いまなお働く主に倣いて『生涯現役』を!
2013年5月2日 お仕事 個人で所属している日本基督教団経堂緑岡教会の男子壮年層メンバーの会/「壮年会」は、毎年春のペンテコステ(聖霊降臨祭)と歳末のクリスマス(キリスト降誕祭)時期に会報『道標』を発行しています。今春発行の49号に下記の原稿を投稿しましたが、今回は締切期限に当方の手違いのため下記原稿の誌上掲載は中止し、当ブログ上での掲載のみといたしました。
キリスト教信仰の有無にかかわらず、わたしたち「生涯現役」をめざす仲間たちが、常日頃実践に励んでいる「生涯現役」の生き方について・・・どう思われるか、また「生涯現役社会」とは何か・・・などについて、ご関心ある方の率直なご意見などいただけますと、本当に有難いと存じます。
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『 道 標 』 未 掲 載 原 稿 : 2 0 1 3 . 5 . 2
い ま な お 働 く 主 に 倣 い て 『 生 涯 現 役 』 を !
イエスはお答えになった。“わたしの父は今もなお働いておられる。 だから、わたしも働くのだ。” (新約聖書/ヨハネによる福音書 5:17)
「バカの一つ覚え」とでもいうのだろうか。自らに「生涯現役」のライフワークを課し、参集してくださった仲間の方たちとご一緒に、足掛け30年も「生涯現役社会づくり」推進活動を続けていようとは・・・。
1972年、経堂緑岡教会に転入会後2年目から転出先の前教会で書記だったためか、伝道担当長老より経堂北教会との合同伝道集会や夕礼拝など、主の御業に倣いてとは恐れ多い表現だが、休む暇なしのご用を仰せつかったように想う。
その頃仕事で苦労したのは、会社業務と教会奉仕の狭間で主のみ旨に従うことの困難さであった。業務担当の立場上、主日礼拝を最優先するのは当然でも、職務の責任回避も許されないことがしばしばだった。
とくに30歳代後半に、将来の独立自営を前提としたベンチャー起業経営者の誘いでスカウトされ、10年余の生涯現役実践道場インターン生的な就業経歴が、会社業務と教会奉仕の両面で貴重な人生経験となった。
「仕事に活きる信仰」「奉仕に役立つ職務」の両面で、わが人生後半の課題探しの末に決断した1984年、25年勤続サラリーマン人生から本邦唯一の『生涯現役実践道場』経営者宣言を当時の故三和主任牧師にお伝えした。
1986年4月感慨深い「生涯現役実践道場」銀座事務所開設に際しては、三和牧師よりキリスト教での開所式をしていただき、故岩本 功兄はじめ関係者10余名の参列も得て、活動への主の豊かな祝福をお祈りした。
それに半年先だつ1985年10月発足した月例開催生涯現役塾は、休むことなく本年4月には328回を重ね、実践活動家の発題発表と参加者の自他研鑽による、高齢化急速な日本で「生涯現役」のあり方の探究を続けた。
その生涯現役塾や実践道場の活動場所について、経堂緑岡教会の後藤好夫会員ご経営の(株)八重洲口会館様には、これまで10余年以上に亙り特別ご支援をいただき、また後藤社長自ら日本生涯現役推進協議会理事として2004年創設以来のご尽力に重ねて深謝している。
参加メンバーの「生涯現役実践」には総論は大賛成でも、百人百様の各論異見続出は常で、発足当初の60代・70代の協力者も20余年後の現在、特に夜間開催生涯現役塾には参加するだけの体力維持にも無理が出る。
その過程でわたしたちが学んだのは、個人の「生涯現役実践」課題の探究だけではなく、周辺の賛同者拡充の「あなたも 周囲も 日本も元気に!!」を志す市民主導「生涯現役社会づくり」協働ネットワークとIT化である。
折しも本年「高齢者雇用安定法」改正で厚生労働省が官制「生涯現役社会の実現」に向けたアドバルーンを上げ始めたが、いずれ65歳の年金支給年齢も再引き上げ可能性予想ありでは、夢と希望の未来が見えない。
野村総研2005年団塊世代層セカンドライフ・アンケート調査の「人生60歳過ぎてやりたいこと」(複数回答)は、①ボランティア活動26.8%、②地域活動20.6%、③起業・NPOの立ち上げ10.0%・・・だそうだ。
