「一月刊丈風:高連協樋口共同代表挨拶」
2014年1月29日 お仕事 東 瀧 邦 次 様
堀 内 正 範 拝
「未萌にして睹(み)る」者のひとりとして 記
web「月刊丈風」1月号 月内ぎりぎりでの公開になりました。
1月27日(月)開催「高連協新年集会」での樋口代表の年頭挨拶は高齢社会NGO連携協議会活動の指針を示しています。各地各界の敬愛する高齢者の皆さんに呼びかけています。
◎「アベノミクス」の恩恵は高齢者にはとどかない。
◎安倍政権下では格差がひろがって高齢者への敬意が薄れていく。
◎2014年は「団塊の世代(700万人)」がすべて高齢者の仲間入りをし、4人に1人・3200万人に達した高齢者(65歳以上)が
・生活圏で新たな「モノ・居場所・しくみ」をつくり存在感を示すこと。
・地域・平和・民主主義のもとで「長寿社会(平和の証)」の達成につとめること。
・国防軍ではなく国民運動として地域を愛し国を守る姿を示すこと。
それなら隣国から非難を受けるどころか敬意を受けることになるでしょう。
失礼があればお恕しください。
***堀内正範 朝日新聞社社友(元『知恵蔵』編集長) 高連協オピニオン会員
E-mail mhori888@ybb.ne.jp
Tel & Fax 0475-42-5673 Keitai 090-4136-7811
〒 299-4301 千葉県長生郡一宮町一宮9340-8
web 「丈人の会」「月刊丈風」http://jojin.jp
blog 「らうんじ・茶王樹・南九十九里から」http://myhp.ne.jp/chaoju/lounge
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2014(平成26)年高連協・新年集会
日時:2014(平成26)年1月27日(月)13:30~16:40
場所:内幸町プレスセンター9F日本記者クラブ宴会場
・年頭挨拶 樋口恵子 高齢社会NGO連携協議会 共同代表
皆様、明けましておめでとうございます。
今日はそういう当番のようですから、僭越でございますが、最初にご挨拶をさせていただきます。
急に生ぐさい新年になってしまいまして、東京都民とくにわれわれ高齢者にとっては、東京はほんとうに住みにくい街になってしまっています。わたしたちがこれからの「人生100年の舞台」としての東京をどうつくりあげるか。選ぶ方はさまざまでありましょうけれど、「人生100年」の入り口と出口がしっかりと固められているような、そんな人を都知事に選びたいと思っております。
さてわが高連協(高齢社会NGO連携協議会)ですが、わたしは去年何を申し上げたのか、なんたって物忘れに認知症がだんだん加わってきますと、覚えているほうが不思議で、日々の行動がつつがなくいっているのは、記憶ではなくて推理です。そこにあるはずだ、こうしたはずだ。そう推理をしますと、去年2013年の年頭ということから考えますと、2012年は結構いい動きがあった。わたしたちはそれに乗って風をつかみ帆をはらみ、しっかりやっていこう!という意味のことをいったと思うのです。
なぜか。2012年にはふたつの大きな政策といいましょうか、政府の政策変更がございました。高齢者の場合は11年ぶりに「高齢社会対策大綱」の改定でございます。もうひとつは女性のほう。ですからわたしは「高齢者の変」と「女性の変」と呼んでいるのですけれど、ある意味では政策変更というか土台が変わったといっていいと思うのです。女性のほうは、オリンピック前で、まだ前政権でしたけれども、「働くなでしこ大作戦」というのです。女性の活躍推進といって工程表もつくるといっていて、政権が変わったし、まだつくっていないけれど、これからもっと進むでしょう。
「高齢社会対策大綱」のほうは、われわれおなじみの清家篤先生が会長であったこともありまして、65歳以上の人が「支えられる側から支える側」へ、希望する人は誰でもが幾つになっても働ける社会へ、というのが「高齢社会対策大綱」のひとつの柱でございまして、大いにわたしは力を得たわけでございます。
ですから12年の暮れは、わたしはとっても嬉しかった。女でしょ、年寄りでしょ。両方にがんばれ!というのですから、こんなに良いことはないじゃありませんか。と思っていたのですけれど、それから1年経ちました。
どうであろうか、といいますと、女性のほうはそれなりに進んだと思います。こんなことには反対だと思っていたあの安倍さんまで、口を開けば「女性が活躍する、女性が輝く社会を」という。わたしなどは、「ほんとう?」と聞き返したくなりますけれど、こう繰り返しいわれますと少しはほんとなのかと思います。
それから企業の側をみておりますと、たしかに女性の登用とか活躍がたいへん大きく進んでいます。都知事にはだれか男の人がなると思うけれど、かならず副知事にはだれか女性が登用されるだろうと思っています。その程度には世の中変わってきています。
