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ZACZAC by 夕刊フジ 2019.2.26
ご参考URL=https://www.zakzak.co.jp/lif/news/190226/lif1902260008-n1.html

    【生涯現役脳をめざせ!】筋肉は毎年1%ずつ減少! 
             意識的に体を動かして筋肉量の維持を


 ★ (1)ゲスト酒井朋子・東京医科歯科大学助教(整形外科・リハビリ)

 今、リハビリテーションはケガからの機能回復のみならず、「リハビリ療法」としてさまざまな疾病の手術や投薬とセットで行われている。健康寿命を延ばすには、自力で体を支え、動ける筋力が欠かせない。整形外科の最前線で治療にあたる専門医に聞く。

 朝田 リハビリ療法は実際にどのように行われているのですか?

 酒井 血圧や心拍数などに厳しい基準が設けられ、患者さんの安全を担保した環境下で行われています。

 朝田 入院患者さんではない一般の人はどんなことに注意すればいいでしょうか。

 酒井 動悸(どうき)がする、気分がすぐれないなど、何らかの自覚症状があるときには運動を見合わせたほうがよいでしょう。体調が悪い時に無理をしてはいけないのですが、かといって安静にしすぎるのもよくありません。中高年の方は1年で1%ずつ筋肉量が減っていきます。なので、意識的に体を動かして筋肉の量を維持してほしいですね。

 朝田 私も高齢の患者さんには、「つえや押し車などの装具を使って、歩けるうちはできるだけ歩きましょう」とお話ししています。

 酒井 高齢者の場合は転倒リスクに注意しながら、できるだけ動いていただきたいです。

 朝田 「腰や膝が痛くて歩くのがつらい」という訴えも多く、痛みとの兼ね合いも難しいですね。「痛くても頑張れ!」とは言えないですし(笑)。

 酒井 実は痛みがあっても動いた方がよい場合が多いのですが、動いてはいけない疾患もありますので、配慮が必要です。

 朝田 痛みのコントロールというのは、整形外科の永遠の課題ですね。

 酒井 痛みがきっかけで動かなくなると、筋肉量を落とす大きな原因になります。それが「ロコモティブ・シンドローム(運動器症候群。以下ロコモ)」につながります。ロコモの定義は「筋肉や関節の障害のため移動機能が下がること」、要するに、動けなくなることですね。(協力・東京医科歯科大学)

 ■朝田隆(あさだ たかし) 1982年東京医科歯科大学卒業。メモリークリニックお茶の水理事長、東京医科歯科大学医学部特任教授、医学博士。数々の認知症実態調査に関わり、軽度認知障害(MCI)のうちに予防を始めることを強く推奨、デイケアプログラムの実施など第一線で活躍中。『効く!「脳トレ」ブック』(三笠書房)など編著書多数。

 ■酒井朋子(さかいともこ) 東京医科歯科大学医学部附属病院 リハビリテーション部部長、助教。日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科指導医、日本整形外科学会認定 整形外科、リウマチ専門医。東京医科歯科大学医学部卒、医学部附属病院整形外科助教を経て2018年6月より現職。

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