SFN Special 対談「生 涯 現 役 力」の連載
2014年12月13日 お仕事 初月無料を謳う“まぐまぐ”【さくらフィナンシャルニュース】は、経済情報サイトで、金融資本市場改革の前進と開かれた司法の実現を目指し、特に商事裁判の情報に力を入れていると説明しています。
メルマガでは、注目している裁判動向のリポートを配信するとともに、重要裁判の判決や証人尋問などが起きた際はその都度、臨時速報を発行するとのことですが、このたび2015新年1月からは、江川詔子×大石 静スペシャル対談「生涯現役力」連載開始予告をしています。
同メルマガでの切口テーマ「生涯現役力」が、どれだけ『生涯現役社会づくり』に役立つ推進役を果たしていけるかどうか・・・私たちは今後注意深くネットワーク可否を判定していきたいと存じます。
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スペシャル対談:「 生 涯 現 役 力 」 の 連 載
さくらフィナンシャルニュース(SFN)は、2015年1月から特別企画として、ジャーナリストの江川紹子氏と脚本家の大石静氏とのスペシャル対談「生涯現役力」の連載を始める。
明日に控えた選挙はもちろんのこと、経済、法律などあらゆる問題を身近なテーマに落とし込んで、ズバズバと斬り込んでもらう予定だ。せっかくなので、12月初旬に行われた対談を少しだけお見せする。
〈 生 涯 現 役 力 対 談 〉
編集部 SFNでは、「国民審査」のための情報をデータベース化するため、ニュースに裁判官の氏名や期を出来る限り入れるようにしています。ちなみに、国民審査とは、最高裁の裁判官が任命されてから初めて行われる衆院選挙の際に受ける審査です。また、10年を経過した後に行われる衆院選の時にも再審査があります。
大 石 選挙の度に「どうする、これ?」という感じで今まできました。SFNでいくら情報出してもらっても、マニフェストさえ読む暇ないのに無理。私たち、日々の仕事がこんなに忙しくて、昨日だって睡眠2時間です。
江 川 私も風邪をこじらせてへろへろなんですが(笑)。
大 石 そういう状況の中で、「知りたい」気持ちはあるんだけど、その裁判官が書いた判決や扱った事件を調べる手間がかかりすぎて難しいのが現状です。もっとわかりやすい方法はないのかしら。
江 川 テーマで決めたらどうかなと思うな。例えば、一票の格差訴訟を手がけている弁護士のグループがあります。「ひとり一票国民会議」というのをやっているグループは前々から国民審査に着目していて、裁判を起こし、最高裁までいくと、その判断によって●か×かを決めています。
大 石 今まで罷免された人っているの? そもそもどうなると罷免されるの?
江 川 50%を超えると罷免されるけど、今まで罷免された人はいません。
大 石 毎回、この問題をどうするんだと思いつつ、選挙が終わると忘れてしまい、その繰り返しです。みんなそうだと思うな。
江 川 選挙制度は、結局、根本的なところを見直そうとせずに、「問題が生じるとちょっと直す」という弥縫策できたところに問題がある。先月、「選挙無効請求事件」で画期的な判決が出ました。詳細は省きますが、裁判官はおしなべて国会の対応に苛立を感じていることはわかる。
大 石 選挙区を全然違った考え方で作り直さないと、一票の計算が合ってこないでしょ。
江 川 最高裁は、参議院についてはそれをはっきり言っている。だいぶ前から、最高裁は「県単位でやるのは無理だ」と認めているのに未だに県単位でやっている。
大 石 やっぱり地域誘導、利益誘導の政治だから、小さくしておいた方がいいということでしょう。でも、本来、国会議員の仕事は、そうことじゃないのに。
江 川 鬼丸かおるさんという裁判官はそのことを指摘している。「地域代表でなければ、地域の声が反映されない」という意見もあるが、通信や交通手段が発達した現在では、地方の議員は当選しやすいような格差をつけなくても、地方の声が国会に伝わらないということはないし、国会議員が配慮しなくてはいけないのは地方と都会の問題だけではない。様々な課題があるのになぜ地方の問題だけ特別視するのか、と。鬼丸さんと、山本庸幸裁判官も「投票価値の平等は、他に優先する唯一かつ絶対的な基準として、あらゆる国政選挙で真っ先に守らなければならない」という旨を明言しているのに、他の裁判官は「違憲」とか「違法」などとは言っていても、肝心なところはぐにゃぐにゃしている。