ところが肝心の高齢者のほうは、1年経ってもなんにも動かなかった。たしかにもうちょっと若い年齢層での「高年齢者雇用安定法」が変わりまして、65歳までは雇用が義務づけられるとか、その程度の動きはありましたけれども、高齢者が主体となって行動を起こすとか、高齢者の知恵を借りようとか、いっしょに社会に貢献すべくシステムをつくっていこう、という提案は、わたしの知るかぎり、女性のほうがいろいろあったのに比べてなかった。
で、わたしはなぜないのだろう、と考えてみましたら、理由がひとつわかりました。女性活躍モデルは国際的な前例やモデルがいやというほどあるのです。しかも「成功体験」としてある。安倍さんが、ああ言い出したのは、日本の男女性別役割分業、女性と男性の役割分担をはっきりしてここまできていることが、国際的に、ダボス会議であろうとどこであろうと、「失敗体験」として世界に公認されているからです。欧米などのモデルがあるからできるのです。
ところが残念ながら、高齢者が本当に活躍している社会は世界に少ない。モデルがないのです。むしろ日本の高齢者の労働力率が高いくらいです。日本には勤労の精神がある。この先は文化の問題だから批判はできないのですけれど、「レイバー」ということに対する考え方ですね。「ハッピー・リタイアメント」ということばがあるくらい。むしろ早くしごとを終わって、それから経済を保障されて、いろんな生き方をするほうがよいという考え方が、つい最近の先進国には支配的だったと思いますし、その先進国が変わっていく気配は見えております。
スウェーデンではすでに75歳まで働ける社会を国家モデルとして提案しはじめております。ですから変わっていくでしょうけれど、先進国も一部が変わり始めたばかりなんですね。モデルがあって何かするのがうまいのが、日本です。だからおもしろいじゃありませんか。
2014年、これからみんなで始めようではありませんか。自慢じゃないが、世界一の金メダル確実の長寿国であります。高齢化比率も高い国であります。モデルがなかったらわれわれがなるよりしようがない。世界中の高齢者が活躍する、高齢者が働く、そのロールモデルにわたしたち自身がなっていくよりほかにない。
だから「2014年はがんばろう、わらわれ自身がロールモデルになろう!」、政府がしてくれるのを待つのではなくて、わたしたちがどんどん提案して実践しよう。これがわたしの提案でございます。
ありがとうございました。
堀 内 正 範 拝
「未萌にして睹(み)る」者のひとりとして 記
web「月刊丈風」1月号 月内ぎりぎりでの公開になりました。
1月27日(月)開催「高連協新年集会」での樋口代表の年頭挨拶は高齢社会NGO連携協議会活動の指針を示しています。各地各界の敬愛する高齢者の皆さんに呼びかけています。
◎「アベノミクス」の恩恵は高齢者にはとどかない。
◎安倍政権下では格差がひろがって高齢者への敬意が薄れていく。
◎2014年は「団塊の世代(700万人)」がすべて高齢者の仲間入りをし、4人に1人・3200万人に達した高齢者(65歳以上)が
・生活圏で新たな「モノ・居場所・しくみ」をつくり存在感を示すこと。
・地域・平和・民主主義のもとで「長寿社会(平和の証)」の達成につとめること。
・国防軍ではなく国民運動として地域を愛し国を守る姿を示すこと。
それなら隣国から非難を受けるどころか敬意を受けることになるでしょう。
失礼があればお恕しください。
***堀内正範 朝日新聞社社友(元『知恵蔵』編集長) 高連協オピニオン会員
E-mail mhori888@ybb.ne.jp
Tel & Fax 0475-42-5673 Keitai 090-4136-7811
〒 299-4301 千葉県長生郡一宮町一宮9340-8
web 「丈人の会」「月刊丈風」http://jojin.jp
blog 「らうんじ・茶王樹・南九十九里から」http://myhp.ne.jp/chaoju/lounge
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2014(平成26)年高連協・新年集会
日時:2014(平成26)年1月27日(月)13:30~16:40
場所:内幸町プレスセンター9F日本記者クラブ宴会場
・年頭挨拶 樋口恵子 高齢社会NGO連携協議会 共同代表
皆様、明けましておめでとうございます。
今日はそういう当番のようですから、僭越でございますが、最初にご挨拶をさせていただきます。
急に生ぐさい新年になってしまいまして、東京都民とくにわれわれ高齢者にとっては、東京はほんとうに住みにくい街になってしまっています。わたしたちがこれからの「人生100年の舞台」としての東京をどうつくりあげるか。選ぶ方はさまざまでありましょうけれど、「人生100年」の入り口と出口がしっかりと固められているような、そんな人を都知事に選びたいと思っております。
