「高連協オピニオン会員」アンケート結果(前)
2004年10月1日 私たちが関わる高齢社会NGO連携協議会(高連協)加盟50団体で活動する中高年1,500人〔有効票884人〕の協力による本年8月のアンケート調査、およびエイジング総合研究センターの集計と結果分析による調査研究委員会が本日午後高連協で開催されましたので、その概況報告をさせていただきます。
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少子高齢化が進行する中、退職後の中高年で社会的活動に携わるものが増大している。「高齢社会NGO連携協議会」(高連協)は、少子高齢社会対策の推進に関わる団体50余が集結する連合体であり、参加団体に関わる会員など活動的中高年者が連携を図り様々な活動を展開している。
高連協の活動は、中高年者の社会的役割などを提唱した「高齢者憲章」を行動指針にして、高齢化問題に関するシンポジウム、中高年の社会参加の促進をテーマとする研究セミナー等の開催、そして「社会保障制度改革に関する提言」などを行っている。
高連協は、こうした活動を行うに際しては、参加団体の会員「高連協オピニオン会員」のアンケート調査を行い、そのコンセンサスを以って諸活動を展開している。
本調査は、4人に1人が60歳以上となったわが国において、求められる「中高年の社会参加活動」をテーマに、活動している中高年(高連協オピニオン会員)を対象にその実状、そして社会参加を促進するための方策等について調査したものである。
〔調査結果の概要〕
1. 調査対象者の性別は、男性63.5%、女性36.0%、無回答0.6%で男性が6割強、年齢は65歳以上が約6割で、男性は65〜69歳、女性が60〜64歳がそれぞれ全体の約3割強と多い。
アンケートの回答経験は初回の人が55.3%、2回目29.3%、3回目9.2%、最も長く従事した職業は、企業等の役職員が50.2%と過半数でうち男性は72.4%、女性11.6%だが、女性の最多は40.9%の主婦業である。
2. 家族状況の同居家族では配偶者と一緒の人が男性93.4%、女性72.0%で85.3%。家族形態別では夫婦のみ世帯49.0%、二世代世代33.1%、一人暮らし7.2%、三世代世帯2.9%。要介護高齢者がいる人は18.2%だが、同居している人は4.5%と僅かで男女ともに65歳未満にやや多い。
3. 健康状態(複数回答)では「健康で社会的活躍をしている人」60.7%、「持病があるが活動している人」31.1%で9割強の人が社会参加し、性別に大差はないが後期高齢者では少なくなる。健康保持のために「食生活に気を使っている」76.4%、「定期的に健康診断を受けている」64.5%、「規則的に体操や運動をしている」63.3%、「十分睡眠をとるようにしている」54.8%。
健康保持や体力づくり(複数回答)では、「ウォーキング」60.9%、「体操」40.7%から大きく離れて「ゴルフ」19.5%、「山登り」15.2%、「水泳」13.4%と続き、男性はウォーキングとゴルフ、女性は体操が多く、男性は70〜74歳、女性は65〜69歳が健康体力づくりに熱心である。
4. 日常生活での生活関連項目(所得・収入、貯蓄・資産、住まい、家族・親族、地域の人間、友人・知人、就労・社会、趣味・レジャー)についての満足度は、「満足」「まあ満足」の満足層がいずれも半数を超え、友人・知人関係が93.2%、家族・親族関係85.8%と身近な人間関係の満足層が多い。経済的な貯蓄・資産57.6%を除くと概ね7割以上が満足。
主な収入源は年金(恩給を含む)77.6%が最多となり、企業・団体等からの給与・手当て28.4%、貯蓄取り崩し18.6%、資産収入(不動産・証券運用など)16.6%、自演業収入10.5%で、65歳以上では女性の75歳以上を除き約9割以上が年金だと回答している。
雑費のうちで出費の多い経費(複数回答)は、「趣味活動」49.4%、「友人・知人の付合い」45.0%が多く、「慶弔費」24.9%、「孫や家族にプレゼント」18.3%、「保健・健康食品」17.1%、「スポーツ・体力づくり」12.1%で、男性は趣味活動や友人・知人の付合い経費、女性は慶弔費や家族等プレゼント経費が多い。
5. 悩み・不安・楽しみについては次の通りである。
?心配していること(複数回答)は、「自分の健康や病気」64.6%、「家族の健康や病気」60.4%、「自分が痴呆や要介護になった時の世話・後見」45.4%で健康面が上位を占め、「子や孫の将来」33.4%、「年金制度」33.1%が続く。男女別では自分や家族の健康は男性が女性よりやや多く、自分が要介護になった時の世話や後見では女性で、とくに65〜69歳に多い。子孫の将来不安は70〜74歳の男性に、年金制度は男女とも60歳未満の層にそれぞれ多い。
?最も心配していることは、「自分の健康や病気」21.5%、「自分が痴呆や要介護になった時の世話・後見」14.7%、「家族の健康や病気」12.9%の健康への心配が過半数で、男女別では自分や家族の健康は男性が女性よりやや多く、自分が要介護になった時の世話や後見では女性で、とくに65〜69歳に多い。また、心配事がとくにないという人は女性の75歳以上に多くなっている。
?生活のなかで楽しみにしていること(複数回答)は、「旅行に出かける」52.0%、「友人・知人と過す」47.1%、「ボランティアや社会貢献活動をする」45.2%、「子・孫・親族と過ごす」39.6%、「趣味で作業行動する」38.9%、「同好会等の集り」38.3%、「一人でゆったり休養する」25.7%で、男女別には趣味での作業行動や同好会等が男性に多く、旅行やボランティア・社会貢献活動、休養が男性より女性に多い。旅行は男性の65〜69歳、女性の70〜74歳、友人・知人と過すのは男性の65〜69歳、女性の65〜74歳、ボランティア・社会貢献活動では女性70〜74歳にそれぞれ多い。 つづく
