よくわかる「生涯現役社会」
姫路市が目指す「生涯現役社会」の考え方についてご説明します。

日本の社会の現状

今の日本は、高齢化が進む一方で、社会を支える現役世代は減少しており、社会保障費が増加したり、社会の活力が低下したりするのではないかと懸念されています。このような社会においては、高齢者が社会を支える一員として活躍し続けることが求められます。

 また、日本人の平均寿命は年々伸びて、平成20年(2008年)時点で男性は79歳、女性では86歳に達しており、人生も、高齢期も長くなっています。長くなった高齢期を心豊かに過ごし、質の高い生活を送るためには、健康を保ち、生涯学習やスポーツ、地域活動など様々な分野において高齢者が活躍できる場や仕組みが求められます。

 「長寿」という夢を叶えた日本人が、人生をより豊かに幸せにするために必要なこと、それが「生涯現役」なのです。

「生涯現役」とは?
「生涯現役」には、(1)健康、(2)自立、(3)活動という3つの要素があります。

 しかし、これらは単に病気や障害がない、とか、介護を受けていない、というような状態を指すのではありません。

 たとえ、病気や障害があっても、自分はおおむね健康だと感じていて、必要なときには支援を受けながら自らの選択と責任に基づいて日常生活を送り、家事や仕事、趣味やボランティアなど、家庭や地域においていきいきと活動していること、これが「生涯現役」なのです。

 「生涯現役」は、誰にとっても同じ状態というわけではありません。先ほどの3つの要素の強さやバランスは人それぞれ。その人に合った「生涯現役」を目指すことが重要です。

 生涯現役で過ごすことで、毎日の生活に充実感、満足感が生まれます。この充実感、満足感がさらなる活動への原動力になります。この良い循環によって、心豊かな、質の高い生活を送ることができるのです。

「生涯現役社会」とは?
「生涯現役社会」とは、誰もが生涯現役で過ごせる社会、つまり、誰もが生涯にわたり、健やかで自立した生活を送りながら、目的を持っていきいきと活動し、長寿による豊かさを実感することができる社会です。そして、老若男女すべての人が世代を超えて互いに尊重し合い、社会を支える一員として参加する多世代共生社会なのです。

 「生涯現役社会」が実現すれば、次のような効果がもたらされます。

(1) 社会の活性化
 高齢者が長年培った知識や経験、技術を活かして社会の担い手として活躍することで、地域課題を解決したり、地域コミュニティ活動を活発にすることができます。

(2) 社会保障費の減少
 健康なまま高齢になる人が増えれば、医療や福祉にかかる費用を抑えることができます。

(3) 豊かな文化の継承と醸成
 地域で守り伝えられてきた伝統行事や工芸技術を、高齢者が次世代に伝える機会が多くなれば、豊かな文化を未来に継承することができます。

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