さてわが高連協(高齢社会NGO連携協議会)ですが、わたしは去年何を申し上げたのか、なんたって物忘れに認知症がだんだん加わってきますと、覚えているほうが不思議で、日々の行動がつつがなくいっているのは、記憶ではなくて推理です。そこにあるはずだ、こうしたはずだ。そう推理をしますと、去年2013年の年頭ということから考えますと、2012年は結構いい動きがあった。わたしたちはそれに乗って風をつかみ帆をはらみ、しっかりやっていこう!という意味のことをいったと思うのです。
なぜか。2012年にはふたつの大きな政策といいましょうか、政府の政策変更がございました。高齢者の場合は11年ぶりに「高齢社会対策大綱」の改定でございます。もうひとつは女性のほう。ですからわたしは「高齢者の変」と「女性の変」と呼んでいるのですけれど、ある意味では政策変更というか土台が変わったといっていいと思うのです。女性のほうは、オリンピック前で、まだ前政権でしたけれども、「働くなでしこ大作戦」というのです。女性の活躍推進といって工程表もつくるといっていて、政権が変わったし、まだつくっていないけれど、これからもっと進むでしょう。
「高齢社会対策大綱」のほうは、われわれおなじみの清家篤先生が会長であったこともありまして、65歳以上の人が「支えられる側から支える側」へ、希望する人は誰でもが幾つになっても働ける社会へ、というのが「高齢社会対策大綱」のひとつの柱でございまして、大いにわたしは力を得たわけでございます。
ですから12年の暮れは、わたしはとっても嬉しかった。女でしょ、年寄りでしょ。両方にがんばれ!というのですから、こんなに良いことはないじゃありませんか。と思っていたのですけれど、それから1年経ちました。
どうであろうか、といいますと、女性のほうはそれなりに進んだと思います。こんなことには反対だと思っていたあの安倍さんまで、口を開けば「女性が活躍する、女性が輝く社会を」という。わたしなどは、「ほんとう?」と聞き返したくなりますけれど、こう繰り返しいわれますと少しはほんとなのかと思います。
それから企業の側をみておりますと、たしかに女性の登用とか活躍がたいへん大きく進んでいます。都知事にはだれか男の人がなると思うけれど、かならず副知事にはだれか女性が登用されるだろうと思っています。その程度には世の中変わってきています。
ところが肝心の高齢者のほうは、1年経ってもなんにも動かなかった。たしかにもうちょっと若い年齢層での「高年齢者雇用安定法」が変わりまして、65歳までは雇用が義務づけられるとか、その程度の動きはありましたけれども、高齢者が主体となって行動を起こすとか、高齢者の知恵を借りようとか、いっしょに社会に貢献すべくシステムをつくっていこう、という提案は、わたしの知るかぎり、女性のほうがいろいろあったのに比べてなかった。
で、わたしはなぜないのだろう、と考えてみましたら、理由がひとつわかりました。女性活躍モデルは国際的な前例やモデルがいやというほどあるのです。しかも「成功体験」としてある。安倍さんが、ああ言い出したのは、日本の男女性別役割分業、女性と男性の役割分担をはっきりしてここまできていることが、国際的に、ダボス会議であろうとどこであろうと、「失敗体験」として世界に公認されているからです。欧米などのモデルがあるからできるのです。
ところが残念ながら、高齢者が本当に活躍している社会は世界に少ない。モデルがないのです。むしろ日本の高齢者の労働力率が高いくらいです。日本には勤労の精神がある。この先は文化の問題だから批判はできないのですけれど、「レイバー」ということに対する考え方ですね。「ハッピー・リタイアメント」ということばがあるくらい。むしろ早くしごとを終わって、それから経済を保障されて、いろんな生き方をするほうがよいという考え方が、つい最近の先進国には支配的だったと思いますし、その先進国が変わっていく気配は見えております。
スウェーデンではすでに75歳まで働ける社会を国家モデルとして提案しはじめております。ですから変わっていくでしょうけれど、先進国も一部が変わり始めたばかりなんですね。モデルがあって何かするのがうまいのが、日本です。だからおもしろいじゃありませんか。
2014年、これからみんなで始めようではありませんか。自慢じゃないが、世界一の金メダル確実の長寿国であります。高齢化比率も高い国であります。モデルがなかったらわれわれがなるよりしようがない。世界中の高齢者が活躍する、高齢者が働く、そのロールモデルにわたしたち自身がなっていくよりほかにない。
だから「2014年はがんばろう、わらわれ自身がロールモデルになろう!」、政府がしてくれるのを待つのではなくて、わたしたちがどんどん提案して実践しよう。これがわたしの提案でございます。
ありがとうございました。
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