発の人生を「自走人生」と呼んでいる。定年後は、現役時代のように会社という頼れる存在はなく、「自分でレールを敷きながら走らねばならない」からだ。「自走人生」を送るための努力は、並大抵のことではない。「重要なのは周到な準備ですよ」とシニア社員の皆さんに申し上げている。それとともに、「再出発の準備」が必要なシニア社員のためのいろいろなプログラムを開発、提供している。
『百年ライフプラン~50歳からのキャリア開発』という企業向け研修コンテンツもその1つである。この研修では、再出発のために「移行力を磨く」ことについて学んでいただいている。
シニア社員の定年後は、「どこかの会社で働き続ける」や「NPO法人で社会貢献活動を行う」など、進む道は多少違ったとしても、「何らかの組織(コミュニティ)に所属して」生きていかなければならない点は共通している。慣れ親しんだ現在の会社とはまったく異なる環境(仕組み、社風、社員気質など)にうまく適応できなければならない。
再出発の局面で必要な能力は、次の5つである。
(1)デザイン能力…自分に持続可能な仕事(活動)は何かを見極めることができる能力
(2)価値訴求能力…自分は何ができるのか(価値)をアピールできる能力
(3)環境適応能力…過去とは違った現実を「当然のこと」として捉えることができる能力
(4)汎用(はんよう)能力…どんな組織や仕事でも通用する能力(対人関係力、パソコン操作力など)
(5)幅広い「専門性」…どんな状況、課題にも対応可能な専門能力であること
これらの5つは、「自走人生」を送るための“居場所”を確保するために必要なことでもある。“自走”といっても、1人で突っ走るわけではないのだから。
・会社名や肩書に頼らずに生きていくために、「自分は何者で、何ができるのか(したいのか)」を明確にイメージでき、かつ周囲に伝達・理解させることが必要である。
・小規模な組織(コミュニティ)に所属して働く(活動する)ということは、「1人で何役もこなす」ことが必要となるため、汎用スキル、広がりのある専門性が求められる。
あるボランティア団体の代表が耳打ちしてくれた。「能力はあるのに、長続きしない人は大企業の出身者に多いようです。要するに“プライド”を捨てられるか…ですよ」と。
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日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』(https://www.teinengo-lab.or.jp)を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。
■得丸英司(とくまる・えいじ) 「一般社団法人定年後研究所」所長。(株)星和ビジネスリンク取締役専務執行役員。1957年生まれ。日本生命保険で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。
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