また、2月放映TV朝日での“65歳以上求職者への働く動機”調査では、①収入必要25.1%、②健康維持23.8%、③経験活用13.2%、④余暇活用10.3%、⑤社会参加5.2%、その他・・・となっているようだ。
さらに放送大学の【生涯現役の社会へ】特別講義:上林千恵子法政大学教授の「ワークシェアリングの実施条件」では、企業側と高齢者側との各検討項目でのニーズ分析など、まだまだ現状は実態把握の段階だといえる。
いずれにしてもマスコミが取り上げる事例の大部分は、個人一人ひとりの「生涯現役」と社会全体的「生涯現役社会」の関わりの明確な主体把握が不十分であり、理論・実践の両面からの裏付け研究不足は否めない。
特に国語辞典に存在しない「生涯現役」語彙の、一般民間団体や自治体などの用語活用は、「生涯学習」語彙と平素混同して使われる部分が大多数で、「生涯現役社会」はおろか「生涯現役」の用語使用も明確な説明がまずない。
わたしたちは、この「生涯現役」語彙が不明瞭な侭の「生涯現役社会」発想では、個人の「生涯現役」軽視から地道な自主自立の「生涯現役」民間力を有効活用できない、官主導型「生涯現役社会」の提唱を危惧する。
生涯現役実践に最重要な生きがい軽視の「生涯現役」では、名ばかりの「生涯現役社会」となり、わたしたちは「自らの生きがいが、世の中に役立つこと」でない「生涯現役社会」なら、民活力の有効活用ゼロだと評価する。
その意味で、不完全な表面だけを繕う「生涯現役社会」の用語をかざす、上から目線の発想には待ったをかけるべきで、「生涯現役」実践者のホンネの生きがいに裏付けられた市民当事者の「生涯現役社会づくり」推進活動で勝負をしたい。
故に「生涯現役社会」とは、“生涯現役の生きがいに燃え誠実に努力する人たちの成果は、必ず役立つと確信できる社会”であり、そのためには人生先輩たる者は自ら後世に遺す後姿をわが子孫に限らず、超高齢社会にその尊厳を示せる人生修業者でありたいものだ。
来たる5月18日(土)午後、都しごと財団大講堂での「市民が決める『生涯現役社会』/第18回生涯現役フォーラム」にわが国における市民自治の活動分野では第一人者の福嶋浩彦氏を迎えてのご講演をお願いした。
家庭は二の次で、仕事一途に職場で長年全力投球し続けてきた会社人間。その人生から仕事を除いて残る本当の「生きがい」は何か、本来あるべき「生きがい」を常に問い続ける主は、今も休まず問い続けておられる。
わたしたちは信徒伝道に相応しい「意義ある生涯現役で輝ける未来創りを!」と確信する実践活動でないと、自信をもって他者にお伝えできないと日々反省する毎日であり、どのような苦難・試練があろうとも主の働きを信じて進みたい。
参加する仲間一人ひとりに天から与えられた、その人の真のタラントが輝いて「生涯現役社会づくり」の大切な一員としての役割を果たしていただけるよう祈りつつ、どの人も神が用いられていることを社会が認めるよう工夫したい。
企業社会的責任のCSR面で、定年後仕事が無く目標喪失高齢者急増なら、企業・本人両者とも人財産業廃棄化への無防備・無策が問われ、“人生終わりよければ 全てよし”の「生涯現役人生道場」に無縁だったのが何よりも悔まれる。
“死ぬまで定年なし”と見舞客に対し、逆に入院患者が夢と希望を与えた女流作家・故三浦綾子女史の信仰は、常に働く主の存在あればこそで、主の導きある限り与えられた健康で「生涯現役社会づくり」に励みたいと願う毎日である。
高齢者人口が愈々増大するこの21世紀、世にある宗教団体が真摯な「生きがい」を求める求道者一人ひとりに、内なる魂を鼓舞して社会的使命を伝える天の声は、「死ぬまで人生定年なし」が当然ではなかろうか。 以 上
キリスト教信仰の有無にかかわらず、わたしたち「生涯現役」をめざす仲間たちが、常日頃実践に励んでいる「生涯現役」の生き方について・・・どう思われるか、また「生涯現役社会」とは何か・・・などについて、ご関心ある方の率直なご意見などいただけますと、本当に有難いと存じます。
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『 道 標 』 未 掲 載 原 稿 : 2 0 1 3 . 5 . 2
い ま な お 働 く 主 に 倣 い て 『 生 涯 現 役 』 を !
