昨年来、日本生涯現役推進協議会ではNPO法人 ライフ・ベンチャー・クラブと協働で、『生涯現役プロデューサー』登録構想を会員や月例シリーズ生涯現役塾参加者に発表している。

  『生涯現役プロデューサー』とは一体どういう資格で、それを取得するとどういうメリットがあるのか?・・・と経験を積んだ古い会員からも質問されることがある。しかし、この『生涯現役プロデューサー』は、国の認定資格で職業化している「士(さむらい)」業と同じ考え方の、認可を条件とする資格制度を意図していない。過去15年も前に私たちが試みた、『生涯現役アドバイザー』制度の、資格目的で進められたために頓挫した考えとは違うからである。

  世間には、退職後の収入確保を夢見るシニアを対象に様々な資格講座があり、国家認定と錯覚されて多数存在している。だが、その大部分の実体は、現在国民からも評価を落としている各省庁のOB天下り先の団体が運営資金源にしているものが多く、法的に裏付けをもつ資格のものではない。

  問題はどういう資格であれ、資格取得者がその資格を活用して収入に役立てられるかどうかは、ご本人の努力でカネになる顧客を集めて、その資格を活用できる能力次第だといえる。

  その意味で、定年後収入としてアテにできない資格や、私たちも過去失敗した構想の反省からいえば、人生経験に成熟した判断力のある意欲的シニア層の資格制度であるためには、社会的に信頼される有資格者たちの実績を伴うことが先決条件であろう。

  「生涯現役」の本質は、本来自己満足的なものではない。社会から評価されてこそ成り立つもので、周囲からも評価される社会中心的なものである。その考えのもとに、私たち生涯現役仲間は、「会社人間」の名刺で活躍したシニアOBが、受講料で得た資格自体が安易に世間で能力評価されると早合点するような制度システムには、厳しい評価をすべきだと考えている。

  そこで『生涯現役プロデューサー』構想では、表面的な能力・資格にこだわらず、まずスタートは良心的に、本人の実質的な潜在意欲・能力を重視した、自由意思による仮登録からチャレンジして貰うこととしている。「生涯現役」という考えをどう本人が捉え、生涯充実した人生に活かす、自己実現の本意を誠実に評価したいのである。

仮登録への手続き:http://www.sgsk.net/common/pdf/karitouroku.pdf

  ただ仮登録の段階では、まだ『生涯現役プロデューサー』の実体が何なのか、冒頭のような質問につながる。そのために、本登録へと進める大事な課程を月例シリーズ化の『生涯現役塾』で忍耐強く自他研鑽している。自己の「生涯現役」の本質確認と「生涯現役社会づくり支援ネットワーク」推進への自らの役割を体得する『生涯現役塾』だと理解してほしい。世間一般の仲良し勉強会、名刺交換の異業種交流会だけを目的としたものではないといえる。(以下 つづく)  
 

  

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