「 生 産 性 の 船 / マ イ ラ イ フ 創 造 プ ラ ン 」 で の
    参 画 で 、 高 齢 化 社 会 へ の 課 題 予 測 を 考 え 、 
      『 生 涯 現 役 』 的 付 加 価 値 の 必 要 性 を 痛 感

  年金支給の開始年齢を段階的に65歳まで引き上げられるための、高齢者雇用安定法改正の筈なのに、肝心の当事者である企業も定年当事者たちも、超高齢社会に向かう社会構造変化への対応に、これまで余りにも無関心、無防備過ぎなかったのではないか。

  その反省点の一例は、既に述べた大企業定年予定者への退職準備講座の企画内容でお察しの通りである。私は、1988年11月実施の(公益財)日本生産性本部主催「生産性の船」第60船運航記念船で「ライフ プランニング クルーズ」中高年コースDブロックリーダーで参画した貴重な経験がある。

  生産性本部:中高年対象「マイライフ創造プラン」企画構想に勇躍参加し、ブロックリーダーまとめとして “(前文略)どうか、この度の貴重な10日間のご縁で得られた想い出を生涯を大切にし、「人生今日が始まり」の精神を忘れず、生涯現役の祈りをもって帰国後も励まし合う仲間でありたい。(以下略)”と記した当時の研修報告書を大切に保存している。  

  そのとき研修生だった赤木喜代恵さんが、早速ライフ・ベンチャークラブ世話役として私たち会員への健康体操、簡易ヨガ指導など、随分とクラブのために永年ご奉仕いただき、また地元府中市での地域活動でも仲間と社会貢献しておられることを心から喜び感謝している。

  その「マイライフ創造プラン」に生涯現役の考え方をぜひ導入して貰いたいとの願いで参加したが、残念ながらそのプラン参画への力量不足とバブル最盛期でもあり、時期尚早のため「生涯現役社会づくりプラットフォーム」構築に至る協働化は実らなかった。

  個人会員制に完全シフトして会員一人ひとりの「生涯現役」実践例研鑽活動を推進しながらも、常に念頭を離れなかったのは企業の定年退職講座を担当している窓口の壁をどう風通し良くするかだった。

  船上「マイライフ創造プラン」研修に参加していた大企業研修担当者や労組幹部の方々と懇談会席上や、個別の話し合いなどの機会を捉えての意見交換では、「個人の定年後」だけではなく「社会全体の高齢化問題」との関連性にはある程度の賛意を得られた。

  そして、当時既に確定予測される「高齢時代になる社会」問題に「生涯現役へのライフ・ベンチャー」が必要になるという、私たちのライフ・ベンチャー生涯現役活動に様々な理解もしていただけた。

  だが悲しいかな、個人ではいくらでも理解できるが、企業内サラリーマンの立場という限界があると口籠る。「その限界を乗り越えるには社内ポストの地位を捨てる覚悟が必要」という説明に、当クラブ会員の参画意識にも共通するものがあるのは十分理解できたのだが・・・。

  会社の方針として、企業OBが穏やかな老後を暮らせる趣旨の「定年退職準備講座」内容に、敢えて社会変革につながるような市民参画活動での『生涯現役流の生きがい創り』を社内提案する勇断には、どなたも尻込み姿勢だった。  つづく  

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