イエスはお答えになった。“わたしの父は今もなお働いておられる。 だから、わたしも働くのだ。” (新約聖書/ヨハネによる福音書 5:17)
「バカの一つ覚え」とでもいうのだろうか。自らに「生涯現役」のライフワークを課し、参集してくださった仲間の方たちとご一緒に、足掛け30年も「生涯現役社会づくり」推進活動を続けていようとは・・・。
1972年、経堂緑岡教会に転入会後2年目から転出先の前教会で書記だったためか、伝道担当長老より経堂北教会との合同伝道集会や夕礼拝など、主の御業に倣いてとは恐れ多い表現だが、休む暇なしのご用を仰せつかったように想う。
その頃仕事で苦労したのは、会社業務と教会奉仕の狭間で主のみ旨に従うことの困難さであった。業務担当の立場上、主日礼拝を最優先するのは当然でも、職務の責任回避も許されないことがしばしばだった。
とくに30歳代後半に、将来の独立自営を前提としたベンチャー起業経営者の誘いでスカウトされ、10年余の生涯現役実践道場インターン生的な就業経歴が、会社業務と教会奉仕の両面で貴重な人生経験となった。
「仕事に活きる信仰」「奉仕に役立つ職務」の両面で、わが人生後半の課題探しの末に決断した1984年、25年勤続サラリーマン人生から本邦唯一の『生涯現役実践道場』経営者宣言を当時の故三和主任牧師にお伝えした。
1986年4月感慨深い「生涯現役実践道場」銀座事務所開設に際しては、三和牧師よりキリスト教での開所式をしていただき、故岩本 功兄はじめ関係者10余名の参列も得て、活動への主の豊かな祝福をお祈りした。
それに半年先だつ1985年10月発足した月例開催生涯現役塾は、休むことなく本年4月には328回を重ね、実践活動家の発題発表と参加者の自他研鑽による、高齢化急速な日本で「生涯現役」のあり方の探究を続けた。
その生涯現役塾や実践道場の活動場所について、経堂緑岡教会の後藤好夫会員ご経営の(株)八重洲口会館様には、これまで10余年以上に亙り特別ご支援をいただき、また後藤社長自ら日本生涯現役推進協議会理事として2004年創設以来のご尽力に重ねて深謝している。
参加メンバーの「生涯現役実践」には総論は大賛成でも、百人百様の各論異見続出は常で、発足当初の60代・70代の協力者も20余年後の現在、特に夜間開催生涯現役塾には参加するだけの体力維持にも無理が出る。
その過程でわたしたちが学んだのは、個人の「生涯現役実践」課題の探究だけではなく、周辺の賛同者拡充の「あなたも 周囲も 日本も元気に!!」を志す市民主導「生涯現役社会づくり」協働ネットワークとIT化である。
折しも本年「高齢者雇用安定法」改正で厚生労働省が官制「生涯現役社会の実現」に向けたアドバルーンを上げ始めたが、いずれ65歳の年金支給年齢も再引き上げ可能性予想ありでは、夢と希望の未来が見えない。
野村総研2005年団塊世代層セカンドライフ・アンケート調査の「人生60歳過ぎてやりたいこと」(複数回答)は、①ボランティア活動26.8%、②地域活動20.6%、③起業・NPOの立ち上げ10.0%・・・だそうだ。
また、2月放映TV朝日での“65歳以上求職者への働く動機”調査では、①収入必要25.1%、②健康維持23.8%、③経験活用13.2%、④余暇活用10.3%、⑤社会参加5.2%、その他・・・となっているようだ。
さらに放送大学の【生涯現役の社会へ】特別講義:上林千恵子法政大学教授の「ワークシェアリングの実施条件」では、企業側と高齢者側との各検討項目でのニーズ分析など、まだまだ現状は実態把握の段階だといえる。
