「自分らしさ加えたい」声優古川登志夫
2018年6月14日 お仕事日 本 生 涯 現 役 推 進 協 議 会 &
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
下野新聞「SOON」ニュース /社会 2018/6/13 5:00
ご参考URL=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/36401
「自分らしさ加えたい」 ねずみ男役射止めた、
栃木出身声優の古川登志夫さん
4月に始まったテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」(フジテレビ、日曜日午前9時)で、栃木市出身の声優古川登志夫(ふるかわとしお)(71)が「ねずみ男」を熱演している。シリーズ第6期となる本作は、人々が妖怪の存在を忘れた現代を舞台にパワハラやネットいじめ、働き方改革といった社会的テーマを描き、注目を集めている。役への思いや演技論、今後の目標などについて古川に聞いた。
-「ねずみ男」役に決まった時の心境を。
「軽妙なキャラクターで最も得手な部分。自分がやらずに誰がやると思い込んでいたが、第5期のオーディションで落ちて、今度こそと意気込んだ。以前からやりたかった役なので、うれしいのひと言です」
-どんな役柄を目指していますか。
「ばかなやつで、悪いことばっかりしてるんだけど、鬼太郎も見放さない、ファンもついてくるような、憎めない感を出したい。声質やしゃべり方、口調などで、どこかに好感度を盛り込もうという意識はある」
-本シリーズは、大人の注目度も高い。
「時代のコンテンポラリーなテーマを盛り込んで本が作られている。すごく新しくて面白い。ちょっと危険を冒しているくらい。批判が出るのでは、と心配されていたが、ふたを開けたら視聴率がすごくいい。同じ時間帯で歴代トップ。絵が劇場用のクオリティーで、きれいに作られているところも受けているのでは」
-役を演じる際に心掛けていることは。
「自分独特のものを加えようと。古川登志夫のプラスアルファがなければ意味がない。自分の役づくりの方程式があって。誰もが抱くキャラクターのイメージと対極なものを探る。その落差をうまく演じると、役の魅力が広がる」
「どんな仕事も一つ一つ誠実に取り組むこと。ぼくが創り出した言葉に『人格等身大演技』がある。人格は100%、演技に反映される。うまい役者になりたかったら人格を磨く。そうでないと、生涯現役で仕事をしていくことは難しい」
-故郷を離れて約60年。
「父親は教育熱心で厳しく、この世界に入るのも大反対だった。12歳で東京の児童劇団に入るために家を出たが、『生半可なことで戻ってくるな。15人きょうだいの末っ子で、親といる時間が一番短いんだ。よく考えろ』と。小筆で『初志貫徹』と書いて渡してくれた。あぁつらい、やめたいという時に効いた。おやじは、ぼくが27歳の時に死んだ。今のような姿を見せられなかった。生きていたらどんなに喜んだだろう。帰省する時に、太平山が見えてくると、もういないのに両親にまた会えるような気がして。この年になると望郷の念が強くなってくる」
-古川さんの活躍を県民も誇りに思っています。
「栃木県が育んだぼくの人間性。母なる古里です。栃木県出身をあちこちで掲げていて、栃木県に生まれたことを誇りに思う。皆さんも郷土に愛を持って、古里の喧伝(けんでん)に努めてほしい」
-今後の目標を。
「戦争に終止符を打てない人類が、日本のアニメやゲームで分かり合えちゃう。そこに(外交面で)力を入れようという動きがある。民族も言語も国境も、一足飛びにして結び付けてしまう日本のサブカル。その大使役も担っていきたい」
ふるかわ・としお 日本大芸術学部演劇学科卒。青二プロダクション(東京都港区)所属。うる星やつら(諸星あたる)、ワンピース(エース)、ドラゴンボール(ピッコロ)など数々の有名アニメ作品に出演するとともに、大阪芸術大学教授として後進の育成にも励んでいる。
