J・K・ガルブレイスの日本への期待
2004年1月30日 今朝の日本経済新聞「私の履歴書」欄で、ガルブレイス(米国経済学者)は、終戦直後の日本訪問を以来、興味を持ち続け、その急速な戦後の経済復興に日本へのこれからの課題や期待に私たちが参考とすべきことを述べています。
彼が診る日本の現状分析によると、1990年以降の長期経済停滞は、日本人の生活面で消費財等での基本的欲求が十分満たされている反面、生活者が本当に興味や関心を引くものが満足に供給されていないと喝破しています。
マズローの5段階欲求に拠るまでもなく、基本的欲求が充足されますと、人の関心は物質的なモノではなく、精神面での楽しみや知識の、芸術、科学、教育などに向かうから、日本はモットこれらの振興に力の配分をすべきだとの忠告です。
モノ造りの得意な日本人は、優れた製品の輸出主導で相変わらず生活の糧を稼いでいますが、今後はもっと日本の音楽や芸術で世界に貢献することを彼は主張しています。現状の製造優先主義では国内の新たな消費は生まれない考えには同感です。
また、日本はこれまで余りにも外国(特に欧米)の真似をし過ぎており、これが大きな弱点で、日本自身の自発性や自己決断の軽視につながっていると警告しています。中国への工場移転等での経済パーフォマンスに偏る中国脅威論など心配無用なのです。
これからは、人生の喜び、楽しみという自己実現を重視する国として、国民総生産(GNP)よりは「国民総楽しみ」(GNE=グロス・ナショナル・ネンジョイメント)に向けるべきと説く彼の論旨に、わが主張の『生涯現役社会づくり』を活用できると確信する次第です。
彼が診る日本の現状分析によると、1990年以降の長期経済停滞は、日本人の生活面で消費財等での基本的欲求が十分満たされている反面、生活者が本当に興味や関心を引くものが満足に供給されていないと喝破しています。
マズローの5段階欲求に拠るまでもなく、基本的欲求が充足されますと、人の関心は物質的なモノではなく、精神面での楽しみや知識の、芸術、科学、教育などに向かうから、日本はモットこれらの振興に力の配分をすべきだとの忠告です。
モノ造りの得意な日本人は、優れた製品の輸出主導で相変わらず生活の糧を稼いでいますが、今後はもっと日本の音楽や芸術で世界に貢献することを彼は主張しています。現状の製造優先主義では国内の新たな消費は生まれない考えには同感です。
また、日本はこれまで余りにも外国(特に欧米)の真似をし過ぎており、これが大きな弱点で、日本自身の自発性や自己決断の軽視につながっていると警告しています。中国への工場移転等での経済パーフォマンスに偏る中国脅威論など心配無用なのです。
これからは、人生の喜び、楽しみという自己実現を重視する国として、国民総生産(GNP)よりは「国民総楽しみ」(GNE=グロス・ナショナル・ネンジョイメント)に向けるべきと説く彼の論旨に、わが主張の『生涯現役社会づくり』を活用できると確信する次第です。
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