退職後も活躍する生涯現役社会へ 岡山市が検討会発足

 退職後の高齢者に再就労や社会参加を促し、地域を支える人材として活躍してもらう「生涯現役社会づくり」の検討会が10日、岡山市役所で発足した。来年1月ごろまで議論を重ね、検討結果を市の第6期高齢者保健福祉計画(2015~17年度)に反映させる。

 検討会は市が設置。市社会福祉協議会、岡山公共職業安定所、岡山経済同友会、県商工会議所連合会などの代表、大学教授、市の関係部局幹部ら16人の委員で組織する。高齢者に活動先を紹介する仕組みづくりなどを話し合う。

 初会合には委員12人が出席。座長に市シルバー人材センターの正野隆士理事長を選んだ。大森雅夫市長は「高齢者の持つノウハウの活用は地域社会にとって非常に重要。どのように取り組むべきか議論を進めてほしい」と述べた。

 委員からは「社会参加のイメージをつかみにくい高齢者も多く、相談に応じる仕組みが必要」「“地域デビュー”への意識を高めるには退職前の人を対象にしたセミナーなどが有効」といった意見があった。

 生涯現役社会の実現は、厚生労働省の検討会が昨年6月にまとめた報告書で「意欲ある高齢者が活躍できる環境の整備が喫緊の課題」と指摘している。

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