NPO法人 ラ イ フ ・ ベ ン チ ャ ー ・ ク ラ ブ 活 動 で
ご 支 援 く だ さ る 会 員 皆 様
下野新聞「SOON」ニュース /社会 2018/6/13 5:00
ご参考URL=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/36401
「自分らしさ加えたい」 ねずみ男役射止めた、
栃木出身声優の古川登志夫さん
4月に始まったテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」(フジテレビ、日曜日午前9時)で、栃木市出身の声優古川登志夫(ふるかわとしお)(71)が「ねずみ男」を熱演している。シリーズ第6期となる本作は、人々が妖怪の存在を忘れた現代を舞台にパワハラやネットいじめ、働き方改革といった社会的テーマを描き、注目を集めている。役への思いや演技論、今後の目標などについて古川に聞いた。
-「ねずみ男」役に決まった時の心境を。
「軽妙なキャラクターで最も得手な部分。自分がやらずに誰がやると思い込んでいたが、第5期のオーディションで落ちて、今度こそと意気込んだ。以前からやりたかった役なので、うれしいのひと言です」
-どんな役柄を目指していますか。
「ばかなやつで、悪いことばっかりしてるんだけど、鬼太郎も見放さない、ファンもついてくるような、憎めない感を出したい。声質やしゃべり方、口調などで、どこかに好感度を盛り込もうという意識はある」
-本シリーズは、大人の注目度も高い。
「時代のコンテンポラリーなテーマを盛り込んで本が作られている。すごく新しくて面白い。ちょっと危険を冒しているくらい。批判が出るのでは、と心配されていたが、ふたを開けたら視聴率がすごくいい。同じ時間帯で歴代トップ。絵が劇場用のクオリティーで、きれいに作られているところも受けているのでは」
-役を演じる際に心掛けていることは。
「自分独特のものを加えようと。古川登志夫のプラスアルファがなければ意味がない。自分の役づくりの方程式があって。誰もが抱くキャラクターのイメージと対極なものを探る。その落差をうまく演じると、役の魅力が広がる」
「どんな仕事も一つ一つ誠実に取り組むこと。ぼくが創り出した言葉に『人格等身大演技』がある。人格は100%、演技に反映される。うまい役者になりたかったら人格を磨く。そうでないと、生涯現役で仕事をしていくことは難しい」
-故郷を離れて約60年。
「父親は教育熱心で厳しく、この世界に入るのも大反対だった。12歳で東京の児童劇団に入るために家を出たが、『生半可なことで戻ってくるな。15人きょうだいの末っ子で、親といる時間が一番短いんだ。よく考えろ』と。小筆で『初志貫徹』と書いて渡してくれた。あぁつらい、やめたいという時に効いた。おやじは、ぼくが27歳の時に死んだ。今のような姿を見せられなかった。生きていたらどんなに喜んだだろう。帰省する時に、太平山が見えてくると、もういないのに両親にまた会えるような気がして。この年になると望郷の念が強くなってくる」
-古川さんの活躍を県民も誇りに思っています。
「栃木県が育んだぼくの人間性。母なる古里です。栃木県出身をあちこちで掲げていて、栃木県に生まれたことを誇りに思う。皆さんも郷土に愛を持って、古里の喧伝(けんでん)に努めてほしい」
-今後の目標を。
「戦争に終止符を打てない人類が、日本のアニメやゲームで分かり合えちゃう。そこに(外交面で)力を入れようという動きがある。民族も言語も国境も、一足飛びにして結び付けてしまう日本のサブカル。その大使役も担っていきたい」
ふるかわ・としお 日本大芸術学部演劇学科卒。青二プロダクション(東京都港区)所属。うる星やつら(諸星あたる)、ワンピース(エース)、ドラゴンボール(ピッコロ)など数々の有名アニメ作品に出演するとともに、大阪芸術大学教授として後進の育成にも励んでいる。
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