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少子高齢化が進行する中、退職後の中高年で社会的活動に携わるものが増大している。「高齢社会NGO連携協議会」(高連協)は、少子高齢社会対策の推進に関わる団体50余が集結する連合体であり、参加団体に関わる会員など活動的中高年者が連携を図り様々な活動を展開している。
高連協の活動は、中高年者の社会的役割などを提唱した「高齢者憲章」を行動指針にして、高齢化問題に関するシンポジウム、中高年の社会参加の促進をテーマとする研究セミナー等の開催、そして「社会保障制度改革に関する提言」などを行っている。
高連協は、こうした活動を行うに際しては、参加団体の会員「高連協オピニオン会員」のアンケート調査を行い、そのコンセンサスを以って諸活動を展開している。
本調査は、4人に1人が60歳以上となったわが国において、求められる「中高年の社会参加活動」をテーマに、活動している中高年(高連協オピニオン会員)を対象にその実状、そして社会参加を促進するための方策等について調査したものである。
〔調査結果の概要〕
1. 調査対象者の性別は、男性63.5%、女性36.0%、無回答0.6%で男性が6割強、年齢は65歳以上が約6割で、男性は65〜69歳、女性が60〜64歳がそれぞれ全体の約3割強と多い。
アンケートの回答経験は初回の人が55.3%、2回目29.3%、3回目9.2%、最も長く従事した職業は、企業等の役職員が50.2%と過半数でうち男性は72.4%、女性11.6%だが、女性の最多は40.9%の主婦業である。
2. 家族状況の同居家族では配偶者と一緒の人が男性93.4%、女性72.0%で85.3%。家族形態別では夫婦のみ世帯49.0%、二世代世代33.1%、一人暮らし7.2%、三世代世帯2.9%。要介護高齢者がいる人は18.2%だが、同居している人は4.5%と僅かで男女ともに65歳未満にやや多い。
3. 健康状態(複数回答)では「健康で社会的活躍をしている人」60.7%、「持病があるが活動している人」31.1%で9割強の人が社会参加し、性別に大差はないが後期高齢者では少なくなる。健康保持のために「食生活に気を使っている」76.4%、「定期的に健康診断を受けている」64.5%、「規則的に体操や運動をしている」63.3%、「十分睡眠をとるようにしている」54.8%。
健康保持や体力づくり(複数回答)では、「ウォーキング」60.9%、「体操」40.7%から大きく離れて「ゴルフ」19.5%、「山登り」15.2%、「水泳」13.4%と続き、男性はウォーキングとゴルフ、女性は体操が多く、男性は70〜74歳、女性は65〜69歳が健康体力づくりに熱心である。
4. 日常生活での生活関連項目(所得・収入、貯蓄・資産、住まい、家族・親族、地域の人間、友人・知人、就労・社会、趣味・レジャー)についての満足度は、「満足」「まあ満足」の満足層がいずれも半数を超え、友人・知人関係が93.2%、家族・親族関係85.8%と身近な人間関係の満足層が多い。経済的な貯蓄・資産57.6%を除くと概ね7割以上が満足。
主な収入源は年金(恩給を含む)77.6%が最多となり、企業・団体等からの給与・手当て28.4%、貯蓄取り崩し18.6%、資産収入(不動産・証券運用など)16.6%、自演業収入10.5%で、65歳以上では女性の75歳以上を除き約9割以上が年金だと回答している。
雑費のうちで出費の多い経費(複数回答)は、「趣味活動」49.4%、「友人・知人の付合い」45.0%が多く、「慶弔費」24.9%、「孫や家族にプレゼント」18.3%、「保健・健康食品」17.1%、「スポーツ・体力づくり」12.1%で、男性は趣味活動や友人・知人の付合い経費、女性は慶弔費や家族等プレゼント経費が多い。
5. 悩み・不安・楽しみについては次の通りである。
?心配していること(複数回答)は、「自分の健康や病気」64.6%、「家族の健康や病気」60.4%、「自分が痴呆や要介護になった時の世話・後見」45.4%で健康面が上位を占め、「子や孫の将来」33.4%、「年金制度」33.1%が続く。男女別では自分や家族の健康は男性が女性よりやや多く、自分が要介護になった時の世話や後見では女性で、とくに65〜69歳に多い。子孫の将来不安は70〜74歳の男性に、年金制度は男女とも60歳未満の層にそれぞれ多い。
?最も心配していることは、「自分の健康や病気」21.5%、「自分が痴呆や要介護になった時の世話・後見」14.7%、「家族の健康や病気」12.9%の健康への心配が過半数で、男女別では自分や家族の健康は男性が女性よりやや多く、自分が要介護になった時の世話や後見では女性で、とくに65〜69歳に多い。また、心配事がとくにないという人は女性の75歳以上に多くなっている。
?生活のなかで楽しみにしていること(複数回答)は、「旅行に出かける」52.0%、「友人・知人と過す」47.1%、「ボランティアや社会貢献活動をする」45.2%、「子・孫・親族と過ごす」39.6%、「趣味で作業行動する」38.9%、「同好会等の集り」38.3%、「一人でゆったり休養する」25.7%で、男女別には趣味での作業行動や同好会等が男性に多く、旅行やボランティア・社会貢献活動、休養が男性より女性に多い。旅行は男性の65〜69歳、女性の70〜74歳、友人・知人と過すのは男性の65〜69歳、女性の65〜74歳、ボランティア・社会貢献活動では女性70〜74歳にそれぞれ多い。 つづく
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