いずれにしてもマスコミが取り上げる事例の大部分は、個人一人ひとりの「生涯現役」と社会全体的「生涯現役社会」の関わりの明確な主体把握が不十分であり、理論・実践の両面からの裏付け研究不足は否めない。
特に国語辞典に存在しない「生涯現役」語彙の、一般民間団体や自治体などの用語活用は、「生涯学習」語彙と平素混同して使われる部分が大多数で、「生涯現役社会」はおろか「生涯現役」の用語使用も明確な説明がまずない。
わたしたちは、この「生涯現役」語彙が不明瞭な侭の「生涯現役社会」発想では、個人の「生涯現役」軽視から地道な自主自立の「生涯現役」民間力を有効活用できない、官主導型「生涯現役社会」の提唱を危惧する。
生涯現役実践に最重要な生きがい軽視の「生涯現役」では、名ばかりの「生涯現役社会」となり、わたしたちは「自らの生きがいが、世の中に役立つこと」でない「生涯現役社会」なら、民活力の有効活用ゼロだと評価する。
その意味で、不完全な表面だけを繕う「生涯現役社会」の用語をかざす、上から目線の発想には待ったをかけるべきで、「生涯現役」実践者のホンネの生きがいに裏付けられた市民当事者の「生涯現役社会づくり」推進活動で勝負をしたい。
故に「生涯現役社会」とは、“生涯現役の生きがいに燃え誠実に努力する人たちの成果は、必ず役立つと確信できる社会”であり、そのためには人生先輩たる者は自ら後世に遺す後姿をわが子孫に限らず、超高齢社会にその尊厳を示せる人生修業者でありたいものだ。
来たる5月18日(土)午後、都しごと財団大講堂での「市民が決める『生涯現役社会』/第18回生涯現役フォーラム」にわが国における市民自治の活動分野では第一人者の福嶋浩彦氏を迎えてのご講演をお願いした。
家庭は二の次で、仕事一途に職場で長年全力投球し続けてきた会社人間。その人生から仕事を除いて残る本当の「生きがい」は何か、本来あるべき「生きがい」を常に問い続ける主は、今も休まず問い続けておられる。
わたしたちは信徒伝道に相応しい「意義ある生涯現役で輝ける未来創りを!」と確信する実践活動でないと、自信をもって他者にお伝えできないと日々反省する毎日であり、どのような苦難・試練があろうとも主の働きを信じて進みたい。
参加する仲間一人ひとりに天から与えられた、その人の真のタラントが輝いて「生涯現役社会づくり」の大切な一員としての役割を果たしていただけるよう祈りつつ、どの人も神が用いられていることを社会が認めるよう工夫したい。
企業社会的責任のCSR面で、定年後仕事が無く目標喪失高齢者急増なら、企業・本人両者とも人財産業廃棄化への無防備・無策が問われ、“人生終わりよければ 全てよし”の「生涯現役人生道場」に無縁だったのが何よりも悔まれる。
“死ぬまで定年なし”と見舞客に対し、逆に入院患者が夢と希望を与えた女流作家・故三浦綾子女史の信仰は、常に働く主の存在あればこそで、主の導きある限り与えられた健康で「生涯現役社会づくり」に励みたいと願う毎日である。
高齢者人口が愈々増大するこの21世紀、世にある宗教団体が真摯な「生きがい」を求める求道者一人ひとりに、内なる魂を鼓舞して社会的使命を伝える天の声は、「死ぬまで人生定年なし」が当然ではなかろうか。 以 上
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