大石 その人に聞いてみないとわからないけど、裁判官はなんでぐにゃぐにゃしているのかしら。不思議よね。
〈 1 月 か ら の 本 編 に 続 く 〉
テレビや新聞では、あまり聞くことのできないふたりの「激辛対談」を通じて、いくつになっても第一線で現役をはれるパワーを読者に感じていただけたらと思う。【了】
■江川紹子氏プロフィール
1958年、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。1982年〜87年まで神奈川新聞社に勤務。警察・裁判取材や連載企画などを担当した後、29歳でフリーランス・ライターとなる。1989年から本格的にオウム真理教についての取材を開始。そのため、オウムによる暗殺を計画された経験も持つ。?「冤罪の構図 やったのはお前だ」(社会思想社、のち現代教養文庫、新風舎文庫)「オウム真理教追跡2200日」(文藝春秋)、「父と娘の肖像」(小学館文庫)、「勇気ってなんだろう」(岩波ジュニア新書)等、著書多数。菊池寛賞受賞。行刑改革会議、検察の在り方検討会議の各委員を経験。オペラ愛好家としても知られる。個人blogに「江川紹子のあれやこれや」がある。
■大石静氏プロフィール
1951年、東京都出身。日本女子大学文学部国文学科卒。1986年に脚本家としてデビューして以来、数多くの作品を手がけ続ける。NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」で第15回向田邦子賞/第5回橋田賞をダブル受賞。「恋せども、愛せども」(WOWOW)で、平成19年度文化庁芸術祭テレビ部門(ドラマの部)優秀賞。「セカンドバージン」(NHK)で東京ドラマアウァード2011・脚本賞。
著書に「わたしってブスだったの?」(文春文庫)、「ニッポンの横顔」(中央公論新社)などのエッセイ集や小説「愛才」(文春文庫)、「四つの嘘」(幻冬社)など多数。他に、作詞も手がける。公式blogに静の海(http://blog.5012.jp/ohishi/profile.html)がある。
メルマガでは、注目している裁判動向のリポートを配信するとともに、重要裁判の判決や証人尋問などが起きた際はその都度、臨時速報を発行するとのことですが、このたび2015新年1月からは、江川詔子×大石 静スペシャル対談「生涯現役力」連載開始予告をしています。
同メルマガでの切口テーマ「生涯現役力」が、どれだけ『生涯現役社会づくり』に役立つ推進役を果たしていけるかどうか・・・私たちは今後注意深くネットワーク可否を判定していきたいと存じます。
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スペシャル対談:「 生 涯 現 役 力 」 の 連 載
さくらフィナンシャルニュース(SFN)は、2015年1月から特別企画として、ジャーナリストの江川紹子氏と脚本家の大石静氏とのスペシャル対談「生涯現役力」の連載を始める。
明日に控えた選挙はもちろんのこと、経済、法律などあらゆる問題を身近なテーマに落とし込んで、ズバズバと斬り込んでもらう予定だ。せっかくなので、12月初旬に行われた対談を少しだけお見せする。
〈 生 涯 現 役 力 対 談 〉
編集部 SFNでは、「国民審査」のための情報をデータベース化するため、ニュースに裁判官の氏名や期を出来る限り入れるようにしています。ちなみに、国民審査とは、最高裁の裁判官が任命されてから初めて行われる衆院選挙の際に受ける審査です。また、10年を経過した後に行われる衆院選の時にも再審査があります。
大 石 選挙の度に「どうする、これ?」という感じで今まできました。SFNでいくら情報出してもらっても、マニフェストさえ読む暇ないのに無理。私たち、日々の仕事がこんなに忙しくて、昨日だって睡眠2時間です。
江 川 私も風邪をこじらせてへろへろなんですが(笑)。
大 石 そういう状況の中で、「知りたい」気持ちはあるんだけど、その裁判官が書いた判決や扱った事件を調べる手間がかかりすぎて難しいのが現状です。もっとわかりやすい方法はないのかしら。
江 川 テーマで決めたらどうかなと思うな。例えば、一票の格差訴訟を手がけている弁護士のグループがあります。「ひとり一票国民会議」というのをやっているグループは前々から国民審査に着目していて、裁判を起こし、最高裁までいくと、その判断によって●か×かを決めています。
大 石 今まで罷免された人っているの? そもそもどうなると罷免されるの?
江 川 50%を超えると罷免されるけど、今まで罷免された人はいません。
大 石 毎回、この問題をどうするんだと思いつつ、選挙が終わると忘れてしまい、その繰り返しです。みんなそうだと思うな。
江 川 選挙制度は、結局、根本的なところを見直そうとせずに、「問題が生じるとちょっと直す」という弥縫策できたところに問題がある。先月、「選挙無効請求事件」で画期的な判決が出ました。詳細は省きますが、裁判官はおしなべて国会の対応に苛立を感じていることはわかる。
大 石 選挙区を全然違った考え方で作り直さないと、一票の計算が合ってこないでしょ。
江 川 最高裁は、参議院についてはそれをはっきり言っている。だいぶ前から、最高裁は「県単位でやるのは無理だ」と認めているのに未だに県単位でやっている。
大 石 やっぱり地域誘導、利益誘導の政治だから、小さくしておいた方がいいということでしょう。でも、本来、国会議員の仕事は、そうことじゃないのに。
江 川 鬼丸かおるさんという裁判官はそのことを指摘している。「地域代表でなければ、地域の声が反映されない」という意見もあるが、通信や交通手段が発達した現在では、地方の議員は当選しやすいような格差をつけなくても、地方の声が国会に伝わらないということはないし、国会議員が配慮しなくてはいけないのは地方と都会の問題だけではない。様々な課題があるのになぜ地方の問題だけ特別視するのか、と。鬼丸さんと、山本庸幸裁判官も「投票価値の平等は、他に優先する唯一かつ絶対的な基準として、あらゆる国政選挙で真っ先に守らなければならない」という旨を明言しているのに、他の裁判官は「違憲」とか「違法」などとは言っていても、肝心なところはぐにゃぐにゃしている。
大石 その人に聞いてみないとわからないけど、裁判官はなんでぐにゃぐにゃしているのかしら。不思議よね。
〈 1 月 か ら の 本 編 に 続 く 〉
テレビや新聞では、あまり聞くことのできないふたりの「激辛対談」を通じて、いくつになっても第一線で現役をはれるパワーを読者に感じていただけたらと思う。【了】
■江川紹子氏プロフィール
1958年、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。1982年〜87年まで神奈川新聞社に勤務。警察・裁判取材や連載企画などを担当した後、29歳でフリーランス・ライターとなる。1989年から本格的にオウム真理教についての取材を開始。そのため、オウムによる暗殺を計画された経験も持つ。?「冤罪の構図 やったのはお前だ」(社会思想社、のち現代教養文庫、新風舎文庫)「オウム真理教追跡2200日」(文藝春秋)、「父と娘の肖像」(小学館文庫)、「勇気ってなんだろう」(岩波ジュニア新書)等、著書多数。菊池寛賞受賞。行刑改革会議、検察の在り方検討会議の各委員を経験。オペラ愛好家としても知られる。個人blogに「江川紹子のあれやこれや」がある。
■大石静氏プロフィール
1951年、東京都出身。日本女子大学文学部国文学科卒。1986年に脚本家としてデビューして以来、数多くの作品を手がけ続ける。NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」で第15回向田邦子賞/第5回橋田賞をダブル受賞。「恋せども、愛せども」(WOWOW)で、平成19年度文化庁芸術祭テレビ部門(ドラマの部)優秀賞。「セカンドバージン」(NHK)で東京ドラマアウァード2011・脚本賞。
著書に「わたしってブスだったの?」(文春文庫)、「ニッポンの横顔」(中央公論新社)などのエッセイ集や小説「愛才」(文春文庫)、「四つの嘘」(幻冬社)など多数。他に、作詞も手がける。公式blogに静の海(http://blog.5012.jp/ohishi/profile.html)がある。
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